MOBA初プレイ・野良・無課金・マイナーなイワパレスで、マスターランクまで到達したので、別記事に攻略情報を記載した。気になる人はそちらも読んでもらいたい。
- 5段階評価:★★★☆☆
- 点数:70点
- 感想:面白くないことはないが、コミュニケーションの取り難さが問題。
- レビュー投稿時の進行状況:野良&無課金でエリートランク2まで。
- プレイ時間:約20時間
ポケモンユナイトは、2021年7月21日に基本無料で配信された、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲーム。テンセントゲームズのゲーム開発部門TiMi Studiosが開発。
世界では大人気だが日本ではイマイチのMOBA。そんなMOBAに日本国内最大級の知名度を誇るポケモンが殴り込み。ポケモンを使って流行らなければ日本ではMOBAは定着しないだろう。つまり、ポケモンユナイトは、ゲーム業界の新たな潮流を産み出せるか?という期待を背負って配信された訳だ。
当レビュー記事では、MOBAとは何か?については最低限しか触れないので、気になる人はWikipediaを見てもらいたい。
ポケモンユナイトは簡単に言うと、野生のポケモンを倒してポイント稼ぎ、ポイントを相手のゴールに持っていくゲームだ。タイムアップ時により多くのポイントを稼いだチームの勝利となる。野生のポケモンを倒してレベルを上げる、相手チームのポケモンと戦う、草むらに隠れながら相手チームのゴールポイントに近づくなど、状況に応じて臨機応変に10分間戦い続けることになる。
戦闘時間が10分間と長く、休みなく判断を求められる忙しいゲームだが、ポケモンユナイトは既存のMOBAよりも敷居を下げるために、中央レーンは廃止されて上下2レーン構成になり考えることは減っている。更に、先行されてしまったプレイヤーにも希望を持たせるために、ラスト2分になるとサンダーが登場してボーナスタイムのような一発逆転の仕組みも用意されている。
このように、何かとMOBA初心者に優しい仕組みになっているが、カジュアル路線にしたところで他のプレイヤーとコミュニケーションが取り難く、非常にストレスの貯まるゲームだった。
ランクが上れば競技性は増していくが、中途半端な低ランク帯が地獄
従来のポケモンバトルは、ポケモンや技のタイプ相性が重要だったが、ポケモンユナイトにはタイプは用意されていない。そのため、そこまで不利な敵におびえたり、有利な敵を追い回したりする必要はない。
一方で、戦闘には重要なセオリーがあり、それを守らなければ勝つことは出来ない。低ランク帯では、敵も味方も適当に動きまくるので、知っている人間がアシストに回れば、楽々勝てることが多い。俗に言う強者が弱者を勝たせる”キャリー”という状態だ。しかし、ランクが少し上がればセオリーを知っている人間の数で勝負が決まることが多く、少ない側に入れられるとストレスが半端では無い。
セオリーは大きく以下の3つに分かれる。余程チームで変則的なプレイをしない限り、ゲーム開始時には、上レーン2体、下レーン2体、中央のジャングルに1体に分かれ、以下のステップで進行するだろう。
お互いにセオリー通りの攻防が進むと、後はプレイヤーの操作の腕と判断力次第。有利不利が入れ替わりながら、下のようなポイント推移で僅差にてゲームが進行する。このような理想的な展開の場合は、勝っても負けても、清々しく試合を終わることが出来て、正にe-Sportsという気持ちになるだろう。
しかし、このような展開は稀だ。事前にセオリーを熟知した6人パーティで戦っているならまだしも、野良の場合は上記のステップ1か2で崩れて降参。あるいは、ステップ3でサンダーを取られて更に点数差が開くというパターンが多い。次のスクリーンショットのように何百点という得点差を付けられることもあるだろう。
ポケモンユナイトは、極論を言えば上記の3ステップを守りつつ、後は出来るだけ倒されないように仲間と協力しながらレベルを上げて、小さく点数を刻んでいくだけのゲームだ。
絶対に守るべきはたった3つのセオリーだが、それを理解できない・守れないプレイヤーがとにかく多い。勿論、セオリーを守らなければいけないという決まりは無く、自由に行動しても良いのだが、MOBAはセオリーを忠実に守りながらチャンスを伺うゲームだ。そのため、ランクマッチはセオリー通りに動けるプレイヤーが多い方が間違いなく勝つ。
ランクが上がれば上がるほど、セオリーを理解したプレイヤーが増えてくるので競技性増してきて面白くなってくるのだが、ハイパーランク前半まで(マスター>エキスパート>エリート>ハイパー>スーパー>ビギナー)は自由に動き回るプレイヤーが多く、仲間に対して頻繁にストレスを感じることだろう。一方でセオリーを理解していないプレイヤー側からすれば、セオリー通りに動くプレイヤーが奇妙に見えてストレスに感じているはずだ。
ゲーム内にボイスチャットが無く、テキストチャットも出来ず、定形文は最低限だけで使い難い。(チャットは設定をONにしても、現状では使用できない。)
このように、プレイヤー間のコミュニケーションが絶望的なのもストレスを加速させる一因だ。中央でいつまでもヘイガニを喰ってないでレーン攻めろとか、上レーンはカビゴン1人で耐えるから4人でカジリガメ行ってくれとか、伝えたいことは多々あるがどうしようもない。
記事のタイトルにあるように、野良では競技性とストレスフリーの両立は困難。
それでも実力が拮抗した時の押し引きは中毒性のある面白さだ。極力ストレスを貯めずにプレイしたいのであれば、カビゴンやワタシラガのような、タンクやヒーラーポジションを選び、中央レーンは脳筋プレイヤーに任せておいた方が良いだろう。アタッカーが被ってお互いに行先を譲らない場合はセオリー以前の問題で、早期降参になる可能性が実に高い。
スポーン地点塞ぐの効果的よね。目の前に居るのを無視は出来ない。 #ポケモンユナイト #NintendoSwitch pic.twitter.com/ayYiuq3mev
— Sara@ゲームの話が7割ぐらい (@mig60_net) July 23, 2021
豊富なポケモンという資産を活かしきれていない
ポケモンの魅力といえば、何と言っても898体にも及ぶユニークなポケモンラインナップだろう。ポケモン×MOBAとなると、多彩なポケモンで対戦を楽しむことが出来ると思うかもしれないが、用意されているポケモンはたった20体だけである。しかも最初にチュートリアルを終えて貰えるポケモン1体、無料で配信されているゼラオラ、ログインボーナスで貰えるアローラキュウコンの合計3体以外は、エオスコインというゲーム内マネーを貯めてショップで買う必要がある。
筆者が20時間遊んだ時点で、無料配布分を含めて持っているポケモンは僅か7/20体だ。無課金では初期キャラの半分も使用できない。
ゲーム内マネーはポケモン購入だけでは無く、ポケモンに装備させる”もちもの”にも利用する。うっかり、最初に装備品を大量に買ってしまうと、新規ポケモンの入手が遠くなるので注意が必要だ。
トレーナーやポケモンの見た目装備を入手するためには、別途エオスチケットというアイテムをランクマッチのボーナスで入手する必要がある。
手っ取り早く、リアルマネーを投入すれば、ポケモンも見た目装備も全て揃う。が、基本無料と言いながら、少し買うとパッケージ版よりも高く付くという、いつものパターンなのでリアルマネー投入前にしっかりと遊んで判断しよう。
用意されているポケモンが少ない上に、入手手段も限られているため、ミラーマッチに近い状況が非常に多い。特に、ランクが上がれば上がるほどに多様性は失われていく。MOBAとしてシンプルにした上に、ポケモンの資産を活かしきれていないので、使われるポケモンが定番化するのも早い。なお、低ランクで猛威を振るうゼラオラは、ランクが上がればカイリキーに置き換わるので見かけない。
調整次第ではまだまだ面白くなる余地はある
とにかくストレスが貯まるポケモンユナイトだが、実力が拮抗した時の面白さは確かなもの。以下が改善されれば息の長いゲームになるだろう。
- ポケモンの入手性アップ
ゲームプレイに関する部分で稼ごうとするのではなく、見た目装備で稼ぐという現在の主流に変える。同じようなメンツが続くと飽きてくるので改善が急務。 - ポケモンの調整
このレビューを投稿した7月24日、ファイアローがずば抜けて弱い。また、2回進化するまでがお荷物のリザードンも野良だと厳しい存在。(チームだと滅茶苦茶に強い) - セオリーの拡張
現在必須のセオリーは、立ち上がり、カジリガメ、サンダーの3つ。MOBAの間口を広げるためにはそれで良いかもしれないが、将来的には3レーンのアリーナを追加して、立ち回りの幅を増やしてもらわないと飽きてくる。 - bot戦の廃止
3連敗するとお情けでbot戦が適用される。それに勝利すればで◆が貰えてしまうのでランクが下がり難い。いつまで経っても不相応な実力のプレイヤーが同じランクに残り続けるのは、他のプレイヤーにとってストレスの要因となり、ゲームの満足度を下げる。 - 定型文のカスタマイズ
チャット機能は暴言の原因になるから諦めるとしても、定型文のカスタマイズ機能でコミュニケーションが取りやすくして欲しい所。
なお、ゲーム内アイテムあるいは課金で強化可能な”もちもの”の性能差は微々たるもの。エリートランクでは今のところ気になっていない。エキスパートやマスターという、高みを目指す場合は必要になるかもしれないが、そこまでやり込むなら少々の課金も納得だろう。
現状としては★3の70点を付けざるを得ないが、諸問題が完全されて、競技性とストレスフリーを両立した、マルチプレイ対戦ゲームへ進化して欲しいところだ。
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