アストロ忍者マンは、2020年5月9日に発売された非ライセンスファミコンソフトの新作だ。
発売前に各種ニュースサイトで取り上げられたこともあり、4分で即完売したという注目作。レトロゲームにあまり興味が無い人は知らないだろうが、ファコミンに限らず、旧ハードのゲームソフトは今でも年に何本か新作が販売されている。
そしてアストロ忍者マンは、左右移動の簡単操作だけで爽快感を味わえて、 ファミコン処理能力の限界への挑戦がウリとなっている。
異色の左右移動オンリーの縦シューティング
本作については何よりもまず、公式動画を見て欲しい。
敵・味方共に実に弾数が多くて華やかなことが分かるだろうか。
ファミコンはスプラウトの表示限界が64個なのだが、アストロ忍者マンでは常時ほぼ最大数が表示されている。そのため、ファミコンソフトとは思えないほどに弾が出続けているのだ。弾速もなかなかに早めで、目まぐるしい攻防が繰り広げられる。
実際にプレイすると、
俺の知ってるファミコンじゃない・・・
と、感じること間違い無しだろう。
縦シューティングゲームと言えば、圧倒的な弾幕を当たり判定極小の自機が避けまくるイメージだが、このゲームはファミコンなので昔ながらに当たり判定が大きい。
しかし、そこは忍者なので安心だ。真ん中の忍者以外は分身なので当たっても無敵なので問題ない。分身はオプションような位置付けで自キャラに連動して攻撃してくれる。自機は安全な所から、分身を弾幕に突っ込ませて攻撃という戦法が主流となるだろう。また、右下のゲージが貯まるとビームが撃てるのだが、ゲームが貯まる速度は早くビームは頻繁に使える。分身とビームのお陰で、敵の弾幕がきつくても割と何とかなるのだ。
プレイフィール以外にも、背景の星の煌めきや、ザコ敵機の艶っぽさの表現も、ファミコンでここまで出来るのかと、グラフィック面の驚きも多い。
テンションが上がってくる音楽
アストロ忍者マンのBGM作成には、公式サイトによると、4名が参加しているようだ。代表作が載っているが、それを見ると納得できる素晴らしい仕上がりだ。
途中で“忍者マン”と声のように聞こえるところはどうやって作っているのだろうか。ファミコンソフトなので、それっぽく聞こえるように音を出しているだけなのだろうが見事である。
無限に聴いていられるので、CDを出すかサブスクリプションサービスで配信して欲しいところ。
このように、アストロ忍者マンは、ファミコンの限界点、ファミコンソフトの進化の到達点を見せてくれるゲームだ。ファミコンというハード制約の中で、この異次元のリッチな仕上がりは是非とも体験して欲しい。レトロゲーム好きはマストバイ!としか言いようのないゲーム。
なお、2020年 5/15(金)19時~5/24(日)19時で再販分の申し込みが行われているので、レトロゲーム好きはお忘れなく。
【追記】2022年2月25日 DX版が発売
3分間でハイスコアに挑むQUICK GAMEや、新曲2曲を収録したDX版がコロンバスサークルから発売決定。
高騰していたアストロ忍者マンを手に入れるチャンスが再到来した。
レトロゲーム好きならこのチャンスを逃さないようにしたい。
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