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【メガドライブ版 セガ スパイダーマン】レビュー: 排水溝のドブネズミにすら苦戦する、情けないスーパーヒーロー

総合評価
 (1)

メガドライブ版 セガ スパイダーマンは、Sega of Americaが開発の、1991年10月18日に発売されたアクションゲームである。

サム・ライミ版の映画スパイダーマンで、アメコミヒーローとしてのスパイダーマンが一般層に認知されるよりも、10年以上前に発売された作品。

アメコミで人気のスパイダーマンで適当なゲームを出せば売れるだろうという、魂胆が見え見えの如何にもクソゲーな予感がする作品だ。筆者はPS4のMarvel’s Spider-Manが面白かったお陰でどっぷりとMCU沼にハマっており、何かとグッズが欲しくなっていた時に見つけたので買ってみた。

何一つ面白く無いアクション

ストーリーはキングピンにより爆弾が仕掛けれ、危機に陥っているニューヨークが舞台だ。キングピンはスパイダーマンが犯人として懸賞金を掛けており、それを何一つ疑わずに警官たちがスパイダーマンに襲い掛かって来る。そしてスパイダーマンも、何の躊躇も無く警官をボコボコにぶちのめしながらステージを進み、各ステージのボスを倒してキーアイテムを手に入れていくベルトスクロールアクションとなっている。

ゲームスタート直後に、警官(左で転がっているヤツ)をウェブで絡めた後に、強盗を見守るスパイダーマンの図。

強盗はストーリーに一切関係ないので放置でOK。

本作はメガドライブでも初期の作品なので、ストーリーなど元々期待できないが、アクションゲームとしての出来も全く良くない。

スパイダーマンと言えばウェブシューターだが、撃てる量が決まっているので気楽には撃てず、基本的にはパンチとキックで敵を倒していく。この時代のゲームにしては、スイングの再現は頑張っている方だが、そもそも狭いステージが多いので、不用意にスイングすると敵と接触して危険なので、地道に徒歩で近づいて接近戦を繰り返すことになる。ウェブでシールドを作って、キャプテンのようにシールドでブン殴るスタイルも用意されている。

敵の行動パターンはシンプルだが、シンプル故に隙が無い。特にピストルを撃って来る敵には大苦戦する。ウェブシューターで気軽に反撃できれば良いのだが、前述の通り撃てる回数が決まっているので、繰り返し遊んでどの場面で使うか見極める必要がある。

人間以外にも、イヌやネズミといった野生生物が敵として頻繁に登場する。それらにぶつかるとダメージを喰らうのだが、排水溝のネズミが兎に角鬱陶しい。ネズミは小さいのパンチは当たらずキックで攻撃することになるのだが、キックの当たるタイミングがシビアで頻繁に空振りしてしまう。

足の先端しか当たり判定が無く連打も出来ないので、キックが遅かったり早かったりすると確実にこちらがダメージを喰らってしまう。狭い排水溝の中では逃げることも避ける事もできずストレスが半端では無い。排水溝のネズミで何回ゲームオーバーになったか分からない。

ちなみに、ゲームオーバーになると牢屋に入れられる。そこでコンティニューの確認が行われるのだが、再挑戦を選ぶとスパイダーマンが、格子の隙間越しに看守の警官を殴って脱獄すると言う、何ともシュールな展開を見ることが出来る。

カメラマン設定だけは妙にこだわっている

メガドライブ版 セガ スパイダーマンは、何一つ良いところが無いと思いきや、スパイダーマンの正体であるピーター・パーカーが、フリーランスのカメラマンという設定だけはしっかりと活かしている。

敵をカメラで撮ると、ステージクリア後にその写真を売ってお金を稼ぐことが出来て、それを消費することでウェブ残量を買い足すことが出来るのだ。折角なので、海外の猛者がこのクソゲーを極めた動画を貼っておく。この動画では、ボス戦でもしっかりと写真を撮っていることが確認できるだろう。

このレベルの腕前に到達するには、一体どれだけの修練が必要だったのだろうか・・・。

ゲーム内容は日本語されていない手抜き

本作はパッケージと取説こそ日本語だが、ゲームの内容は日本語化されていない。北米で発売された本作に、日本語のパッケージと取説を付けただけの手抜き仕様である。

ヴェノンって誰・・・。説明書の日本語すら手抜き。

ゲームとしてはまともにプレイは出来ないので、ネズミに負けるスパイダーマンや、記載がおかしい取説にツッコミを入れながら楽しむファンアイテムと言ったところだろう。

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