- 5段階評価:★★★★★
- 点数:90点
- 感想:父と娘の絆のストーリーは最高だった
- レビュー投稿時の進行状況:難易度中級でクリア済み。
- プレイ時間:約15時間
- トロフィー:5%(シナリオ進行度合いによるトロフィーが無いので、クリアだけでは伸びない。)
The Last of Us(ザ・ラスト・オブ・アス)は、ノーティードッグが開発し、2013年6月20日にPS3向けに発売されたアクションゲーム。僅か1年と2か月の2014年8月21日にPS4向けにリマスター版が発売された異色のゲーム。
奇妙な感染菌のパンデミックにより、人類の多くがインフェクテッドという感染者(以下ゾンビ)になってしまった世界で、娘を失った男ジョエルと、家族を失った少女エリーが、絆を深めて真の家族になるゲーム。
2020年6月に続編が出るので予習としてリマスター版をプレイしてみたが、結論から言うと神ゲーだった。
元々、Falloutみたいな崩壊した世界観が好きなので、退廃感の溢れる世界で逞しく生きる主人公達の姿が気に入ったし、それに加えて主人公ジョエルの選択に感情移入させられる場面も多く、ストーリー展開にも大満足。

文句なしのストーリー!でも、もう少し長く見たかった!
主人公ジョエル
パンデミック発生直後に娘を失い、その後20年、崩壊した世界を生き延びている猛者。性格はかなり冷酷で、裏仕事も多数こなしてきた訳アリの経歴の持ち主。あまり褒められた生き方はしていない模様。
同行するエリー
世界崩壊後に生まれた少女で非常に好戦的。既に家族を失っており孤独の身。寄生菌の抗体を持っていたことが判明したことにより、とある研究施設までジョエルに護衛されながら向かうことになる。
最序盤で語られる上記の設定から、ジョエルはエリーに失った娘を重ね、エリーはジョエルに父親の役を求めるようになり、反目し合いながらも何度も危機を乗り越えてお互いを認めるようになるが、研究施設まで行けば別れが待っている・・・という展開になることは容易に想像が付く。
容易に想像が付くのだが、その見せ方が秀逸としか言いようがない。
各チャプターは、対話や探索のパートから、ゾンビや悪党の襲撃で戦闘パートに流れ、乗り越えたところでお互いの性格や生い立ちから意見が食い違い、思いをぶつけ合う。という流れを何度か繰り返し、絆が深まったところで季節が過ぎて次のエリアへ移動する。
目的地には1年掛けた長旅であり、時間経過と二人の関係が改善していく展開がまさに映画。
「何もするな、指示に従え」と冷淡にエリーを突き放していたジョエルが、徐々に自分の援護をエリーに任せるようになり、単なる護衛対象から愛すべき家族に認識が変わっていく様をプレイヤーは見守ることになる。どういう結末を迎えるかはネタバレしないが、多くのプレイヤーはジョエルに感情移入していき、琴線に触れる最高の展開が待っていることを保証したい。
それだけ面白いのになんで90点かと言うと、ジョエルの20年をもう少し掘り下げるエピソードが欲しかったからである。
人に自慢出来るような人生を送ってこなかった事だけは伝わってくるものの、その多くが作中で語られる事が無い。エリーと信頼を深める一つのステップとして、パンデミックからの20年のジョエルの経験に繋がるエピソードがあれば完璧だった。
戦闘は想像していたものと少々違った
このゲームはゾンビ物の例に漏れず、大量のゾンビが押し寄せてくる。当然ながらゾンビと正面から戦うのは無謀。
一方で、遮蔽物に隠れて耳を澄まし、遮蔽物越しに敵の位置把握しながらステルス移動する独特のシステムがあるので、敵にビクビクしながら逃げ回るゲームだと思っていた。
しかし、主人公のジョエルさん、滅茶苦茶強い。
ゾンビだろうが人間だろうが、位置を把握して後ろからのチョークスリーパーで全部抹殺していく。
タフなゾンビも急所をナイフで突いて瞬殺!
警戒している相手はモノを投げて気を反らせてからのバックアタック!
複数の敵が集まってきたら手榴弾投げてからのハンドガンで追い撃ち!
と、お前はメタルギアのスネークかよ・・・ってぐらいに強い。
一応、ステルス戦闘がメインなのだが、イザという時のためにアサルトライフルや火炎放射器みたいなヘビーウェポンも登場する。しかしながら接近戦が強いので、難易度は中級程度では、アサルトライフルの出番は一回も無かった。
多分、難易度初級を選べば、ステルスを捨てて正面から攻撃しても大丈夫だろう。
従って、ホラーなゾンビ物は苦手だなと敬遠している方も安心してもらいたい。
ボリュームは丁度良くプレイしやすい
1周するだけならそこまで時間は掛からず、中級ならエンディングまで15時間ぐらいの程よいボリューム。
プレイしておいて損は無い名作であり、低価格のベスト版も出ているので、パート2の発売前にサクっとプレイしても良いだろう。
[…] 参考:The Last of Us Remasteredレビュー […]