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【Control】レビュー: ストーリーの理解が鬼門なうえに、サイキックTPSが単調で飽きる – コントロール

点数評価60点
クリア時間
プレイ状況未クリア
トロフィー:27%
プレイ時間約5時間
発売日2019年8月27日
対応機種Steam/Switch/PS4/PS5/Xbox
プレイ機種PS5
開発元レメディー・エンターテインメント
発売元マーベラス
ジャンル三人称視点のアクションアドベンチャー
ジャンルの考え方
ネタバレ無し
【総合評価】
革新性
ユーザビリティ
ビジュアル
サウンド
プレイ継続性
コストパフォーマンス

Control(コントロール)はレメディー・エンターテインメントが開発した、サイキックを駆使して戦うTPS型のアクションゲームだ。発売は2019年8月27日で、2021年2月分のPlayStation Plusフリープレイにて、PS5向けにDLC全部入りのUltimate Editionが配信された。今回のフリープレイはPS4向けには配信されていないが、Control Ultimate Edition自体は、2020年12月14日にPS4向けにも発売されており、こちらはPS5版に無償アップグレード可能である。

謎多きストーリーのサイキックTPSということで非常に期待してプレイに挑んだものの、用意されているストーリー進行のトロフィーを見る限り進行度合いは約半分というところだが、残念ながら一時中断と言う判断に至った。

理由はストーリーの難解さである。全く分からないという訳ではないが、いつまで経っても完全には理解できず、ずっとモヤモヤが続いて面白く無い。肝心の戦闘も最初はTPS×サイキックが新鮮で面白かったものの単調で飽きてしまった。よって、今回のレビューでは主にイマイチだった点について紹介する。

肝心のサイキックTPSが単調

Controlのウリは何といってもサイキック能力を駆使しながら行うTPS型の戦闘だ。メイン武器は射撃モードを変更可能で、銃弾が無限に湧いて自動でリロードされる、異世界から来た摩訶不思議な”サービスウェポン”と呼ばれる銃だ。

メインのハンドガンの他に、ショットガン,サブマシンガン,敵のアーマーを貫通するチャージショットなどから2種類を選択して使用可能となっている。

ボタン一つで即変形

サイキック能力は、イスやドラム缶など周囲に落ちている物を何でも相手に投擲できる能力を筆頭に、ガレキをシールド状にして自分の周囲に展開したり、体力の減った敵を洗脳して仲間にするなどが用意されている。

最初はサイキック能力と銃による射撃を組み合わせた新感覚アクションを期待したが、いざプレイしてみると射撃がメインで弾が切れた際にサブ射撃的にサイキックにて岩を投げる程度である。つまり、サイキックTPSというよりもTPSのサブスキルとしてちょっとしたサイキックを使えると言う仕様だ。このTPS×サイキックという新スタイルは、最初はのめり込むことができるのだが割と単調で直ぐに飽きが来る。

実際の戦闘シーンを次の動画で紹介する。この動画はザコ戦⇒中ボス戦という流れだが、弾が無くなるまで撃つ⇒オブジェクト投擲する⇒弾が回復したら撃つ という繰り返しになっている。途中で折角なので洗脳を織り交ぜているが、正直そこまで無理して使うメリットは無い。

サイキックTPSということなので、多段ヒットする炎を投げつけたり,敵を凍らせて吹っ飛ばしたり,雷を自由に動かして自分に当てて突っ込んだり,敵の投擲物を吸収したり(敵のロケットランチャーを空中で止めて投げ返すは出来る),極めつけは画面全体に流星を降らして攻撃できるのだと思っていたが、残念ながらそういう大乱闘向きなアクションは一切用意されていない。衝撃波による近接攻撃は可能だが、バットやヨーヨーのような近接武器は用意されていない。

前述の通り、射撃のお供にオブジェクトを投げつけるTPSという感じだが、最初はそれでもある程度は面白い。しかし戦闘の面白さは最初がピークだ。ずっと同じ戦闘スタイルが続くため、残念ながら途中で飽きてしまった。

ストーリーは難解で、モヤモヤ感がプレイヤーの頭にこびりつく

Controlは、ピラミッド型の存在にサービスウェポンを与えられた主人公が連邦操作局の局長任命され、異次元のアストラルブレーンに接続された建物の中で、変貌世界のパワーオブジェクトから超能力を得て、その力を駆使して人間を汚染して襲い掛かってくる未知の侵略者と戦い、ホットラインから情報を得ながら弟を探すというお話である。

つまり何が言いたいのかというと、ファルシのルシがコクーンからパルスにパージされる最終幻想よりも、よっぽど分かり難いということだ。

パワーオブジェクト(馬の乗り物)
ホットライン(昔の電話)

意図的に説明不足な固有名詞が並べられ、ミステリアスな雰囲気でスタートする序盤はアリなのだが、何時間プレイしてもプレイヤー側の知識の補完が追い付かない。ゲーム中では研究資料や起こった事件の資料など、ストーリーを理解する手掛かりになるアイテムが頻繁に手に入るが、これがまた意図的に難解にされている。世界観の理解に直結する部分は機密事項として黒塗りにされているので、核心的な部分が分からず断片的な情報しか手に入らないのである。

肝心の部分が黒塗り

ストーリーの見せ方としてこういう手法もありだと思うが、如何せんメインストーリーの解説が少ないうえに、資料の黒塗り部分が多いのでストーリーを完全に理解しようするにはハードルが高い。

難解なストーリーの救済措置として資料が分かり易くなっているのであれば、ゲーム内でアイテム収集に精が出て、用意されたテキストの読み込みも楽しかったはずだが、ストーリーを理解しようとすればするとほど苦痛なゲームである。よって、多くのプレイヤーは“何となく分かった”程度の理解しか得ることができず、頭がモヤモヤした感じが残ったままにストーリーの完全な理解は諦めるだろう。

なお、一部の映像アイテムは実写で作られており、ダーリング博士という憎めない風貌の研究者が熱心に状況を説明してくれる。Controlで一番評価したいのは正直このムービーである。これの続きを見たいがために、他を我慢してプレイするまであり得る。

ダーリング博士はControlの癒し
ステージの至る所に汚染された人が浮いて不気味

本作をプレイするべき人は限定的

Controlは戦闘・ストーリー共にコンセプトは良かったものの、戦闘は練り込みが甘く単調で、ストーリーは流石に説明不足過ぎるために大幅に減点だ。

特に、スタート直後は、新鮮な戦闘に加えてこれから謎が解き明かされていくという期待感を味わうことが出来てしまうため、ある程度プレイを進めてからの落胆が大きい。ダーリング博士のビデオクリップが無かったら★2を付けたい。

ただし、戦闘は飽きるものの、操作性自体の出来は良好である。また、ソロプレイのTPSとしては敵の攻撃が重めで、敵を見落としてうっかり足を止めるようなことがあれば直ぐに瀕死になるだろう。任意で使用できる回復アイテムは存在せず、敵を攻撃することでドロップする光球を拾うことでのみ体力を回復できるので、アクションゲームとしての難易度はやや高めな部類だ。前項の動画の終盤でも1撃で大きく体力(右下のバー)が削られるシーンがあるので参考にしてもらいたい。

単調ながらも難易度が高めなTPSを求めており、理解力に絶対的な自信があり!という人はフリープレイで挑戦してみても良いかもしれない。

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