点数評価 | 100点 |
プレイ状況 | エンディング2個目までクリア |
プレイ時間 | 約15時間 |
発売日 | 2018年2月15日 |
対応機種 | Switch/PS4/Steam |
プレイ機種 | Switch (2020年9月24日にPikiiから発売されたパッケージ版) |
開発元 | TEAM HORAY |
発売元 | TEAM HORAY |
ジャンル | 2Dローグライクアクション ジャンルの考え方 |
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
DUNGREED(ダングリード)は、シングルプレイ用2Dアクションゲームであり、可愛い見た目のドット絵からは想像できないほどに本格的なアクションゲームだ。全体的に難易度が高めなうえにローグライクなため、頻繁にダンジョン踏破に失敗してアイテムをロストを味わうことだろう。
高難易度+アイテムロストと聞くと、少し手を出しずらいと感じるかもしれないし、実際に多くのプレイヤーはプレイ開始して数分で倒されることは間違いない。しかし、独自のローグライク仕様で、探索⇒失敗⇒成長⇒探索のサイクルが面白いほど良く回るため、アイテムロストが全く苦にならない。
こんなに良く出来たゲームがこんなに低価格で良いのか!?と言いたくなるレベルの仕上がりである。
レビュー本文の前に、気になるローグライクの仕様を記載しておく。
- レベル:継続
ダンジョン内でレベルアップ無し。
探索終了時に倒した敵の経験値を清算し、レベルアップで得たポイントを好きなステータスに振って能力アップ。 - アイテム持ち込み:不可
特定の条件を満たせば、拠点でランダムなアイテムを入手可能。
拠点ではランダムな品揃えでアイテムを購入可能。 - アイテムロスト:あり
全ロストで救済無し。 - お金ロスト:一部あり
ロスト時点のレベルに応じて持ち帰れる上限在り。
レベルが上がるほど上限アップ
ローグライクなのにアイテムロストが苦にならない!
ダングリードは、2Dアクションゲームとしての手触りが良くテンポ良くサクサク攻撃できる反面、敵の攻撃は苛烈でトラップも多く設置されているため、気を抜くと瞬く間に倒される高難易度のゲームだ。ショートソード1本でダンジョンに潜り、アイテムは運任せであり、HPの回復は殆ど出来ず冒険中にレベルアップもなし。そのため頻繁に倒されては、村に送り返されて全アイテムを失うことの繰り返しである。そんなに頻繁にアイテムロストしていたらやってられない!と思うかもしれないが、嬉しい事にロストが気にならない仕様になっている。
本作では、ダンジョン内で村人を助けたり階層毎のボスを倒したりすることで、新しいアイテムがダンジョン内に登場するようになる。また、各階層には村人とボスが必ずおり、1階層毎に2回アイテムが追加される仕組みだ。
特に、村人を助けると大量にアイテムが追加されるのだが、追加されたアイテムは能力が高く、古いアイテムよりもレアリティが高い物ばかりである。そして、このアイテムの追加はゲームの終盤まで繰り返される。
つまり、新しくて強いアイテムが供給され続けるため、古いアイテムをロストしたところでさほど未練が残らないのだ。当然新しいアイテムを手に入れて、新しいアイテムをロストする事もあるが、アイテムの種類が豊富なので、それらを試す楽しみがロストした辛さを圧倒的に上回る事だろう。
ラスボスで負ける以外は、勿体無いと感じることはない。
探索に失敗してダンジョンから追い出されると、アイテムは全部失うが幸いにもお金は一部残る。残ったお金を使えば、拠点でランダムに販売されるアイテムを買うことができるので、次回はある程度の装備が整った状態でダンジョンに挑むことが可能だ。
また、レベルアップするとダンジョンから持ち帰れるお金の上限が増える。レベルは継続制なので、何度も冒険に失敗している内に徐々に買い物できる金額が増えていき、拠点でレアリティの高い強力なアイテムも買うことが出来るようになる。追加されたばかりの高級品を一つ買うのか、レアリティの低い安物を幾つか買うのか迷うのも意外と楽しい。
圧倒的なアイテム量で攻略方法は多岐に渡る
ダングリードはストーリーの進行に合わせて使える武器・装飾品が増えて行くのだが、その数は実に233種にも及ぶ。しかも、色違いのような水増しは無く、特性の異なる攻撃手段が多数準備されているから驚きである。ダンジョンへのアイテム持ち込みの制限が厳しいことと、アイテムの種類が数が多いことが相まって、同じような持ち物の組み合わせになる可能性は低く、ダンジョンに潜る度に戦法が全く異なってくるだろう。
そして本作では食事の効果が重要となっており、拾ったアイテムと食事効果から最適な戦法を考え出すことが、このゲームの醍醐味である。ここでは、幾つかの戦闘スタイルを紹介する。
基本的にはファンタジー風の世界観なので、まずは剣と盾の基本スタイルで経験を積んで動作をマスターしたい。
一部のアイテムを同時に装備すると、セット効果が発動して能力が変化する。アイテム入手がランダムなので狙って揃えるのは難しいが、揃った際には面白い性能を楽しむ事が可能。なお、アイテムの組み合わせパターンは、プレイ中にメニュー画面から閲覧可能な図鑑からいつでも確認可能だ。セット効果は34種類もあり覚えるのは大変なので小まめに確認したい。
次の動画は、ゴム銃+爆弾袋でセット効果“爆弾魔”が発動している状態だ。射撃の弾が爆弾になって、高威力・広範囲の爆弾を連射できるようになっている。
本作には、武器の特性を変化させる装飾品が多数登場する。次の動画は、3wayショットの“ラッパ銃”+銃弾が3方向に分かれる“拡散弾”+弾が大きくなる“魔法のルーペ”を組み合わせたものだ。元々3wayがラッパ銃の弾が、9wayになった上に弾が大きくなり、最早別ゲーレベルの攻撃範囲となっている。
元々はファンタジー風な世界観のダングリードだが、実は現代兵器が多数登場する。拳銃,アサルトライフル,ショットガン,ガトリングガンなど、メジャーな現代兵器は揃っているうえに、毒属性のショットガンなどというファンタジーと融合した銃火器まで登場する。
なお、現代兵器は最初から使用することはできない。ダンジョンで銃工房の設備をアンロックしてくれるキャラクターを救出することで、ダンジョンにランダム出現するようになる。
また、主人公のジョブも多数用意されており、初期の冒険者以外に11種類を選択可能だ。それぞれ得意・不得意な攻撃手段があるので、拠点で強力なアイテムを手に入れることができたなら、それに合わせたジョブに変更するのも悪くない。
このように、本作は装備やジョブの組み合わせ次第で幾らでもプレイスタイルが全く変わってくるので、一回クリアしただけでは全体の10%程度しか遊びきれていないだろう。新しい組み合わせを試してみたところ、思い掛けないシナジー効果を発見し、今まで苦戦していたボスを楽々クリアできた時の達成はプライスレスだ。
食事で強くなれ!
本作のパッケージに描かれているダングリードの主人公は、良く見ると肉を食べている。ローグライクと食事は切っても切れない縁があることはゲーマーなら良く知っていることだろうが、本作では食事が自キャラのステータスに直結している。
ステータスはレベルアップでも上昇させることが可能だが、その上昇値は微々たるもの。代わりに主なステータス上昇はダンジョン内の食事で行われる。
ダンジョン攻略には食事によるキャラクター強化は必須である。そして面白いことに、幾らお金を持っていたとしても、主人公がお腹が一杯では食事をとることができない。料理を堪能してステータスアップするためには、ダンジョン内を歩き回ってお腹を空かせる必要がある。未踏破の部屋に入ると満腹度を下げることが出来るので、全階層で出来る限り全部屋を踏破し、お腹を透かせることが重要だ。一般的なローグライクゲームでは、満腹度のようなリソースは出来るだけ消耗しないようにしなければならないが、本作の場合はまるっきり逆になっている。
効率よく腹を減らすことが重要。満腹度が0でもペナルティは一切無し。
各フロアで全部屋を踏破するのは面倒臭いと思うかもしれないが、殆どの部屋にワープ装置が設置されており、それを使えば一度入った部屋は自由に瞬間移動することが可能だ。そのような快適プレイの配慮もしっかりされている。
DL版も良いがパッケージ版をオススメしたい
ダングリードはダウンロード版であれば1500円と安く、非常にコストパフォーマンスが良い。しかし、少々高く付いても3000円前後で売られているパッケージ版(Switchのみ)をオススメしたい。パッケージ版にはなんと、デジタル化の勢いが止まらないこのご時世にフルカラーの説明書が付いている。今の時代に取説が付いているというだけで、テンションが上がってくる人も多いのではないだろうか。
さらに取説だけにとどまらず、サントラとステッカーまで付いてくる。サントラはパッケージこそ簡易の紙ケースだが、代表曲が数曲収録されたオマケ程度ではなく、24曲も収録されており満足度が高いのだ。
以上のようにダングリードは、ローグライク、アクションゲームどちらか片方でも好きなら是非ともオススメしたいゲームである。特にアクション面は武器によって立ち回りが大きく変わるので飽きが来ないので、設定価格からは信じられないほど長時間遊べるようになっている。
ローグライク、アクションゲームどちらも好きならマストバイと言えるだろう。
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