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Loop Hero (ループヒーロー)【レビュー/評価】ビルドしたデッキで、世界と自分自身をビルドする、新感覚の半放置ローグライクゲーム

点数評価85点
プレイ状況ゲームクリア
プレイ時間約13時間
発売日2021年12月9日
対応機種Switch/Steam
プレイ機種Switch
開発元Four Quarters
発売元Devolver Digital
ジャンルストラテジーRPG
ジャンルの考え方
総評/評判/感想

画面の色合いが悪くて、第一印象は良く無いかも知れないが、新しいジャンルのゲームが好きならプレイ必須。試行錯誤してビルドしたデッキで、世界と主人公をビルドして、後は行く末を4倍速で見守るだけという、一風変わったゲーム性は唯一無二。クリア後には直ちに続編かフォロワー的な作品が欲しくなる。難易度は高めでクリア時の達成感は大きい。万人向けでは無いが、刺さる人は高く評価するゲームの典型。

総合評価
 (3)
革新性
 (5)
ユーザビリティ
 (3)
ビジュアル
 (2)
サウンド
 (2)
プレイ継続性
 (4)
コストパフォーマンス
 (4)

Loop Hero (ループヒーロー)は、取っ付き難いゲームである。

まず、レトロ調のグラフィックは味わいがあるものの、黒背景に彩度の低いくすんだ配色が多く見た目が悪い。この時点で相当な数のカジュアル層をふるいに掛けている。そしてPVを見ても、1本道をグルグルと歩いて、介入余地のない地味な戦闘が自動で繰り返される様子からは、ゲームの全容が掴み難く手を出しずらい。PVやスクショを見て、面白さに懐疑的な印象を持ったならばプレイしない方が無難だ。しかし、インディー発の新ジャンルゲームと聴くと手を出さずには居られないような、インディーゲーム沼の住人であれば、間違いなく高評価を付ける新感覚のゲームである。

ビルドしたデッキで、世界と自分をビルドするゲーム

Loop Heroは、そのタイトル名から、主人公が何らかの目的の為に、ループを繰り返すゲームであることは容易に想像が付くだろう。実際に、何度も同じステージを繰り返しプレイして、資源を集めて拠点を強化することがゲームの基本となるのだが、プレイを繰り返すという意味でのループ以前に、本当に一本の閉じた(ループした)道を延々と自動周回するだけのゲームだ。ゲームを進めるにつれて分岐が増えて来るようなことは無く、道の形に若干の変化はあるものの、閉じた一本道以外を遊ぶことは無い。最初から最後まで同じ道を自動でグルグルと回り続ける。

道を歩いていると、モンスターが沸き出て来るので、そのシンボルに主人公が接触すると戦闘に突入する。一本道なので当然ながらモンスターを回避する術は無い。そして、戦闘は完全にオートで進行する。主人公はひたすら殴るだけでスキルのようなものは存在しないし、複数の敵が出現した場合は体力が一番高い敵から必ず攻撃する。体力回復用のポーションも自動で使用される。戦闘においてプレイヤーが出来る唯一の作業は装備の変更だけである。

Loop Hero 戦闘画面

地味な画面で完全にオート戦闘。

このように、Loop Heroは、移動と戦闘においてプレイヤーの介入余地が無い状態で進行していく異端のゲームだ。ゲームはステージ制で、一本道の周回を経て主人公を強化し、全4ステージのボスを撃破すればクリアとなる。

では、プレイヤーは一体何をするのかというと、それは世界の構築である。Loop Heroの舞台は、ありとあらゆるものが失われた世界であり、真っ暗な背景はまさにそれを象徴している。そんな虚無の世界にて、プレイヤーはタイルと呼ばれる地形情報を敷き詰めることで、世界を再構築していく。

タイルを置く以外は基本的に見守るだけ!
Loop Hero 会話シーン

会話シーンも全体的に華が無く、ひたすらに地味。

プレイ開始直後には、世界には閉じた一本道しかなく、ランダムにスライムが湧き出るだけだが、プレイヤーはスライムを撃破することでタイルを手に入れることが出来る。そのタイルを何もない空間に置けば、その地形から新たなモンスターが生み出され、主人公がバフ効果を得たり、モンスターにデバフ効果を与えることが出来る。

Loop Hero タイルを置いて世界を構築するシーン

スライムと道だけの世界に、好きなタイルを敷き詰める。

 

Loop Hero モンスターが溢れた世界

モンスターを産み出すタイルを置けば、モンスターが道にあふれだす。

 

Loop Hero バフ効果のあるタイルを敷き詰める

僅かなバフ効果でも敷き詰めることで大きな効果に。

前述の通り、Loop Heroは画面の色合いが悪く、スクショを見ても実際にプレイしていなければ非常に分かり難い。上のスクショでは、道にモンスター(黄緑色や水色)が溢れ、道には村が建ち並んだり、沼が出来たりしている。道の周りには木々が生い茂り、川も流れている。これらのタイル一つ一つには、僅かばかりの効果が設定されている。一つの効果は微々たる物だが、大量に敷き詰めることで、モンスターは群れを成し、主人公のステータスは飛躍的に向上するという訳だ。

ゲームの目的はシンプルにボスを倒すことである。進行が自動なのであれば、何もせずに数時間放置し、スライムばかり倒し続けてLv.MAXでボスに挑めて楽勝と考えるかもしれない。しかし、Loop Heroにおいては、主人公が周回を重ねる毎に、ザコもボスもステータスが大きく強化されていく。そのため、敵の周回強化を上回る速度で主人公が強くなるように、プレイヤー自身の手でモンスターを増やすしつつ、体力を回復できる町を設置したり、ステータス底上げの地形を設置する必要がある。また、一部の地形には、リスクとリターンが設定されており、どの程度までリスクを許容するかも考えなければならない。

Loop Hero パッシブ効果の選択

レベルアップ毎に、ランダムに提示されるパッシブ効果を選択する。

適度にリスクとリターンを考慮して、適度にモンスターを産み出すことが、Loop Heroにおける重要な作業なのだが、この“適度な”匙加減の調整が実に難しい。ゲームに慣れて、効率よく稼げるシナジー効果の高いタイル配置を理解するまでは、敵を増やし過ぎて処理しきれずに倒されたり、プレイヤーが育たないままに周回を重ねて敵が強くなり過ぎたりと、間違いなく失敗の連続である。最初のボスですら、初回は訳も分からず倒されることだろう。

調子に乗ってモンスターを増やし過ぎると、ポーションが足り無くなる。

Loop Heroは難易度が高いが、ボス戦までに主人公を育てきるロードマップを頭に描き、ランダムに手に入るタイルを眺めて配置に頭を悩ませるという、ボス戦に至るまでの創意工夫が実に楽しい。そして、苦労して育てた主人公の戦いは、地味で放っておくしかない訳だが、ついつい手に汗握りながら見守ってしまうこと間違い無しだ。

攻略情報を見ずにプレイするべきゲーム

Loop Heroは、放置型ストラテジーゲームであると同時に、デッキビルド型のカード(タイル)ゲームでもある。

ループの途中で出現するタイルは、遠征に出発する前にデッキビルドメニューにて、8~14枚の間で自由に設定することが出来る。つまり、プレイヤーは任意のタイルだけを出現させることが出来るので、スライム以外の出現する敵や、成長させるステータスの方針は、遠征に出発する前から決まっている。

Loop Hero デッキビルドメニュー

使用できるタイルは、拠点を発展させることでアンロックされていく。

また、遠征前には主人公のクラス(職業)を、ウォーリアー,ローグ,ネクロマンサーという3つから一つを選ぶことになる。クラスには明確に得意・不得意が設定されている。例えば、弱めの全体攻撃をしてくる敵に対しては、耐久値が高いウォーリアーなら有利だが、低耐久力のスケルトンを複数召喚して数で勝負するネクロマンサーは不利になる。逆にこちらの攻撃にカウンターをしてくる敵であれば、ウォーリアーは攻撃した回数だけ確定で反撃を喰らうが、スケルトンに戦わせるネクロマンサーなら自身は無傷で突破できる。

このように、プレイヤーが選択したクラスによって有利不利があるため、如何にクラス毎の最適なデッキを事前に組むことが出来るかが、勝負の決め手となる。

Loop Hero 建設メニュー

周回プレイで集めた資材で拠点を強化すれば、新しいタイルがアンロックされる。

事前のデッキビルドが遠征成功の要因の過半数を占めているので、各タイル間のシナジーと、使用するクラスの相性の関係性は、何とか自力で試行錯誤を繰り返して見つけたい。デッキ構築の検討を放棄してしまうと、最早Loop Heroをプレイする意味は無い。逆に、効果的に主人公を成長させる組み合わせを見つけることが出来たときの喜びはプライスレスだ。

つまり、Loop Heroは、シナジーを発見する喜びを積み重ねたうえで、ランダム出現のタイルと装備を計画に沿うように調整出来れば、後は見守り続けるだけでクリアという、何とも変わったゲーム性なのである。

勝利パターンの少なさが難点か

試行錯誤の末に勝利へたどり着いた時の達成感は大きいのだが、各クラスの勝利出来るデッキ構成の幅いが狭いことが難点だ。

勝利パターンが完全に固定されている訳では無いが、デッキの選択肢の幅は狭い。勝てるビルドに辿りつく過程を楽しむゲームだと言われればそれまでなのだが、一応はローグライクゲームでもあるので、ランダム性から生じる育成方針の変化を楽しめても良かった。デッキの選択肢が少ないとはいえ、正解に辿りつくまでには時間を要するので、ボリュームの少なさを感じることは無いのだが、一度クリアしてしまうと同じクラスでのリプレイ性は低い。

また、クラス間の攻略難易度の差は意図したものなのだろうか。ネクロマンサーはパターンさえ掴んでしまえば高確率でクリアできる。一方でローグは非常に難易度が高く安定しない。最も、やり込めば全てのクラスが安定するのかもしれないが、エンディング到達程度のプレイではクラス間の難易度差を顕著に感じた。デッキ構築に必要なタイルの解放も、資源集めにそれなりの時間がかかるため、クラス間の難易度格差は埋めて欲しかったところである。

Loop Hero ネクロマンサーを使った戦闘

ネクロマンサーが一番優秀。

 

Loop Hero リソースを収集して撤退する場面

資源集めは大変だが、デッキの試し運用を兼ねると思えば苦では無い。が、時間は掛かる。

見た目の色彩的な悪さと、項目3に示した問題があるものの、デッキ構築の奥深さを味わえる良作であることは間違いない。Loop Heroの続編が出ても良いし、別のメーカーがフォロワー的な作品を作っても良いので、ループ系ゲームの新たな潮流が生まれることに期待したくなる逸品だ。

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