点数評価 | – |
クリア時間 | クリアの概念無し |
プレイ状況 | トロフィー:68% |
プレイ時間 | 約10時間 |
発売日 | 2022年7月6日 |
対応機種 | PS5/PS4/Xbox/Switch/Steam |
プレイ機種 | PS5 |
開発元 | turbolento games |
発売元 | Tunnel Vision |
ジャンル | ハイテクアヒルおもちゃシミュレーション ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
Placid Plastic Duck Simulatorは、最早ゲームと言えるのか分からないシミュレーターだ。一切の操作は出来ず、プレイヤーができることは、ただただ可愛いアヒルを眺めるだけである。しかし、ビニール製のアヒルのシミュレーターなのだから、操作は出来ないことは当たり前でもある。眺めるだけと言いつつも、絶妙な間でゲーム内に小さな変化が発生するため、環境ソフトとして放置しようにも変化が気になって簡単には放置できない。しかし結局は根負けして放置し、変化に伴うトロフィー取得の瞬間を見逃して後悔するということを繰り返す不思議な作品だ。
ちなみに、本作はイタリア産のインディー作品なのだが、ゲーム内BGMにマルシンハンバーグのCMソングが使われているのは一体どういうことなのだろうか。謎が深まるばかりである。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
一切の操作ができない、おもちゃのアヒルシミュレーター
世の中には様々な“シミュレーター”と呼ばれるジャンルに属するゲームが存在する。シミュレーターとは模擬実験や模擬訓練を意味する言葉であり、現実では実行困難な専門的な分野について、ゲームの世界で仮想的に再現を試みるような内容の作品がシミュレーターに分類される。
当サイトでも、大規模な高圧洗浄を模擬体験できるパワーウォッシュシミュレーターや、非現実的なポーション調合を模擬体験できるPotion Craft: Alchemist Simulatorをレビューしている。
需要がニッチ過ぎるので、シミュレーター系は基本的に★3【人を選ぶ】の評価となる。
さて、そんな専門的で尖ったシミュレーターの世界に颯爽と現れたのが『Placid Plastic Duck Simulator』だ。日本語に訳すと“穏やかなビニール製のアヒルのシミュレーター”である。ビニール製のアヒルとは、夏場に幼児向けの水遊び場で見かける、水面にプカプカと浮かぶあの可愛いアヒルの人形のことである。つまり、本作はあのビニール製のアヒル人形のシミュレーションを楽しめるのである。
“水面に浮かぶビニール製のアヒルをシミュレーションする”とは何を意味するかというと、その答えは“何もしない”である。現実世界のビニール製のアヒルは、波に揺られてプカプカと浮いているだけであり、意志を持って自分で動いたりはしない。流れに身を任せるだけなので、それをシミュレーションしたところでプレイヤーに一切の介入余地は無い。
次のスクリーンショットは本作の操作説明画面である。画面のズームイン/ズームアウトやカメラの切り替えが出来たり、フォーカスするアヒルの変更は出来るが、直接的なアヒルの操作は一切用意されていない。唯一、鳴き声を出す動作がオマケ程度に用意されているが、それは挙動に影響しない。
つまり、本作は本当にビニール製のアヒルを眺める“だけ”のゲームである。アヒルは全98種類用意されており、約5分に1回ランダムにプールに追加される。そのデザインは、何かをモチーフに色を変えたものから、ちょっとした小道具やギミックを携えたものまで実に様々だ。ランダムに追加されて増えていくアヒルを眺めながら、気に入ったデザインがあればスクリーンショットを撮っていこう。
なお、アヒルがプールの中でどこに流れていくかは運任せなので、気に入ったデザインだけを並べて撮影会を開くなどはできない。なんせビニール製のアヒルのシミュレーターなのだから、そのような融通は効かないのである。従って、気に入ったアヒルのスクリーンショットを撮ろうとした際に、関係のないアヒルが見切れるなんてことは常である。
小さな変化が散りばめられ、絶妙に目が離せない
Placid Plastic Duck Simulatorは、ただカワイイだけのゲームと見せかけて、実は意外と目が離せずに画面を見続けてしまう作品だ。多くのアヒルはアーティスティックなデザインを楽しむだけなのだが、時折現れるギミックを持ったアヒルの動きが気になって仕方がない。
例えば、頭にプロペラを装着したアヒルは、一定時間ごとに空に飛びあがっては自然落下を繰り返す。ただ単に飛ぶだけだが、これがプールの際で飛び上がるとどうなるだろうか。当然ながらプールの外へ落ちてしまう。プールサイドに落ちただけならまだしも、完全に外の世界へ落下することもあり、そうなった際にはその後の動きが気になるところだろう。
また、中には一定時間ごとに火を噴きだすようなモンスターのようなアヒルが存在する。木製のアヒルの場合は火が燃え移ってしまうし、背中のロケットを備えたアヒルの導火線に火が付くことになる。そのような変化が現れたアヒルが時間経過すると、その先はどうなるのだろうかと非常に気になるはずだ。一方で、一定時間ごとに水を吹き出す消防士の格好をしたアヒルも存在する。このアヒルの水が火とぶつかり合ったらどうなるのか気になるし、それ以外にも頭に植木鉢を載せたアヒルに水が掛かるとどうなるのかも気になる。
このように、特定のアヒル同士の組み合わせにて色々なイベントが用意されている。組み合わせの想像も比較的容易なので、プレイヤーは操作できない環境ソフトにもかかわらず、特定のアヒル同士の距離が近くなってくるとゲーム画面が気になって仕方がない。本作をサブ画面に流しながら別のメインの作業を進めることを想定していても、特定のアヒル同士の出会いが発生しそうになる度にサブ画面を注視してしまい、メインの作業に支障をきたすことは間違いないだろう。
また、良く分からないコピー能力を持ったアヒルが居たり、気が付いたら子供産まれていたり、凍ったアヒルが木から落ちてきたりと、 何かと唐突に発生するイベントも多い。何も起きずに可愛いだけの時間と、何かの変化が起きるまでの間が絶妙過ぎるため、自分が操作をすることは無いにもかかわらず、ついつい画面を見続けてしまう。
ちなみに、イベントにはそれなりにトロフィーが設定されており、プラチナトロフィーを含めて合計で28個のトロフィーが用意されている。しかし、これらのトロフィーの取得の瞬間を目にすることは非常に難しい。何故なら、トロフィー絡みのイベントは発生しそうで発生せず、結局は根負けして本作に意識を割くことを忘れた頃にトロフィー音が鳴るからだ。慌てて画面を見てもイベントが完全に終わってしまっている。このような現象は本作をプレイすれば絶対に経験するだろうし、次のトロフィーは見逃さないと思いつつも結局は繰り返してしまう。同じ失敗を繰り返していると、トロフィー取得の瞬間を逃して後悔することすらも織り込み済みのように思えてくる。
どうしてもトロフィー取得の瞬間を逃したくない場合は、気分転換にアヒルの鳴き声を楽しんで時間を潰そう。鳴き声は見た目に準拠しており、アヒル以外の動物の声が幾つか用意されている。また、変わった見た目のアヒルには、鳴き声の代わりに効果音が用意されていたりと芸が細かい。
待ちくたびた際に気を紛らわすには、アヒルの声を出すぐらいしかない。
評価ポイントのまとめ
Placid Plastic Duck Simulatorは、尖り切ったシミュレーターだ。大した値段のゲームでは無いが、完全に人を選ぶので覚悟して購入しよう。なお、小さな幼児が居る家庭では、低刺激で無害な暇潰しアイテムとして重宝するかもしれない。
長所
- 可愛い
短所
- トロフィーの瞬間を見逃しがち
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