シナリオは賛否あれど、システムは絶賛せざるを得ない!DEATH STRANDING(デス・ストランディング)クリア後レビュー

評価と簡易コメント
  • 5段階評価:★★★☆☆
  • 点数:85点
  • コメント:まーたエンディングで2時間の設定語りだよ!
  • レビュー投稿時の進行状況:クリア後、アクセスが容易なところは親密度MAXまで。
  • プレイ時間:約45時間
  • トロフィー:82%

DEATH STRANDING(デス・ストランディング)は2019年11月8日に発売された、メタルギア騒動でコナミを去った小島秀夫が率いるコジマプロダクション製作の第1弾。

ストランディングゲームとは一体何をするゲームなんだ?と、世界中から注目されていたDEATH STRANDINGは果たしてどんなゲームだったのか。このレビューではストーリーとシステムについて紹介する。先に書いておくが、ストーリーとシステムの評価が非常にアンバランス。ゲーマーを名乗るならプレイすべき作品だが、絶対に万人受けはしない。

また、核心的なネタバレはしないが、大まかに全体的な流れに触れるため、何一つ知りたくないという人は注してもらいたい。

1.相変わらずの悪癖が出てしまったストーリー

DEATH STRANDINGの主人公は、人との関わりを極端に避けながら、崩壊したアメリカで一人で細々と物資運送を行っているサム・ポーター・ブリッジズ。

そんな彼が、怪しいマスクのおっさんに、こんなことを言われる。

怪しいダイハードマンに言われること

三途の川経由の超高速インターネット的な奴を発明したで。

お陰で、情報通信技術のブレイクスルーが起きたんやけど、設備運ぶのが大変だから手伝ってくれんか?東海岸から西海岸まで頼むわ。遠いけどお前は伝説の運び屋やから行けるやろ?徒歩で。

途中、テロリストとか幽霊おるけど捕まらんように頑張ってな。まあ、お前は死んでも何故か復活するし行けるやろ?

あ、俺の名前”ダイハードマン”は、死ぬ事が難しい男って意味だけど、実は無敵じゃないんよwwwだからお前に任せるわ!

バイクとか車で運んでも良いけど、悪路しかないから逆に大変やで。乗り物で楽したいならまずは物資集めて道路整備やってや。自力で。

これを聞かされたサムは嫌々ながらも、運搬業務を開始。

最初は乗り気じゃなかったものの、運搬の途中で人々とふれあい、感謝されるうちに、確かなストランド(=つながり)の手ごたえを感じるサム。そして感謝されることも満更ではなくなって、少しはやる気も出て来る。

そんな中、過酷な雪山に配送に挑んだところ、”1日60回死んで60回生き返る”生活をやっているとか、ちょっと何を言ってるのか分からないメガネ野郎こと、ハートマンと遭遇。

その結果、

と言われ、”運送屋の俺にどうしろと・・・”と、困惑。

現実世界で、アマゾンの荷物持ってきたデリバリープリバイダーの運ちゃんに、急に世界の運命とか語っても、ヤベー奴だと思われて逃げられるのと同じく、サムも荒唐無稽な話に戸惑いながらも、何とかアメリカの東海岸から西海岸に辿りつく。そしてクトゥルフ的な触手と戯れたり、サイコ野郎とタイマンしたりしているうちに、

と言われて終了。

DEATH STRANDINGはメタルギアの小島秀夫のゲーム。つまり、そろそろエンディングという雰囲気になってから、安心と信頼の2時間近い設定語りが待っている。

何とか今日中にクリアしよう!と意気込んで深夜にクリアしてしまうと、寝るのは大体深夜2時とかになるので、極力週末にプレした方が良いでしょう。

小島秀夫は高い評価を得る一方でアンチも多い。

DEATH STRANDINGをプレイして、何故アンチが沸くのか未だに理解していないのか?と、非常に落胆した。

このように、ストーリーは展開が唐突過ぎて悪癖全開なので決して褒められたものではない。
私はメタルギア大好きで、コジプロになった初期からグッズ買って、3万円のルーデンスフィギュアも買って、普段からコジプロロゴTシャツとか、デス・ストランディングで出てきたフラジャイル・エクスプレスTシャツとか着るぐらいのファンだが、DEATH STRANDINGのストーリーは一切擁護できない。

2.唯一無二のシステム

Q.このゲームのジャンルは何なのか?
A.ストランディングゲームです。

だからストランディングゲームって何やねん・・・

という、疑問をプレイ前に皆が持っている訳だが、実際にプレイすると、

なるほど、これはストランディングゲームだ・・・。

と、妙に納得してしまうシステムのゲームである。

まず、ゲームのシミュレーターと呼ばれるジャンルには実に色々な種類が存在する。経営、農業、都市開発、フライトなどなど・・・。

DEATH STRANDINGは、歩行シミュレーターとも言えるゲームであり、如何に悪条件の道を、重い荷物を持って、出来るだけ早く歩く事が出来るか?を考えることがゲーム内容のメインである。

歩くことを考えるだけで面白いのか?と、思うかもしれないが、意外や意外、この作業が滅茶苦茶面白い。

こればかりは体験してもらわないと分からないかもしれないが、荷物の重さ、路面、傾斜がプレイヤーに与える影響を考慮し、天候や目的地までの距離などの情報から、限られた装備重量内で装備を選んで踏破するという作業が面白い。

何故面白いかと言うと、適度な目標距離と、適度なストレス要素、そして、そのストレス要素を回避出来て、一気に歓喜を与えてくれるストランド要素のバランスが絶妙だからである。

この歩行シミュレーティングゲームには、他のプレイヤーとの非同期型オンライン要素であるストランド(=つながり)機能が実装されている。

簡単に言うと、他人が作った建物が、自分の世界にも現れる。

例えば・・・

ストランド体験1

雪山を登っていく途中、険しい道をなかなか進めず、背負っている荷物の劣化も激しく、かと言って帰るのも大変なので目的地に向かって強行。

そんな時に、崖の上から誰かが設置したロープが垂れ下がっていて、それを掴みながら何とか目的地に到達。

ストランド体験2

敵に追われて車で逃げるも、進行方向には川。

川を強引に抜けても良いが、車のバッテリーが痛むのは回避したいため、どうにかできないかと周囲をウロウロしていると、誰かが作った橋を発見。自分も車も無傷で敵から逃げ切って、その後は美しい風景を楽しみながら目的地まで快適な車旅。

このように、同期した他人の設置した建設物が、自分を助けてくれる絶妙な配置だった場合、感動の余り小躍りしたくなる。

一方で、過酷な地形を認識しながらも、この地形だと誰かが梯子ぐらい設置してくれているだろう・・・と、甘い考えで突っ込んでいくと、何にも設置されていなくて絶望することもある。そんな時は、”先人たちは何故ここにコレを建築しなかったんだ!!”と憤り、自分は踏破済みにも関わらず、後から続く他人のためにアイテムの設置に戻ることもある。

何故、踏破後にそんな無駄なことをするのかと言うと、”いいね”が欲しいからである。そう、人類皆”いいね”が欲しいのだ。

小島監督の作品は、いつも何らかの社会風刺が含まれているが、今回のテーマはSNSにおける承認欲求である。

配送の途中に自分の世界に同期した他人の建設物には、”いいね”を送ることができる。送られた”いいね”は建設物を設置したプレイヤーに対して、一定期間ごとにまとめて通知される。

このゲームは過酷な一人(+胎児)旅なので、思わぬ建設物に助けられた時には反射的に”いいね”を連打したくなることもあるだろう。

そのような経験を一度でもすると、

このポジションにこれを建設しておけば、自分も他のプレイヤーから大量に”いいね”貰えるだろう

という思考が生まれてくる訳である。絶妙なポイントに便利なアイテムを建築できた結果、次の日にログインした際に数万の”いいね”がまとめて届いた時には、”計算通り!”とほくそ笑んでしまうこと間違いなし。

そして、その頃には、”ああ、これがストランディングの醍醐味か・・・”
と、腑に落ちる感覚を得るはずである。

3.別にアンチではない。85点付けている。

1.で、散々ストーリーはダメだと書いたが、DEATH STRANDINGには、それを十二分に補えるシステム面での面白さがある。

ストーリー重視の人は低評価を付けるだろうが、システム重視の人は今までに体験したことのないプレイ感に対して高評価を付けるはず。この点で大きく評価は分かれるので★3としている。個人的にはシステムに100点付けたいが、ストーリー部分の減点で85点となった。

なお、システム以外にも、ホライゾン ゼロドーンで使われたデシマエンジンで描かれる美しい世界と、その世界観にぴったりでな不意に流れ出すボーカル曲の組み合わせは神がかっているとしか言いようがない。

特に、Don’t be so seriousという序盤で流れる曲は、荒廃した世界に踏み出す悲壮感と、”心配しなくて良いよ”というメッセージが合わさった、このゲームを象徴する名曲である。ちなみに、ボーカル曲だけのCDも販売されており、Amazon Music Unlimitedでも配信されているので、是非聴いてもらいたい。

 

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