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【Mighty Goose】レビュー: オート連射で敵をハチの巣にするガチョウのラン&ガンゲーム。偶には頭を空っぽにして撃ち続けるのも悪くない – マイティ・グース

点数評価80点
プレイ状況トロフィー:80%進行度100%
裏面オールSクリア
実績:730/1000
プレイ時間約3.5時間
発売日2021年6月5日
対応機種Switch/PS4/Steam
Xbox (Gamepass)
プレイ機種Xbox Series X
開発元Blastmode
MP2 Games
発売元PLAYISM
ジャンル横スクロールアクション
ジャンルの考え方
総評/評判/感想

誰がどう見てもメタルスラッグを連想するゲームだが、実はメタスラ信者はターゲットにしていない。主人公が少々太ったガチョウというカジュアルな見た目な通り、ターゲットはアクションゲームのライト層だ。ハードゲーマーには物足りないかもしれないが、ラン&ガンゲームの入門としては最適だろう。フルオート連射のシンプル操作でストレス発散にも良い。

【総合評価】
革新性
ユーザビリティ
ビジュアル
サウンド
プレイ継続性
コストパフォーマンス

Mighty Goose(マイティ・グース)は、メタルスラッグを連想させる如何にもな見た目をしたラン&ガンのゲームだ。そして主人公として賞金稼ぎの太ったガチョウが採用されているコミカルな作品だ。筆者はそれほどメタスラのファンではなく、PSPのメタルスラッグコンプリートしか持っていないレベルだが、それでも見た瞬間にメタスラを連想した。それぐらいに、マイティ・グースはメタスラを意識して作られたゲームである。

実際にプレイした感想は、「素早く動けるメタスラ」「沢山撃てるメタスラ」「調整が雑なメタスラ」である。メタスラシリーズの信者であれば、マイティ・グースには低評価を付ける可能性が非常に高い。しかし、アーケードゲームとして生まれたメタスラとは根本的に目指している物が違い、息抜きとしてシンプルで爽快なアクションゲームを探している人や、ライトゲーマー向けに作られたゲームだ。肩肘張らずにゲームを楽しみたい人には打って付けの作品となっている。

Mighty Goose 導入部
残機は無限で、何度か死ねば強化アイテムまで貰える優しいゲーム。

オート連射による爽快感を味わう2時間の冒険

まず、マイティ・グースの特徴は何といってもその爽快感だ。プレイを開始すると真っ先に、設定から連射をオートに出来るとオペレーターから教えてもらえるので、早速設定をオートONに変更しよう。このオート連射をオンにしなければ、マイティ・グースは始まらないと言っても過言では無い。オート連射で余り深く考えずに、敵を片っ端から粉砕できる快感がマイティ・グース最大の魅力なので、オートOFFの場合は楽しさが激減するので注意してもらいたい。

メインの攻撃手段は、上下と左右に発射できるライフルだ。斜めに撃つことは出来ないので上下左右で軸を合わせて撃つ必要がある。しかし、オート連射の優れた発射レートにより、適当にジャンプしながら弾幕を張るだけで、弾は敵に当たってくれる。

Mighty Goose ガチョウカットイン
下方向へ連射すれば、射撃の反動で滞空しながら左右に移動可能。

また、マシンガンやショットガンと言った強化武器を敵が落とすことがあり、触れると自動でメイン射撃が拾った強化武器に切り替わる。強化武器は弾数制限があるものの、非常に強力で攻撃力が数倍に向上する。マイティ・グースは、強化アイテムをストックし、状況に応じて切り替えながら戦うような繊細なゲームではない。強化武器は頻繁に出現するので、弾が尽きるまで惜しみなく連射を続ければ良い。弾が無くなっても、倒した敵から回収した資金を消費することで強化武器をデリバリーしてもらうことも可能となっている。

Mighty Goose 派手なショットガン
自分の体の半分ぐらいのマズルフラッシュが出るショットガン。
Mighty Goose 派手なビーム攻撃
何か良く分からないが、敵を連鎖して貫くビーム。

左に表示されているゲージが溜まるとマイティモードを発動できる。マイティモードを発動すると、メイン射撃が大幅に強化されてグースは無敵になる。メイン射撃の強化のされ具合が尋常では無く、ただでさえ高い発射レートが更に上がり、自分の撃った弾と敵の破壊演出で画面が埋まって見えなくなることもある。見えなくなったところで無敵なので、適当に移動しながら連射ボタンさえ押していればどうにかなる。無敵終わりに、良く分からない何かに当たってダメージを受けることがあるが、そもそも難易度は低めなのでさほど気にならないだろう。

Mighty Goose マイティモード
マイティモード発動中。一体秒間に何十発撃っているのだろうか。

なお、メイン射撃とは別にサブ射撃が用意されているが、こちらは使わなくても良いオマケ程度の性能だ。サブ射撃を活用しようと考えるぐらいなら、オート連射の軸合わせに集中した方がよっぽど有益だろう。RTAに挑んだりする場合は役に立つかもしれないが、基本的にマイティゲージを瞬時に溜めるサブ射撃以外は使う必要が無い。

開発陣もさほどサブ射撃が役に立たない事は分かっているのだろう。初期装備はガチョウがグワーと鳴くだけで、何一つ効果が無いものがセットされている。(100回鳴く実績はある)

コンパニオンという、ミッション中に一緒に攻撃してくれるNPCを連れていけるが、こちらもサブ射撃同様に居ても居なくてもさほど変わりは無い。そのため、見た目の可愛さ目的にカモを連れて行くか、強化武器の弾が切れた瞬間に、マシンガンを新たに供給してくれるバーク司令官の二択となる。

Mighty Goose 余り役に立たないコンパニオン
こちらも説明文で役に立たなかったりすると断りがある。
Sara
Sara

どうせ難易度も低いので、アクションゲームが得意であれば可愛いカモがオススメだ。

繰り返しになるが、マイティ・グースは雑なゲームなのだ。圧倒的なメイン射撃を頼りに、あまり深く考えずにクリアまで約2時間、破壊の限りを楽しもう。各ステージには行く手を阻むボス達が用意されているが、基本的にはダメージ蓄積のパターン変化後にマイティモードを発動すればゴリ押し出来るようになっている。ボスでさえもプレイヤーが爽快になるための射撃の的でしかない。

連射するだけのゲームだが、多彩な乗り物で絵面が楽しい

そもそも、マイティ・グースは、何故ガチョウが主人公なのか、何故それほどまでにマイティ(強大)なのかは、特に設定が語られる訳では無いので良く分からない。分かっていることは、つぶらな瞳で表情が読めないガチョウが、マシンガンで敵をハチの巣にするという無茶苦茶な絵面は面白いということだ。

左上のキャラクターの顔は微妙に嘴が枠に収まっていないし、サブ射撃にグワーっと鳴くスキルを付けていなくても勝手に鳴き、時には画面外からガチョウの顔がカットインしてきたりと、何ともシュールで形容し難い愛らしさを感じる。

マイティ・グースは爽快感はあるものの大味な作りのゲームなので、プレイした当初はクリアまでに飽きるのでは無いかと感じた。しかし、多彩な乗り物がアクセントになりクリアまで上手く繋いでくれている。戦車や飛行機はメインはマシンガンだが、主砲やミサイルでド派手に攻撃出来る。時にはロックマンXのライドアーマーのような物に乗って、ビームサーベルで敵を切り刻む。

Mighty Goose 戦車の体当たり
戦車が弾を当てなくても体当たりで敵を倒せる。
Mighty Goose 飛行機
コンパニオンも一緒に(機外に)乗る。
Mighty Goose ライドアーマー
ライドアーマーは最強。

これらの乗り物は耐久値が設定されているので、ステージを進める内に壊れてしまうが、乗り物を手に入れたグースの戦闘能力は正に鬼に金棒の状態。少々能力は劣るが、バイクであれば敵を倒した資金を使って、どこでもデリバリー可能となっている。アクションが苦手な人は、ボス戦で乗り物をデリバリーすれば実質的に体力最大値アップなので、クリアしやすくなるだろう。

元々強いグースが更に強い乗り物を手に入れることが出来るので、敵に倒されてしまうことは滅多にない。敵に倒されるとグースは、丸焼きのターキーのような姿になるので、この手のゲームが極端に上手い人でも、一度は敵に倒されておきたい。

Mighty Goose 倒されたグース
まさかの丸焼きで死亡。

このような絵面からも分かるように、余りガチなゲームではない。従って、こういう作品を本気でメタスラと比較して低評価を付けることはお門違いである。

Sara
Sara

この絵面を楽しめないならプレイしない方が良いだろう。

ライト層向けのラン&ガン入門にはベスト

マイティ・グースは裏面をオールSでクリアして、進行度100%まで進めても、アクションゲームに慣れたゲーマーなら3時間半ぐらいだろう。テクニカルな操作は要求されず、ライトゲーマーでも繰り返し遊べばクリアできるレベルだ。ラスボスは倒せないかもしれないが、笑える絵面から子供向けのラン&ガンゲームの入門にも良いかもしれない。

Mighty Goose ミッション選択
点線で繋がれたステージを進行していく。分岐は無し。

一方で、メタルスラッグを期待して購入したガチゲーマーはご愁傷様である。特にやり込める訳でも無く、即日実績を100%にして二度と起動しないことだろう。

マイティ・グースは、元々アーケードゲームであるメタルスラッグのように、“適度に楽しく遊ばせてから、コンティニューさせるためにゲームオーバーに追い込む”ことを念頭に作られていない。最初から最後まで、プレイヤーを気持ち良くさせることが目的のゲームだ。ここまでメタルスラッグ寄せたゲームを作っておきながら、偶然このようなレベルバランスになる訳も無く、メタルスラッグ信者は最初からターゲットにされていないのだ。

しかし、この見た目ではメタルスラッグを期待するのも無理はないので、評価は★3の人を選ぶとなっている。また、定価1980円は割高と言わざるを得ないが、コンセプトとしては悪くない。

アイテム名を取る度に力強く英語で武器名が流れ、良く分からない条件でガチョウがグワーっと鳴き、ノーストレスで偶には頭を空っぽにして撃ち続けるゲームに興味が沸いた人は遊んでみてもらいたい。ゲームパスに入っていれば、疲れた時の気分転換用にインストールしておいて絶対に損は無いだろう。

【追記】水がテーマの新ステージを追加する無料アップデート

2022年4月19日に、大型無料アップデートが実施されることがアナウンスされた。

本編は地下や基地のような荒っぽいイメージのステージばかりだったが、無料アップデートで追加されるステージは、水がテーマということで大きく印象の異なるものになるようだ。海でサーフボードに乗って撃ちまくったり、潜水艦に乗って水中を探険する様子が公開されており、新しい体験に期待が高まる。

前項にてややコストパフォーマンスが悪いと書いたが、当アップデートを加えると標準的なボリュームになることが予想される。

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