点数評価 | 75点 |
プレイ状況 | 一人で黙々とCPU対戦 |
プレイ時間 | 約5時間 |
発売日 | 2019年7月12日 |
対応機種 | Switch/PS4/Steam Xbox (Gamepass) |
プレイ機種 | Switch |
開発元 | Team Reptile |
発売元 | オーイズミ・アミュージオ |
ジャンル | 対戦アクション ジャンルの考え方 |
オンライン対戦が全く機能しておらず、1時間待ってもマッチングしない。Switch版及びXbox版どちらでも試してみたが結果は同じ。対戦人口がネックとなり秘めたる面白さを体感できない。もし、オフラインで複数人数でゲームを遊ぶ環境が揃っているのであれば、スマブラの代わりに遊ぶゲームとして大いに重宝するはずである。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
スマブラと言えば、最早説明不要の国民的対戦ゲーム。一方で野球と言えば、斜陽の老人向けコンテンツだが知名度の高い球技だ。Lethal League Blaze (リーサルリーグ ブレイズ)を簡単に説明すると、メジャーゲームとメジャースポーツである、スマブラと野球をミックスしたようなゲームだ。しかし、それらをミックスして生まれて来たものは、全身で打球を受け止めるエアホッケーのような闇スポーツだった。
打球を対戦相手にぶつけてHPを削るゲーム
リーサルリーグ ブレイズは、体力制の2D対戦格闘ゲームのように見えるが、相手に対して一切の直接攻撃を行うことは出来ない。相手の体力を削る方法は一つ、ボールをバットで打ってぶつけること。バットと言っても、ボールを打撃する方法は様々で、ハンマー、卓球のラケット、ローラーブレード、自分の尻尾など、キャラクターによって得物は様々だ。
ゲームの基本はボールを打ち返しによるラリーだ。ラリーの応酬が続くと、ボールはどんどんと加速していく。高速になったボールを角度を付けて打とうものなら、ボールはエアホッケーのパックの如く画面内を反射する。どの程度にエアホッケーかと言えば、エアホッケーを遊べば必ず体験するような、パックが高速で乱反射して追い切れずに手に負えなくなる状況を思い浮かべてもらえれば理解が早いはずだ。
なお、リーサルリーグ ブレイズは、対戦シーンを静止画で切り出すと映え無いゲームなので、出来る限り動画を見てもらいたい。
対戦の勝利条件は、加速や反射を駆使したボールを相手にぶつけてHPを削り切る事だ。単純にボールを打つだけでは無く、飛んでくるボールを捕球してからの投げ返しや、ボールの威力を落として中立ボールにするバント、相手の妨害に対するパリィなど、幾つかのアクションが用意されている。バントはエアホッケーで言えば、一度パックを挟んで止めたり、軽く当てて自陣で反射させて勢いを殺して打ちやすくするような行為に近いだろう。
加速したボールは追いきれなくなってくるが、ボールの色を見ればマイボールかどうかを判断できる。マイボールに触れてもダメージは無いので、ボールに追い打ちしてさらに加速させたり、飛ぶ方向を変化させて相手を揺さぶって行く。時にはバントからのスマッシュや、捕球して真上に投げて高さを変えてから打つなど、リニアな応酬だけでは無くタイミングをずらした打撃を加えることが勝利の秘訣となる。
高速ラリーを制した際やタイミングをずらして意表を付けた際には、実際のエアホッケーと同様に、思わずガッツポーズをしたくなるような嬉しさがある。エアホッケーで緊張感抜群のラリーの果てに、見事相手のポケットにパックをぶち込むことが出来た時のような達成感に近い。
リーサルリーグ ブレイズにはストーリーモードが用意されている。ストーリーモードでは、リーサルリーグは死人が出るレベルの危険度であり、非合法の闇スポーツであることが語られる。また、ストーリーモードでは、個性的なキャラクター達が、この競技に何故魅入られ・参加するのか、その理由が語られる。
ちなみに、ストーリーモードと言えども、独特な操作性に慣れるまでは簡単に勝たせてはくれない。CPUの反応速度は明らかに人間よりも優れており、これは決まった!と思った打球を見事に打ち返され、その瞬間にはこちらが反応しきれずに倒されるということが良くある。画面下のラジカセのゲージが、相手の打ち返しタイミングを示しているのだが、そこを見ながら冷静に判断できるようになるには時間が掛かる。
本命は4人バトルの大乱闘
リーサルリーグ ブレイズの本命は、間違いなく4人バトルの“大乱闘”モードだろう。1vs1でも対応が難しいボール競技が4人対戦になると、とんでもなくカオスが加速する。これまた静止画では伝わらないので動画を見てもらいたい。
大乱闘では、いつ誰が高速な打球を繰り出してくるか分からない。乱戦から少し離れて、様子を見て漁夫の利を狙おうなどという考えで油断すると、不意に飛び出て来たボールに反応しきれず敢え無くノックアウトされる運命だ。従って、大乱闘に勝利するには、集中力を切らさずに積極的にボールを追い、果敢に攻め続けなければならない。敵3人を見つつ、動き回るボールを追うという、今までに経験した事の無い視点の動きが新鮮だ。
このような斬新な4人対戦を思う存分楽しみたいのだが、リーサルリーグ ブレイズはマイナーインディゲームの宿命である、プレイ人口の問題を抱えている。オンライン対戦の成立が絶望的なのだ。試しに1時間ほど待機してみたがマッチングは成立しなかった。後述するが値引きの状態からして恐らく1000本程度しか売れていないだろう。
Switchのいっせいトライアルか、PS+のフリープレイ入りするなどして、プレイ人口が増えてくれれば望みがあるのだが、現状では厳しい。
オフライン対戦ツールとしては優秀
リーサルリーグ ブレイズはオンライン対戦の成立は厳しいが、オフラインの対戦ツールとしては盛り上がること間違い無しだ。対戦ツールとして圧倒的な市民権を得ているスマブラだが、ハンデキャップ機能があれど実力者と初級者では腕前に雲泥の差があり、気持ち良くプレイするにはどうしても途中から接待プレイが必要となってくる。未知のプレイフィールで新鮮さに溢れる本作は、そのような気遣いをする必要が無く、気軽に4人対戦出来るため、パーティゲームの選択肢の一つとして間違いなく“アリ”だ。価格もDL版,パッケージ版共に安く、たまにしか遊ばなくても間違いなく元が取れる。
上記の動画の通り、一人でもCPU3人相手に対戦は可能だが、虚しくなるだけなので流石に長続きはしない。誰かとオフラインで遊ぶ機会がある人は、いつもと指向を変えた遊びの一つとして検討しては如何だろうか。
なお、当レビューを投稿した2021年8月現在、パッケージ版が約70%OFFと投げ売りされている。パッケージ版はアートブック付きなので、興味があればDL版よりも安いパッケージ版を購入した方が良いだろう。また、ゲームコレクターであれば、このゲームは早めに抑えておいた方が良いだろう。アートブックとゲームパッケージがセットで紙箱に収められた商品となっているため、何年かした後に新品が全て吐けてしまい入手手段が中古に限られた場合、紙箱の状態の良い物を探し出すのは困難になるだろう。
追記:Xboxゲームパスにて遂に対戦が実現
リーサルリーグ ブレイズは、Xboxのゲームサブスクサービスであるゲームパスに対応している。そのお陰で念願かなって対戦が実現した。が、CPUを空きメンバーに混ぜることが出来ずにタイマン勝負しか遊べなかった。オンライン対戦で真価を発揮するにはXboxユーザー4人の都合を合わせる必要があり、結局のところ敷居が高い。Xboxでもオンラインのクイックマッチに人が居ないことを確認したので、前項に記載した通りオフラインで集まることがある人向けの対戦ツールという認識で問題なさそうだ。
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