点数評価 | 90点 |
プレイ状況 | 一通り船内設備アンロック |
プレイ時間 | 約15時間 |
発売日 | 2020年5月13日 |
対応機種 | PS4/PS5/Xbox/Steam |
プレイ機種 | PS5 |
開発元 | Ghost Ship Games |
発売元 | Coffee StainPublishing |
ジャンル | SF系FPS ジャンルの考え方 |
ジャンルこそSF系FPSだが、その実態は鉱夫ドワーフRPGである。身も心もドワーフに成りきると奇妙な連帯感が生まれ、それは一度味わうとクセになる中毒性を持っている。採掘作業、タワーディフェンス、強力なボスクリーチャー戦、ゾンビゲームのような脱出劇と、幅広いCo-opを楽しむことが出来る傑作。神ゲーまで後一歩。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
Deep Rock Galactic (ディープロックギャラクティック)は、2020年5月13日にXbox/PC向けにリリースされた、スペースドワーフとして危険な惑星で、採掘作業に従事するSF系FPSゲームである。2022年1月4日にPS4/PS5向けにもリリースされ、PS Plusのフリープレイに登場。
基本はCo-op系FPSなので、プレイの敷居は低く遊び易い
“ドワーフ”と聞くと、皆さんはどの様な姿を想像するだろうか。西洋の神話やファンタジー作品に登場し、人間よりは背は低いが屈強な体躯をしており立派な顎鬚を震わせている。性格はがさつで普段は不愛想ながらも、酒をがぶ飲みして仲間達と豪快に笑い合い、同胞とは強い信頼関係で結ばれている。職業としては鍛冶屋のような職人系、あるいは戦斧を振るう土属性のパワーファイターというイメージといったところだと思われる。
Deep Rock Galactic (ディープロックギャラクティック)は、そんな至極一般的なイメージのドワーフを主人公に、最大4人で協力しながら鉱山で採掘を行うゲームである。ただし、その舞台はファンタジー世界では無く宇宙のとある惑星であり、戦いに用いる得物はツルハシと銃である。つまり、Deep Rock Galactic はSFドワーフ鉱夫Co-opFPSである。そして、主人公のドワーフたちは、ゲームのタイトルにもなっている、Deep Rock Galacticという宇宙採掘企業と契約した鉱夫であり、惑星HOXXESで指定されたミッションに向かい採掘作業を進めることになる。
Deep Rock Galacticの基本は、良くあるCo-op系のFPSだ。自分自身の設定したアサインメントに関係するミッションを進めることで、ゲーム内マネーや、コスメティックアイテム(見た目装備)をアンロックすることができる。勿論、アサインメントを進めなくても、自由にミッションと難易度を選んで協力プレイを楽しむことが出来る。ミッションの難易度は5段階用意されており、さらに特定のクリーチャーが数多く出現したり、強力なエリートクリーチャーが出現するなど、イベントが用意されている。プレイヤーは、まず簡単な難易度でミッションに挑戦し、徐々に難易度を上げていき、さらにディープダイブという、高難易度のエンドコンテンツに相当するミッションをクリアすることが最終的なゴールとなる。
ドワーフには、戦闘が得意なガンナー,穴掘りが得意なドリラー,タレット設置やデコイ投擲などトリッキーなエンジニア,機動力に優れ照明弾(フレア)を撃つことが出来るスカウトという、4つのロールが用意されている。特別に大きな性能格差は無いので、ミッションの特性や他のメンバーが選んでいるロールとの兼ね合いで選択していく。
例えば、上下に移動が大きいエリアであれば、ジップラインを設置できるガンナーが活躍する。もしくは、コンクリートで即席の足場を作れるエンジニアが最低でも欲しい所だ。幸いにも、ツルハシだけは全ロールが標準で装備しているので、最悪の場合は協力して壁を掘って道を作れば問題ない。何故なら、Deep Rock Galacticは、プレイエリアのほぼ全てを掘削できるゲームだからだ。地道に壁伝いに通路を作って行けば、ありとあらゆる場所へアクセス可能になっている。
さて、採掘と言っても目的は様々で、指定された鉱物を規定個数集める採掘遠征、指定された鉱泉にパイプラインを設営する現地精錬、自動進行するドリルドーザーを全員で護衛しながら燃料も集める護衛任務など、全8種類のミッションタイプが、10種類のバイオーム(ステージ)に用意されている。大まかなジャンルとしてはFPSだが、ステージを隅々まで見て回り、時には壁を掘り進んで新しい通路を見つけるような探索もあれば、敵の大群から目標物を防衛するタワーディフェンス的な戦闘もあり、幅広い遊びが用意されていて好印象である。
ミッションをクリアし、業績評価を取得することで各種パークが解放されていき、自由にパークを付け替えてドワーフを強化可能となっている。また、レベルが上がれば、ゲーム内マネーで装備品をアップグレードすることも可能。
このように、ミッションを選んでクリアし、ステータスと武器を整えて、再びミッションに挑むことを繰り返すゲームだ。主人公の見た目がドワーフになり、何でも壊せるようになっただけの、良くあるCo-op系シューターだという認識で問題ない。プレイの敷居は低いので気軽に挑戦してもらいたい。
ミッション目標も単純なので、まずはお試しでプレイしよう。
最初からオンラインプレイ!ソロプレイはしなくて良い
一部を除いて普通な印象のDeep Rock Galacticだが、何が面白いのかと言うと、Co-opの達成感に他ならない。さて、オンラインCo-opと聞くと、他人との協力プレイに尻込みして、最初はソロプレイ設定で練習しようと思う人も多いだろう。しかし、Deep Rock Galactic においては、そのような考え方は一切不要である。最初から適当な空きスロットがあるパーティに飛び込めば良い。壁を掘る時間が比較的長く、一人では非常に作業効率が悪いゲームであり、協力プレイが前提となっているからだ。FPSが苦手な初心者でも、壁を一緒に掘ってくれたり、照明を投げてくれるだけでも有難い。また、自分がホストになって、他人を待ちながらも一人で採掘を進めて良いだろう。すぐさま他のドワーフが駆けつけてくれるはずだ。
ちなみに、ボイスチャットも使用しなくて良い。センサーで見つけたアイテムや、掘りたい場所をマーキングすれば、大体の意思疎通は出来る。レビューまでにCo-opにて15時間プレイしたが、掘って撃つシンプルなゲームなので、ボイスチャットが無いために意思疎通に困ったことは無い。恐らく、ボイスチャットが必要になるのは、エンドコンテンツを周回するような時ぐらいだと思われる。
そもそも、Deep Rock Galacticは、SFドワーフFPSであると同時に、ドワーフ鉱夫RPGでもある。ドワーフをコスメティックアイテムでアレンジしているうちに、プレイヤーの心もドワーフになっているはずである。前項の冒頭に書いたドワーフのイメージを思い出してもらいたい。ドワーフは仲間を大切にするのだ。初心者と一緒になった上級プレイヤーは、大抵は不慣れなプレイヤーを適度にフォローしてくれる。
次の動画を見て欲しい。プレイを開始して数ミッションしか経験していない筆者が、勝手に離れた高台でクリーチャーに襲われるシーンである。飛び降りれば落下ダメージで即死なので、やむなく応戦するが多勢に無勢で倒される。そこへすかさず上級者が、グラップリングフックで救援に駆けつけて、敵を倒したうえで蘇生してくれている様子だ。
身も心もドワーフに染まったプレイヤーの間には奇妙な連帯感があり、自然と助け合いの精神が産まれる。なお、Deep Rock Galacticは、フレンドリーファイアが常時有効になっており、無効化することは出来ない。武器によっては一撃で仲間が倒れることがあるが、ドワーフはがさつな種族なのだと納得すれば、他のゲームのようにフレンドリーファイアにイライラすることは少ない。ちなみに、フレンドリーファイアされたプレイヤーは、自動的に汚い言葉で、撃ってきた相手を罵る機能が付いており、これも無効化することはできない。如何にもなドワーフらしさが反映された、素晴らしいシステムだと感じてもらいたい。
自分より一定レベル以上低いプレイヤーを連れて規定回数クリアするというトロフィーがあるので、打算的に手助けしている可能性もあるが…
前項にて、幾つかのミッションタイプを紹介したが、いずれにおいてもクリア後にはドロップポッドという脱出艇に乗る必要がある。ドロップポッドはミッションのクリア地点から離れた場所に到着するので、プレイヤー達はそこまで辿り付かなければならない。脱出には時間制限が設定されている上に、クリーチャーの大群が押し寄せて来る。加えて、目標達成後ということもあり、体力や残弾数が心許ない状態だ。タワーディフェンスゲームをやっていたと思ったら、次は大量のクリーチャーからの脱出ゲームをやらされるようなイメージだ。
単に目標達成して終わりでは無く、“家に帰るまでが遠足”的な、最後まで気を抜けないコンセプトが、Deep Rock Galacticを一段と面白くしている。次の動画は、15時間プレイして一番興奮した脱出シーンである。脱出ポッドまでの帰り道が分からず、完全に迷子になってしまった状態に陥っており、仕方がないので同じ境遇のドワーフと一緒に、一心不乱に壁を掘ってショートカットを開通させようとしている。狭い穴で何故かダメージを喰らうので後ろを振り向くと、軽くホラー映画のような状態になっており必死に対応している。このような死線を、協力プレイで乗り越えて脱出できた時の達成感はプライスレスとしか言いようが無く、ギリギリの体験を再び味わいたくなり、一つ上の難易度へ誘われていくのである。
ちなみに、本当に身も心もドワーフになるのか?と疑問に思うかもしれないが、間違いなくなる。次のスクリーンショットはドワーフのドレスアップ画面である。左側は服装で右側は毛に関する項目だ。髪の毛以外にも、側面、鼻下、顎下など、細かくこだわって髭を設定することが出来る。ここまでやればドワーフになるに決まっている。なお、美男美女は一切出てこず、ドワーフとクリーチャー以外は存在しないゲームなので、その辺りは注意してもらいたい。
多少の不満があり、神ゲーまで後一歩
不満点を挙げると、ミッション毎の挙動だろう。前述の通り、Deep Rock Galacticは野良に非常に優しいゲームだが、基本的には各プレイヤーは、自分の設定したアサインメントに従ってゲームを進めるため、オンライン協力プレイは一期一会で1ミッション毎にチームを離脱することが多い。
それ自体は問題ないが、ミッションリザルト⇒チームを組んだままロビー⇒手動でチーム離脱⇒ソロのロビー と状況が遷移することになる。ミッションリザルトの画面でホストと自分のアサインメントを確認できて、チームロビーに進むかソロのロビーに進めるか選べればよかったのだが、毎回手動でチームを抜ける必要があり、その都度読み込みが入るのでやや面倒臭く感じる。
トータルで1ミッションにつき精々1分ほどのロスだが、塵も積もれば…。
また、レベルアップの速度の遅さも気になった。最初から好きにクラスを4種類から選べるので、順番に遊んでいれば飽きることもない。しかし、折角各クラスに武器が3種類用意されているにも関わらず、新しい武器がなかなか解放されず、初期武器を使い続けることになる。筆者の場合は5時間遊んでようやく一つ新しい武器が解放された。ゲームの基本はFPSであり、銃火器の好みはプレイヤーによって大きく差が出るため、武器の選択は自由にして、強化パーツに時間を掛けるような仕組みでも良かったかもしれない。
とはいえ、これらの不満点があったとしても、非常に満足度の高い作品であることは間違いない。神ゲーまでは行かないが、このクオリティのゲームがフリープレイに提供されたのは嬉しい。多くのプレイヤーが、2022年1月のフリープレイではP5Sをプレイしていると思うが、Deep Rock Galacticもライブラリーに加えることを忘れないでもらいたい。
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