点数評価 | – |
クリア時間 | 約6.5時間 |
プレイ状況 | エキスパートモードでクリア |
プレイ時間 | 約6.5時間 |
発売日 | 2022年4月20日 |
対応機種 | Switch/PS4/Steam |
プレイ機種 | PS4版をPS5でプレイ |
開発元 | B.B.スタジオ |
発売元 | バンダイナムコエンターテインメント |
ジャンル | SRPG ジャンルの考え方 |
ネタバレ | あり |
何とか★4を付けたスパロボ30本編だが、エクストラチャプターは間違いなくクソゲーである。痛々しい追加シナリオ、1ターンキル出来ることを批判されたから設定したと言わんばかりの高耐久ボス、DLCを買っていないにもかかわらず起動時に表示されるDLC参戦作品など擁護しようがない。評価点は、革新性・ユーザビリティ・ビジュアル・サウンドは本編をそのまま反映した。プレイ継続性は無いに等しいので0.5(最低点)とした。また、エクストラチャプター自体は無料だが、強引に誘導してくるDLCの異常な値段を反映してコスパも最低点を付けた。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
小さな改善の積み重ねにより、辛うじて★4を取ったスパロボ30。エンディングではクエスターズを撃破後も、世界各地で発生するDBD(次元境界線歪曲現象)から現れる正体不明の敵「エトランゼ」との戦いが続くとして締めくくられていた。その戦いは、20224月20日の無料アップデートにて、エクストラチャプター(全6話)として描かれる。
当レビューは、エクストラチャプターに限定しており、スパロボ30本編のレビューは以下のリンク先を参照してもらいたい。無料アップデートの評価は、本編の評価に反映していない。また、レビューにはネタバレを含むので注意してもらいたい。
なお、Switch/PS4版はスクショ不可設定のため、掲載している画像は直接画面を撮影している。Steam版は制限無し。
詐欺まがいの参戦作品表示
まず、スパロボ30に対して2022年4月20日のアップデートを適用してゲームを起動すると、ある変化に気が付くだろう。メニュー画面が表示される前に、タイトルロゴと主要参戦作品の主人公機が集合した絵が表示されるのだが、真ドラゴンとνガンダムの隣に、“DLCで参戦する”サクラ大戦とシンカリオンが追加されている。
サクラ大戦とシンカリオンはDLCによる有料追加コンテンツなうえに、メインストーリーに一切絡まないゲスト参戦である。にもかかわらず、スパロボ30の中核をなす参戦作品と誤認させるように表示されている。
ちなみに、サクラ大戦を参戦させるにはDLC1を2,200円で、シンカリオンを参戦させるにはエキスパンションパックを4,400円で購入する必要がある。勿論1機体だけではなく、他の作品もセットになっているが、狂気じみた価格設定であることは間違いないだろう。あまりにも酷すぎる。
極めつけは、無料のエクストラチャプターを遊ぶためには、エリアミッション「開かれた扉」を遊ばなければならないことだ。当ミッションは武装制限され、汎用BGMが適用されたDLC参戦作品の顔見せの場であり、DLCを購入する予定が無ければ全く遊ぶ必要が無い。何としてもDLCに誘導したいという、バンナムの強い悪のオーラ力を感じる。
余りにも痛々過ぎるストーリー展開
スパロボ30本編クリア後の展開をネタバレするとこうだ。
数百年前、クエスターズに敗れた神文明エーオスの統治者サイクラミノス(CV.野沢雅子)は、地球の日本(江戸時代)へ逃げ延びていた。そこで前田英影と出会い恋仲となり安らかに過ごしていた。しかし、前田英影は神文明エーオスの力に魅了され、サイクラミノスを裏切り城主に献上することにした。その仕打ちにサイクラミノスは怒り憎しみ、領民全てを精神破壊し長き眠りについた。その顛末は“黒髪怨夜”という怪談として現代に伝わっている。クエスターズが倒れた今、DBDを利用して並行世界から様々な戦力を集めながら宇宙の支配を目論んでいる。
この流れがエクストラチャプターとして追加された全6話を通して解説されるのだが、シナリオライターはこれを書いていて恥ずかしくないのだろうか?唐突に出現する“黒髪怨夜”と“前田英影”という固有名詞の浮きっぷりには開いた口が塞がらない。“クエスターズに敗れた”、“潜伏してDBDで戦力を集めていた”、“クエスターズが倒されたので動き出した”という3工程で十分に繋がるにもかかわらず、痛々しいティーン向けのラノベのような蛇足が追加されており、テキストを読み進めるうちに眩暈がしてきた。
そもそも、これを無料アップデートとして6話も追加する必要があったのだろうか?イーリスとオルキダケアが神文明エーオスから離反で1話、復活したサイクラミノスが出現して1話、合計2話で十分まとめることが出来たのではないだろうか?オルキダケアとイーリスを別々にしても3話あれば十分だ。無料アップデートなどせずとも、ゲームのリリース直後からサイクラミノスまで入れておいた方が、本編エンディングの中途半端さを指摘されずに済んだはずだ。
なお、エクストラチャプターをクリアする過程にて、第3次スーパーロボット大戦Zからアドヴェントが一瞬だけゲストとして登場する。が、本当に一瞬の顔出しだけで、ストーリー進行には一切関係しない。それであれば一々出てこずにクリア後のチャレンジ要素に留まっておいて欲しい。
アップデート前から、総戦力値を2,000,000以上にする隠しボス「至高神Z(アドヴェント)」と戦える。
インフレをインフレで調整することは不可能
真のラスボスとして追加されたサイクラミノスは、花神機鬼フロスデウスという機体に乗って登場する。機体・パイロット共に性能が非常に高く設定されているため、攻略には時間を要するが、難易度自体は高くない。
エキスパートモードかつ、最終話の選択肢で最高難易度に挑む選択をすると、フロスデウスはHP93万2千、装甲値5720となる。底力Lv.9と相まって尋常では無い耐久力を誇る。
底力Lv.9なので、装甲と防御補正後の最終ダメージを90%カットする。
敵が強いことは一向に構わないのだが、相変わらずスパロボは難易度調整がヘタクソである。下手というよりも、シリーズが進むにつれて何かしらの新しいシステムを追加し続けた結果、インフレに次ぐインフレで味方が強くなり過ぎているため調整のしようが無いのだ。
マジンパワー、ゲッター線解放を筆頭に、主人公級キャラクターの多くが攻撃力アップの固有スキルを持っている。ダメージ倍率アップ系のスキルは非常に強力だが、汎用スキルでも簡単に気力の上限や射撃・格闘を成長させることができ、強化パーツでも攻撃力アップが豊富な上に、奇跡や魂といった超強力な精神コマンドを別枠で発動させるものもある。更にはサポーターコマンドでは、敵全体に分析(被ダメージ1.1倍)を掛けることが出来て、分析効果を1.2倍に強化するサポーターまで存在する。
このようにスパロボシリーズは、シリーズが進む度に攻撃力が倍々で上がり続けた結果、ラスボスが1ターンキルされるという事態が発生し大きな批判に繋がった。これを解消するためには倍率アップを止めるしかないのだが、システムや計算式を流用しているためにドラスティックな改革を実施することは出来ていないのだろう。結果、苦肉の策として圧倒的な打たれ強さを用意して、ラスボスを1ターンで攻略されることだけは回避したようである。
筆者の場合、遺産・シミュレーター・戦線ミッションを封印し、周回プレイもしていない。しかし、それでもフロスデウスに負ける要素はゼロだ。稼ぎを一切行っていないため武器改造が進んでおらず、ダメージが通らないのでクリアまでに5ターン掛かったが、時間稼ぎをされたという印象しか受けなかった。延々と無抵抗なサンドバッグを殴り続けているようなものである。最終話ではJAM Projectのボーカル曲が流れ続けることがスパロボシリーズの定番だが、ターンが掛かるということは、脳にこびり付くほどに熱血ソングを聴かされ続けるということを意味する。それであれば、ラスボスを1ターンキルさせてくれた方がよっぽどマシだ。
もし次回作も作るのであれば、攻撃力の倍率関連は徹底的に見直してもらいたい。稼ぎ系ミッションを遊ばなかった場合、ゲーム中盤まではそれなりにSRPGとして面白かった(本編のレビューを参照)ことから、ここに手を付ければプレイヤーの満足度は大きく改善することは間違いない。
以上のように、半年待たされたスパロボ30完結編だが、出さない方がマシという残念な結果に終わった。遊ぶのであればエクストラチャプター6話を除いた本編だけに留めておいた方が無難だろう。2022年4月現在60%OFF程度まで新品価格も値下がりしているので、本編だけであれば高コスパで比較的良質な体験が出来るだろう。
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