点数評価 | 80点 |
プレイ状況 | 20回優勝 |
プレイ時間 | 約5時間 |
発売日 | 2022年8月17日 |
対応機種 | Switch |
プレイ機種 | Switch |
開発元 | ハル研究所 |
発売元 | 任天堂 |
ジャンル | 食いしんぼうグルメバトル ジャンルの考え方 |
カービィとイチゴに関連性が感じられず、少々もやもやした気持ちで発売を迎えたカービィのグルメフェスだが、蓋を開けてみると価格の割には非常に良くできた対戦ゲームだった。対戦人数は4人と少ないものの、最後の最後まで気を抜けないアツい対戦を楽しむことが出来る。カービィの代名詞である吸い込みすら排除した簡単操作だが、腕の見せ所となるガチな立ち回りも可能。ただし、ルールや操作がシンプルな上に、今後も大型アップデートが見込めないので飽きは早そうだ。対戦ツールとして高いポテンシャルを秘めているが、小さくまとまってしまい勿体無い。Fall Guysのように基本無料でアップデートを繰り返すゲームなら神ゲーに成り得ただろう。
カービィのグルメフェスは、小さくなってしまったカービィ達がステージ内を転がり続けてイチゴを食べ、その数量で勝敗を競い合うパーティ系の対戦アクションゲームだ。CPU戦やローカル対戦も用意されているが、メインコンテンツは最大4人で戦う、オンラインのレートマッチとなっている。
レース・ミニゲーム・バトロワで4ラウンド勝負
なんでも好き嫌いなく吸い込むカービィ。その好物はプププランドの名産品であるマキシマムトマトだが、カービィのグルメフェスでは、イチゴを食べて、食べて、食べまくる。カービィのグルメフェスはとにかくイチゴを食べれば良いゲームだ。最大4人でレース2回、ミニゲーム1回、バトルロイヤル1回の合計4ラウンドを戦い、イチゴを食べた数が多いプレイヤーの勝利となる。
ルールはこの上なく分かりやすく、只々にスティックでカービィを転がしてイチゴに触れれば良い。吸い込みすらも必要なく、ある程度近づけば自動的にイチゴを取得してくれる。
吸い込みアクションが無い代わりに、コピー能力はマリオカートのアイテムボックスのようなもの(コピーフード)からランダムに入手する。ホイール、ストーン、ニードルなどの定番の能力が用意されているのだが、それらはグルメフェス仕様にアレンジされている。
ホイールはドーナツ、ストーンは板チョコ、ニードルは金平糖(公式ではキャンディーと書かれているが)と、お菓子がモチーフになっており、スイートでメルヘンなステージビジュアルとマッチしている。ビジュアル面では誰が何と言おうと満点を付けたい素晴らしさだ。
特に説明は不要だろうが、移動とコピー能力以外には、当たり前ながらジャンプが出来る。レースは基本的には一本道だが、時折狭いルートが用意されているので、そちらを転がればより多くのイチゴを得ることができる。狭い足場で上手くジャンプを使い、落下を防いでライバルに差を付けたい。
ただし、狭いルートを通っているプレイヤーは、後続のライバル達からしてみればコピー能力の格好の的である。後ろからホイールやバーニングを喰らえば、大きくタイムロスしてしまうので注意が必要だ。レースの最後には大きなケーキが用意されており、1位なら50個、2位は20個、3位は10個のイチゴを得ることができるので、レースでは寄り道しつつも1位を狙うことが鉄則である。
ライバルが所持しているコピー能力は全て開示されているため、どのタイミングでコピー能力を発動して逆転、あるいは妨害すれば良いのか、判断力が試される。1位が取れないと判断すれば、副賞狙いでチェリーやベリーを拾いに行ったり、最終ラウンドのバトルロイヤルにコピー能力を温存しても良い。
この駆け引きが重要で、計算通りにライバルを出し抜くことが出来れば、なかなかの達成感を得ることが出来るはずだ。
最終ラウンドのバトルロイヤルは、小さなステージ内でのコピー能力のぶつけ合いとなる。ランダムに出現するアイテムボックスから得たコピー能力を使い、制限時間内に出来る限りライバルを場外に押し出して、イチゴを奪い取るのだ。レースでも同様だが、順位が低ければ出現するアイテムの質が向上するため、最下位からの逆転も十分にあり得るのは嬉しい。
途中で挟まれるミニゲームでは、制限時間内に落ちてくるイチゴを拾ったり、敵を倒したりすることでスコアを伸ばすことが出来るが、制限時間は短めなのでスコア差は殆ど変わらない。しかしながら、最後の副賞には影響が出てくるので、気を抜かずにプレイしたい。
以上のように、カービィのグルメフェスは、レース、バトルロイヤル、ミニゲームという3種目で戦うバトルゲームになっている。レートマッチング制のバトルロイヤルと言いつつも題材はカービィなので、絵面は常に可愛さでいっぱいだ。従って、ガチ勢の大きなお友達から、小さなお友達まで安心して遊べるだろう。
レートマッチなので、画面の向こうでは真剣な顔で操作しているぞ。
シンプルだが駆け引きやテクニックもあり
カービィのグルメフェスはシンプルなゲームだが、駆け引きやテクニックが重要なゲームだ。適当にイチゴを集めてるだけでは、少しレートが上がると勝てなくなる。
まず、2回行われるレースラウンドでは、1位を取れば取るほどに優位になることは間違いない。ゴール目前ではコピー能力でライバル達と競り合うことになるが、仮にコピー能力を持っていない状況であっても、通常の体当たりで妨害することが重要となる。下の動画は、ゴール寸前に体当たりで1位を死守したシーンだ。通常体当たりでも十分にノックバックするので、要所で差し込むことを忘れないようにしたい。
また、協力して破壊する障害物であるクッキーの壁を削る際にも、積極的にライバルに体当たりし、1回でも多く自分でクッキーの壁に体当たりをしたい。何故なら、クッキーの壁を削った回数はカウントされており、副賞として選出されることがあるからだ。
副賞で選出されるとイチゴを40個も貰えるので、バトルロイヤルでは副賞による逆転も意識して立ち回りたい。バトルロイヤルでは、1位が常に他の3人から集中攻撃を受けることになる。100点近くリードした状態でファイナルラウンドに入ったとしても、連続撃墜の末に逆転されて終了することもあるだろう。また、僅差でリードを死守したとしても、副賞で逆転されることも多い。
基本はレース1位で50個イチゴを取ることを目標にしたいが、諦めた場合は積極的に副賞の素材を集めておき、表彰されると確信を得ているのであれば、敢えて2位か3位で安定した逃げの立ち回りをしても良いだろう。
ただし、流石に4位からは副賞で逆転する可能性は少ない。しかし、前述の通り順位が低い程に良いアイテムが出るため、最後まで諦めていけない。下の動画は、最後の最後で復帰時に3連ホイールを手に入れてライバル全員を撃墜して逆転した様子だ。
終盤はこのような大逆転が起こり得るので、リードしている状況では回避用のゼリーを使用するタイミングをしっかりと考えたい。レース1回目とミニゲームで大きくリードしているのであれば、レース2回目で出たゼリーを温存し続けてバトルロイヤルに挑むのもありだ。単純に1回落とされる回数が減ると考えれば、その効果の大きさが分かるだろう。
以上のように、カービィのグルメフェスは、確実な必勝法こそ存在しないが、小さなテクニックや駆け引きで少しでも勝率を上げる工夫が楽しいゲームだ。レートマッチングでは他人のレートが見えていないが、対戦相手とのレート差によって、レートの増減具合が異なるようだ。格下相手に4位を取ってしまうと500~700ポイントのレートを下げることになるので、丁寧に立ち回って4位を取らないようしよう。(基準レートは15,000)
レートを上げていくには、事故で4位を取らないことが大切!
小さくまとまってしまった点だけが勿体ない
カービィのグルメフェスは、勿体ないゲームだ。ダウンロード専売で1,500円という低価格から分かるように、本格的に作られた大作ゲームではない。しかしながら、分かりやすい操作体系、最後まで逆転の可能性があるルール、駆け引きの面白さ、手軽さに遊べる1プレイの短さなどから、価格以上に価値を持ったゲームであると言える。
しかし、ステージが次々とアンロックされるものの、シンプルさ故にステージ毎に大きな差異は生まれない。また、対戦メニューも必ずレース⇒ミニゲーム⇒レース⇒バトロワで固定されているので、計画を立てやすい一方で変化を感じにくい。
レートマッチが用意されていることから、プレイを繰り返して腕を磨き、猛者同士で切磋琢磨するゲームなのだが、やり込めばやり込むほどに飽きが来るのも早いだろう。買い切り1,500円という価格設定から、大型アップデートは見込めないので半年も経てばマッチング状況は悪くなると推測する。
また、プレイを進めるとスキンと同時にケーキのデコレートもアンロックされるが、デコレートはスタート時の台座にしか影響が無いので他人へのアピール力は低く、オンライン対戦メインのゲーム性にマッチしていない。せめて、フォトモードでもあれば良いのだが、それも用意されていない。
長く遊んでもらえるポテンシャルを秘めているので、中途半端な値段の買い切りにはせず、ネームカード、エモート、勝利ポーズなど、性能に関係のない要素を課金するスタイルにした方が良かったはずだ。ニンテンドーは毎度のことながら、この手の判断が下手である。
最も、筆者は無課金派なので、バトルパス的なものは買わないが・・・。
ちなみに、レースラウンドのスタート地点には、プレイヤー達4人以外に4匹のワドルディが設置されており、転がる速度は遅いながらもスタートと同時にプレイヤー達と並走する。恐らく、元々は8人対戦のゲームとして開発されていたが、なんらかの事情で4人対戦になったので、代わりにNPCのワドルディを配置しているのではないだろうか。最大4人は流石に少ないので、8人で更なる混戦を楽しみたかった。
BGMには新旧様々なカービィ作品から名曲が勢ぞろいしている。サントラを発売すれば爆売れ間違い無しなのだが、任天堂は音楽や設定資料に大きな価値は無いと判断している節があるので、リリースされたりデジタル配信されることは無いだろう。アートワークの素晴らしさも配信限定タイトルのため、将来的には埋もれてしまう宿命だ。
結論として、カービィのグルメフェスは、“出来は良いが意図的に小さくまとめたゲーム”と言える。短期集中で思う存分に遊びまくる前提であれば満足度の高いゲームだ。対戦人口が多いであろう2022年8月から2か月程度と、一時的に人口が増加するセール時に購入することを推奨したい。
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