点数評価 | – |
プレイ状況 | クリア |
クリア時間 | 約4時間 |
プレイ時間 | 約4.5時間 |
発売日 | 2019年9月20日 |
対応機種 | Switch/PS4/Steam Xbox One |
プレイ機種 | Switch |
開発元 | House House |
発売元 | Panic |
ジャンル | ドタバタアクション・ステルス・サンドボックス・ガチョウシミュレーター ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜は、インディゲームにありがちな、唯一無二の世界観を味合わせてくれる尖った作品だ。ユーザビリティやコストパフォーマンスはやや悪いのだが、ガチョウで滅茶苦茶なイタズラをできるゲームという斬新さは、ゲーマーなら経験値として摂取しておきたい。
ゲーム内で繰り広げられるイタズラは、なかなかに酷いものだが、可愛いガチョウのプリケツを眺めていると許したくなる。ただし、可愛い見た目に反してゲームの難易度はそれなりに高く、緩い癒し系のゲームだと勘違いして購入すると痛い目に合うかもしれない。ジャンルとしてはステルスアクションを含んでいるので、イタズラはミッションでありガチョウなりに本気なのだろう。
なお、当レビューを投稿した2022年12月21日現在、ニンテンドーのオンラインショップにて50%OFFで購入可能(2023年1月5日23:59まで)となっている。
可愛いプリケツに騙されるな
まず、Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜は、“ドタバタアクション・ステルス・サンドボックス・ガチョウシミュレーター”をジャンルとして自称している。つまりプレイヤーがガチョウになりきって、隠れながらも自由な発想で住人へのイタズラに精を出すゲームである。
ゲームのタイトルにも入っているイタズラとは、辞書を引いてみると以下の通りの意味だ。
いたずら〔いたづら〕【悪=戯】
人の迷惑になることをすること。また、そのさま。悪ふざけ。
デジタル大辞泉より
従ってゲームの目的は、ガチョウを操作して平和な村の罪なき住人達に迷惑を与えることである。
ステルスといってもその程度は低く、背を低くして物陰に隠れたり、『ガア』と鳴いて気を引く程度だ。また、ステルスとセットになりやすいサンドボックス(自由な手段を取れる)要素についても、このゲームの主人公は、極秘任務を担うヒットマンで無ければ潜入のエリートでも無く、ただのガチョウなので程度は知れている。ガチョウが取れるアクションは、物を加えて運ぶ,背を低くする,鳴く,ダッシュする,羽を広げるといった5種類だけである。ジャンル設定込みで世界観の演出だと理解しよう。
芸術点で勝負するタイプのゲームあるある。
そして、ガチョウがイタズラのために、ガニ股でプリプリと尻を振りながら歩く姿は実に愛らしい。
『こんなにも可愛いガチョウを追い払うとは、この村の人々はなんて心が狭いのだ』と思うかもしれないが、ガチョウが行うイタズラは、悪ふざけと呼べる範疇を超えており、その被害は害獣レベルなのだ。
このゲームはステージ制になっており、農園、商店、酒場などロケーション毎に達成するべきイタズラのToDoリストが用意されている。ToDoリストに記載されたイタズラを達成できれば次のステージが解放される仕組みだ。
最初のステージである農園では、せいぜい農具を湖に落として取れなくしたり、農園から物品を勝手に持ち出してピクニックを開くなど、プレイ当初に想像していた程度の可愛げのあるイタズラが並んでいる。
しかし、ステージが進むにつれて、ガチョウのイタズラはエスカレートしていく。店の商品を散乱させ、人をガレージに閉じ込め、皿や花瓶を割ったりとやりたい放題だ。
例えば下の動画は、ある少年がガチョウに襲われて眼鏡を奪われるシーンだ。しかも、メガネを探している間にガチョウは商店から盗んできた別の眼鏡を目の前に置き、少年は自分の物とは違う眼鏡をかけてしまう。
ちなみに、この少年の受難は続く。持っていた飛行機のおもちゃをガチョウに強奪され、商店の中に放置された結果、店主はガチョウに店から盗まれたおもちゃだと勘違いし、商品棚に陳列してしまう。その結果、少年は自分のおもちゃを買い戻す羽目になるのだ。
このように、村人が怒るのも無理のないイタズラが多数用意されている。
見た目に反して難しいゲーム
Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜は、その緩い見た目に反して難しいゲームだ。ToDoリストは特定の物品を盗み出すことが基本となっているが、ガチョウは同時に一つしか物品を運ぶことが出来ないし、お題をクリアするために必要な物品を集めたとしても、持ち主は直ぐに取り返しに来る。
そのため、まずは“撒き餌”として回収されても差し支えの無い物品を適度に配置し、そちらに気を取られている間に本命を運ぶ、あるいは見つからないように背を低く忍んで逃げる、時には鳴き声で気を引くなどの、何らかの工夫が必要となる。
ステルスやサンドボックスを謳っている所以がこれ。
物を運ぶダチョウの動きはさほど早い訳でも無く、住人にぶつかると直ぐに物品を落としてしまう。一度回収された物品を奪還には再び撒き餌やステルスなどの手順を踏まなければならないものも多く、ゲームの雰囲気とシビアさがややミスマッチのように感じる。
緩いゲームだと勝手に思い込んだのはプレイヤー側の問題ではあるが・・・。
また、一部のNPCには優先的に回収する物品が設定されている。例えば、下のスクリーンショットは男がトマトを探している様子だ。この男はトマトが定位置から外れると、必ず回収して元に戻そうとする。そのような習性を理解し、先回りしてやることで達成できるお題も用意されており、しっかりとNPCの動きを把握することが重要なゲームとなっている。
ToDoリストに載っているイタズラは全て達成する必要がある訳ではないが、一番最初の農園ステージでも、簡単にはクリア方法が分からないお題が用意されている。観察眼や閃きが必要となるゲームが苦手な人が、緩い見た目に騙されて購入すると、クリアできないこともあるだろう。
クリア後の追加お題はもっと難しい
Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜は、1週目をクリアすると更に難易度の高いお題がToDoリストに追加される。
例えば農園ステージであれば、1週目の『おじさんからカギを盗む』というお題は、後ろからステルスでカギに対してインタラクトするだけで達成できた。しかし2週目の追加お題では、カギを取り返しに追いかけてきたオジサンを誘導し、カギを持っていない状態で扉を閉めることが要求される。また、ピクニックの開催のお題であれば、持ち出すべき物品が運搬難易度の高いキャベツに変更されていたり、他にもステージを跨いだ物品の運搬を要求されたり、タイムアタックの実績も用意されている。
このように、クリア後には高難易度のイタズラに挑むことが出来るが、恐らくこのゲームの購入者はそのようなチャレンジングな遊びを求めていない。クリア後にあれこれと難しいお題を用意するよりも、もう少し簡単で笑えるようなお題を多数用意した方が、ゲームとしては高く評価されたことだろう。
評価ポイントのまとめ
Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜は、期待した内容と用意された遊びの難易度にややズレを感じることもあるが、一風変わった作品を好むインディーファンには堪らない作品。気になればセールで安ければ経験してみよう。
長所
- ガチョウのプリケツが可愛い
- 唯一無二のゲーム性
短所
- カジュアルに見えて、1週目から意外と難しい
2023年3月からは、PlayStation Plusのゲームカタログにて遊び放題となっている。
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