点数評価 | – |
クリア時間 | – |
プレイ状況 | 6ステージクリア |
プレイ時間 | 約3時間 |
発売日 | 2023年4月2日 |
対応機種 | Steam/PS4/PS5/Xbox (Gamepass) |
プレイ機種 | PS5 |
開発元 | Roll7 |
発売元 | Private Division |
ジャンル | 三人称アクションシューティング ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
ローラードロームは、成熟しきったTPSというジャンルで新しいことに挑戦した作品だ。独特なラジコン操作で主人公を動かし、ローラースケートのトリックを決めて残弾を回復するというシステムは実に斬新だ。加えて、赤いラインが2本入ったヘルメットを被った主人公を筆頭に、レトロフューチャーなヴィジュアルが目を引くクールTPSである。敵の撃破とトリックからのリロードを澱みなく行えた時の爽快感は抜群である。しかし、かなり3D酔いしやすい作品であるため、その部分にだけは注意して遊んでもらいたい。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
『ローラードローム』は、2030年の近未来で人々を熱狂させる新スポーツである「ローラードローム」をテーマとした、三人称アクションシューティングだ。プレイヤーは「ローラードローム」の新人選手である「カーラ・ハッサン」として、リーグチャンピオンを目指して戦いに繰り出すことになる。
ラジコン操作とトリックによるリロードが特徴的なTPS
『ローラードローム』は、三人称視点のシューティング、つまりはTPSに分類されるアクションゲームだが、従来のTPSとは一線を画する作品となっている。
まず、本作の目的はローラードロームの大会で勝利することだ。大会に勝利する条件はシンプルで、登場する敵を全てキルするだけである。各ステージは閉じたアリーナ状になっており、敵を一定数倒すごとに増援が登場するので、最終ウェーブまで生き残って全ての敵をキルできればステージクリアとなる。
敵をキルする手段も特に捻りはなく、手に持った銃で撃つだけである。銃の射程内に敵が収まれば自動的にエイムされ、引き金を引けば絶対に当たる仕様になっている。一定時間だけゲーム内の時間の流れをスローにできるリフレックスというスキルが用意されている以外に、射撃に関して特に目立ったスキルは用意されていない。
エイムは自動なので照準の除き込みは無く、代わりにリフレックスによるスロー効果が用意されている。
このように基本ルールこそ分かりやすく、敵を倒す手段も単純明快だが、本作はローラースケートを履いていることによる特殊な操作体系と、ローラースケートのトリックに絡めた弾のリロードが唯一無二の個性となっている。
改めて書くが、本作の主人公はローラースケートを履いている。つまりどういうことかというと、前後左右に自由に動くことは出来ず、前方への移動と左右への旋回しか出来ないということであり、いわゆるラジコン操作で主人公を動かさなければならない。当然ながらローラースケートなので移動速度が早く旋回の制御は難しく、緊急回避用のドッジロールで任意方向に向きを変えることは出来るものの、なかなか思うようには移動方向を制御できず、慣れるまでは一苦労である。
TPSにおいてこのような操作体系を採用して成り立つのか疑問に思うかもしれないが、前述の通りエイミングにおいては敵が射程以内に入れば完全にアシストが効いて敵を狙ってくれるので問題ない。また、敵が主人公の背面側に居たとしても、プレイヤーが敵をカメラに収めてさえいれば、主人公は進行方向に関係なく正確無比な振り向き射撃を披露してくれる。
次の動画は実際に複数の敵と戦闘を繰り返している様子だ。時折振り向き射撃をしているが、その際にプレイヤーは射撃のトリガーを引く以外の動作を一切行っていない。
また、主人公はどのような姿勢であっても決して転ぶことは無く、如何なる高さに飛び上がっていても、射程内であれば体を捻って確実に射撃を行うことができる。ラジコン操作という難易度の高さを、驚異の姿勢制御と圧倒的なエイムアシストで徹底的にフォローしたシステムになっており、プレイヤーは主人公は思い通りに動かないにもかかわらず、何となくはスタイリッシュな挙動を披露できるようになっている。ローラースケートのスピードに乗った流れるような射撃戦や、アリーナのランプに突入してからの浮遊感が気に入れば、本作の虜になることは間違い無しである。
次に、本作には銃弾をリロードするボタンや、銃弾を補充するようなアイテムは用意されていない。しかし、画面の左下にはしっかりと残弾数が表示されているので、銃弾を無限に発射できる訳でもない。ではどうやって残弾数を回復するのかというと、ステージ内のジャンプ台や斜面のランプでローラースケートのトリックを決めることで、その難易度に応じて残弾数が加算されていく仕組みとなっている。
何故、ローラースケートでトリックを決めると残弾数が回復するのかは特に説明がある訳では無いので深く考えなくても良い。そのような世界なのだと割り切ろう。
次の動画は、ハンドガンを連射して残弾が殆ど無くなったが、そのままの流れでコーナーから飛び上がり、「テール・グラブ180 フロントフリップ」というトリックを決めて残弾を補充し、リフレックスタイムを発動させて地雷と敵スナイパーをショットガンで処理する様子だ。
このように、任意のタイミングで上手くトリックを決めて弾を補充しなければ戦闘を継続することができない仕様であり、PVのように格好良く敵を連続して倒していくには、敵を倒した後に何処でトリックを決めて弾を回復するのかを、しっかりと考えなければならない。クリアするだけであれば、敵から逃げ回って安全な場所でトリックを決めて弾を補充すれば良いが、そのような戦い方は間違いなくクールではない。
とはいえ、本作の敵の攻撃は相当に苛烈で、特にスナイパーは射線さえ通れば異常なまでの長距離を、プレイヤーがドッジロールで回避しない限りは絶対に当ててくる。また、ワープしながら強烈なビームを撃ってくる敵や、火炎放射器で行く手を遮る屈強なメカなど、強敵だらけなのでプレイ開始直後は逃げ一辺倒になることも多い。
このゲームをプレイしてみようと思った人は、レトロフィーチャーなデザインに惹かれ、そこにローラースケートと射撃が組み合わさった独創性に可能性を感じたはずだ。前述の通り、適当なプレイでも“何となくスタイリッシュ”な動きは直ぐに出来るようになるが、プレイ前に感じた可能性の域に到達するには、強敵の猛攻を掻い潜りながらそれなりの回数の練習を重ねなければならない難易度の高いゲームであることには注意してもらいたい。
クリアして終わりではなく様々なチャレンジに挑戦
『ローラードローム』は全11ステージで構成されており、クリアだけなら恐らく5,6時間の短い作品だ。4,180円という価格設定を考えると、取り敢えずクリアすれば満足という人にとっては間違いなくコストパフォーマンスが悪い。
そのため、ステージ毎に設定された10個のお題(チャレンジ)全てをクリアすることに挑戦したい。お題の内容は、特定の武器の使用を制限したり、特定の場所でトリックを決めたりなど様々だ。難易度の高いお題もあるが、達成後にゲームオーバーになったとしても問題ないので、根気強く挑むと良いだろう。
ストーリー進行のためにも一定数のお題のクリアが必要となるが、難易度が高いと感じた場合にはオプションからお題のクリア数を不問にするモードに変更できる。取り敢えずは一度クリアまで進めて、慣れてからお題に挑戦するのもありだろう。
前項にも書いた通り難易度が高めなので、お題のクリア以外にも、残弾を無限にしたり被ダメージを調整するなどの調整項目も用意されている。
お題の中でもコンボを途切れさせずにステージをクリアするものは特に難易度が高い。コンボは攻撃を一定時間継続できない場合に解除されてしまうので、敵の配置や有効な武器を十分に把握してから、順序良く倒せるように繰り返し練習しよう。残弾は全ての武器で共通となっているため、適切なタイミングでトリックを挟み肝心の場面で弾切れとならないように工夫が必要である。
ある程度練習を積んで、スムーズに連続して敵を倒せるようになると大きな達成感を得ることができるだろう。繰り返し遊んでタイムアタックやスコアアタックに挑戦することが好きな人に向いている作品である。
3D酔いには注意したい
さて、独特のプレイスタイルが好評な本作だが、筆者は本編を最後までクリアしていない。また、これからもクリアまでプレイする予定は無い。何故なら、本作は空中でトリックを決めた際に3D酔いしやすいからだ。
前述の通り、本作において銃弾を補充するにはトリックを決めるしかない。また、ローラースケートをテーマにしている以上、ありとあらゆる場所にトリックを決める地形が用意されており、嫌でも頻繁にトリックを決める態勢に入る。
トリックによって補充される弾の数は、トリックの内容によって異なり、派手なトリックを決めれば決める程に多くなる。また、コンボを繋いで高得点を取ることも本作の大きな目標の一つであるため、目まぐるしい視界の変化は避けて通れない。
筆者の場合、天地がひっくり返るようなトリックを繰り返し決めていると、15分ほどで3D酔いの症状が発生してしまった。筆者はVRゲームこそ酔うが、特別に3D酔いしやすい体質という訳でも無く、他のTPSやFPSでは全くと言って良い程に3D酔いに悩まされたことは無い。それでも酔ってしまったということは、本作が酔いやすい視点の動きのゲームであることに間違いないのだろう。
これから遊ぶ予定の人は、万全の体調で臨んでもらいたい。
選手の控室で得られる情報からは、主人公の置かれた状況や「ローラードローム」という競技についても何となく伝わってくるので、変わり種のTPSとしてだけではなく世界観の作り込みも感じられる。そのため最後までプレイしたかったのだが、今回は残念ながらギブアップすることになってしまい残念だ。
評価ポイントのまとめ
ローラードロームは、新感覚のローラースケートTPSを楽しめる。レトロなビジュアルの中でクールなトリックが決まれば気分爽快だが、くれぐれも3D酔いには注意してもらいたい。
長所
- スタイリッシュな戦い
- レトロながらも格好良いビジュアル
- クールなトリック
短所
- 3D酔いの耐性が必要
- 全ミッションを遊んでもコスパは低め
【Backpack Battles】レビュー: 10秒の戦闘と1分の整理整頓を繰り返し続ける、デッキ構築型ローグライク系オートバトル
【Backpack Battles】攻略: 各クラスで効果的なビルド方針を、サブクラス毎に紹介
【3ヶ月無料】Amazon Music Unlimited で、メジャー,インディーを問わずゲーム音楽を堪能しよう!オススメのゲームサントラを紹介!
【2024年版】長期休暇中の社会人ゲーマーにオススメの10作品を厳選して紹介!【第2弾】
【ファイナルファンタジーVII リバース】レビュー: ミニゲームと狂人によるギャグ展開の波状攻撃の狭間でシリアスを楽しむARPG
【Nintendo Switch】既に高騰している入手困難なプレミアソフト及び、高騰の傾向が見られるソフトを一覧で紹介【2024年版】
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びクラシックスカタログで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】Xbox Game Passで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びフリープレイの最新情報及び、今後の配信スケジュールまとめ
【2024年4月版】Xbox Game Passの最新情報の紹介及び、今後の配信スケジュールまとめ