- 5段階評価:★★☆☆☆
- 点数:40点
- コメント:忍耐力の訓練をしたい人にはオススメ
- レビュー投稿時の進行状況:途中でクリア前にギブアップ!
ランドストーカーは、1992年10月30日に発売された、クライマックスが開発し、セガから発売したメガドライブ用アクションロールプレイングゲーム。
プレイヤーは主人公ライルを操作し、周りをふらふらと呼びまわる小型サキュバスのフライデーと共に、とある島で財宝探しをすることになる。
2019年9月19日に発売されたメガドライブミニにも収録されていることから、一定の評価を得ているはずなのだが、クイックセーブ無し&攻略情報無しでプレイしてみると、かなりのストレスを感じる理不尽な難易度のゲームであった。
見た瞬間分かる、ゼルダの伝説への対抗心
ランドストーカーは、多くの人がパッケージを見た瞬間は、”ゼルダの関連作品?”と錯覚したのではないだろうか。ベースカラーは緑色、整った顔に金髪でとんがり耳、剣を片手に戦うと、幾つもの見た目の属性をリンクに被せ、更に欲張りなことに、ナビィポジションは小型の美人なサキュバス。スマブラでしかリンクを知らない人に見せたら、誤認する可能性が非常に高い。
ゼルダ風なパッケージに惹かれて裏面を見ると、”転がり迫る岩、空中通路、立体迷路など、3Dならではの仕掛けの数々!”と謳われており、”ゼルダが3Dになった感じか!”と期待を抱いて買った人も多かったと推測する。

ステータスのハートも何となくゼルダっぽい。
実際に、ランドストーカーはそのヴィジュアルの寄せ具合から、3Dのゼルダを目指して作られたことが容易に想像できるが、上記のパッケージ裏のアピールポイントは全て苦行だ。本家ゼルダと差別化を図ろうとした結果、見た目以外は全てマイナスに働いている。
独自性は認めるが、ドット絵の疑似3Dで常時ボタン斜め押しはキツい
下の画像は取説の操作方法を説明したページだ。見て分かる通り、主人公を動かすためには常に斜め入力が要求される。当然ながらこの時代にスティックは無く、メガドライブは十字キーもPSのような全ての方向が独立しているタイプではないので、操作が非常に難しい。
このやり難い操作方法で、崩れる足場にジャンプで連続して乗り移ったり、触れると大ダメージの鉄球をかわし続けたりと、アクションの難易度が異常。足場から落ちれば下の階に強制スクロールしてやり直しになり、ダメージで死亡した場合はセーブした時点まで巻き戻しで全てが水の泡。
あくまで疑似3Dなので、プレイヤーの足場と周囲の高さ関係が分かりにくい上に、キャラの影が表示されないため、ジャンプの感覚が狂って兎に角落ちる。レトロフリークで遊んでいたので、途中からクイックセーブを解禁したが、クイックセーブがあってもイライラするレベル。
加えて、ゼルダ風がウリなので、随所に謎解きが仕込まれている。うっかり何かのギミックを忘れた場合は、必死に踏破した難関をまた行き来することになり心が折れそうになる。

きのこに囲まれて突っ伏す主人公の図。
取説を見ても解決しない
余りにも難易度が高いので、根本的に何か操作に関して理解が不足しているのではないかと考えて取説を熟読してみたが、結局は慣れろということしか書いていなかった。
取説のあるページには、アクションが”とても難しい”と書いてある。仕様を知り尽くした開発側の感覚で難しいと判断するレベルなので、何を知らないプレイヤーにとっては地獄でしかない。
斜め移動をマスターして、自由自在に主人公ライルを操作出来るようにならないと、このゲームは楽しめないようだ。クォータービューのジャンプアクションが連続するシーンは特に難易度が高く、マスターするまでにストレスで禿げそうなのでプレイを中断することにした。

そら落ちてゲームオーバーになるよ・・・。
ギブアップ後に攻略サイトを見たところ、ストーリーの進行度合いとしては全体の20%ぐらいだった。
ちなみに、移動とジャンプ以外にも、アイテムや岩や足場を持ち上げるシステムにも難がある。岩を敵に投げつけて倒すギミックにて、投げた位置によっては敵の頭に岩が乗ってしまいやり直しになったり、部屋の片づけをするイベントで、動かしたツボが僅かにずれてクリアにならないなど、判定が甘いか厳しいかの両極端でこれまたストレスが溜まる。

アイテムを買う時はカウンターまで物を運びます。
悪い所ばかり書くことになってしまったが、全体的な作品の雰囲気や音楽は良い仕上がりだ。とにかく操作性だけをどうにかしてくれれば名作になったかもしれない。
ネットで色々と調べてみると、低HPクリアやタイムアタックなどのやり込みを頑張っている人も居るようなので、稀に気に入る人がいることも事実。メガドライブミニを持っており、アクションゲームに自信がある人は1回ぐらい挑戦しても良いかもしれない。もしかすればハマるかも・・・。