- 5段階評価:★★☆☆☆
- 点数:50点
- コメント:目玉システムのミニゲームが不要
- レビュー投稿時の進行状況:4面でギブアップ
1990年4月20日に発売されたSDバトル大相撲から始まったコンパチヒーローシリーズ。コンパチヒーローシリーズは実に多くの種類が発売されており、1994年1月28日に発売された、ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイは、何とコンパチヒーローシリーズ第15弾である。
参考
コンパチヒーローシリーズ – Wikipedia取得できませんでした
粗製濫造され、短期間で大量に市場投入された当シリーズだが、ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイは、タイトルの通りザ・グレイトバトルの外伝作品。しかも、何故かお祭りをテーマにした異色作である。外伝作品ということで、ゲーム進行にも変更が加えられており、ザ・グレイトバトルのように奥行きのあるベルトアクションではなく、上下の段差移動だけのアクションゲームとなっている。概ねの操作感は同じだが、移動に関しては少々違和感を覚える仕様だ。
“祭りだワッショイ”ということで、具体的に何がお祭りなのかと言うと、敵も味方も見た目がお祭り仕様に変更されている。さらに、メインのアクションゲームに加えて、要所で3種類のミニゲームが挿入される。しかし、この目玉であるはずのミニゲームが見事に足を引っ張るという残念なゲームである。
激ムズだがお祭りキャラのデザインは良い
どんなジャンルにも挑戦するコンパチヒーローシリーズ。ザ・グレイトバトル外伝2はお祭りがテーマなので、雰囲気を出すために敵味方問わず外観はお祭り仕様だ。。今回の主人公達は、ステイメン、グレート、RX、ロアの4人。全員しっかりと法被を着ている。
ゲームの流れとしては、主人公達が”コンパチワールド祭り”を楽しんでいるところに、あらゆる祭りを支配してきた”フェスティバル大帝”が乱入して侵略が始まるという突拍子の無い物。余り設定を気にする必要はないが、名前の通り敵も祭りにまつわる設定なので、主人公達以外にもザコ敵、中ボス、ステージボス全てがお祭り仕様となっている。お祭り感を出すために、あれこれと試行錯誤している事が伝わって来て好印象である。
例えば、最初の中ボスは、有名な雷門にカプールが化けており、風神雷神にはガズR/Lと言うナイスなアイデアだ。
ビグ・ザムはゲタを履いて、拡散メガ粒子砲の代わりに提灯をまき散らし、ショッカーは龍舞で3way火の玉で襲ってくる。
お祭り仕様なのは何もMSや戦闘員だけでは無く、ガンダムの宇宙要塞ア・バオア・クーにまで適用されている。しかもボスとして参戦。どういう理屈か分からないが、ララァがお酒を捧げると動き出し、宇宙要塞と肉弾戦をする羽目になるコンパチヒーロー達。攻撃手段は良く分からない雷雲だ。コンパチヒーローシリーズは数あれど、ア・バオア・クーと直接殴り合うことが出来るゲームは唯一無二だ。
シャアズゴックは手拭いを顔に巻き、ザクは女装して屋台でたこ焼きを売る。実にコミカルなアレンジだ。
屋台の食べ物は、敵を倒せば入手できるお金で購入可能。たこ焼きやトウモロコシなど、屋台では祭りで定番の食べ物を買うことが出来るのだが、実はこれらは射撃武器である。ヒーローたちはYボタンのパンチ以外の攻撃手段を持たないので、屋台で買った食べ物を投げて攻撃する。たこ焼きは放物線の投射で、トウモロコシなら貫通の遠投、綿菓子は遅効性の爆弾など、食べ物によって異なった効果が設定されている。
シリーズの時系列的に、ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイの一つ前の作品は、ザ・グレイトバトル3であり、あちらはボタンの組み合わせで多彩な攻撃が可能だった。しかし、今作はパンチと食べ物投げしか攻撃手段が用意されておらず物足りない。パンチは射程が短く、威力も低いので敵を一撃で倒せる訳では無いので被弾しがち。更に、奥行きが無い分上下移動が激しいので、遠距離攻撃が出来る食べ物を使い切ると、上から落ちてくる敵を処理しきれずにノックバックで落下させられ、ステージの登り直しを何度も繰り返すことになる。幸い、コンティニューは無限にできるので、互換機のクイックセーブ機能を利用しなくても、根気強くプレイすればクリア出来るかもしれない。
落果しやすくても下に足場があるステージは良いが、移動足場に乗って進むステージは難易度は異常だ。500円払えばキャラを変更できるので気分を変えつつ練習するしかない。(キャラを変えても性能差は無いに等しい)
お祭り仕様になっていない、難しいだけのミニゲーム
ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイには、3種類のミニゲームが用意されている。お祭りということで、戦う以外にもゲームを楽しめということらしい。強制的にプレイすることになるにも関わらず、ミニゲームの出来が悪く、難易度も高めでゲームオーバーになるため、ゲームのテンポを著しく損なっている。用意されているミニゲームは以下の3種類だ。
- テトリス風の落ち物パズル
- 縦シューティング
- アルカノイド(ブロック崩し)
テトリス風の落ち物パズルは、食べ物の絵を揃えると、右の満腹度が上がっていき、胃薬を揃えると満腹度が下がって行く。沢山食べて(消して)、画面が詰りきる前に満腹度をMAXに出来ればクリアとなる。このゲームは屋台の食べ物が出てくるので、辛うじてお祭り要素が有るので許せるだろう。問題は残りの縦シューティングとブロック崩しだ。
出来の良くない縦シューティングと、完全にアルカノイドなブロック崩しは、コンパチヒーローの要素も、お祭り仕様も一切無い。シューティングは当たり判定が大きい割に自機と敵機の距離が近くて難しい。アルカノイドは見た目そのままで、何の捻りも無い。
ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイを買ったプレイヤーは、例に漏れずコンパニヒーローを操作するアクションゲームを遊びたいのであって、ミニゲームを遊びたい訳ではない。恐らくこれらのミニゲームは、ゲーム開発の納期達成の問題で、テーマがお祭りだし適当なミニゲームを入れてゲームの尺を誤魔化すために用意されたのだろう。ユーザーを無視し、開発の都合で水増し要素を入れた失敗のお手本みたいなものである。
このミニゲームは、1ステージ毎に3回挑戦可能だ。ミニゲームのクリア報酬として、各ステージのボス戦でプレイヤーに優位に働くギミックが登場する。ギミック無しでクリアは難しすぎて現実的ではないので、ミニゲーム3回クリアは必須に近い。そのため、面白くないミニゲームを渋々プレイする事になりクリアまで続ける意欲が削がれる。
ちなみに、ミニゲームをクリアすると画面が暗転して通常ステージに戻るが、その瞬間に主人公達の周囲にザコ敵が大量に沸く。ミニゲーム終了後は、即座に動かない被弾確定なので注意してもらいたい。
ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイは、お祭り仕様のキャラクター達は出来が良いものの、前作3から大幅に劣化したアクションと、プレイ必須のミニゲームが足を引っ張って評価下げた勿体無い作品である。ゲームとしての価値は無いが、お祭りアレンジされたコンパチヒーローを楽しむために、箱説付きを所有したいコレクター向きのゲームと考えた方が良さそうだ。

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