- 5段階評価:★★☆☆☆
- 点数:70点
- コメント:点数の大半は取説のマンガによる
- レビュー投稿時の進行状況:全ステージクリア
このゲームは1992年に発売された、”SD機動戦士ガンダム V作戦始動”の続編として、1年後の1993年に発売されたシリーズ2作目です。
ボス戦以外はステージが強制横スクロールするアクションゲームで、1991年にアーケードゲームとしてリリースされた”機動戦士SDガンダム サイコサラマンダーの脅威”と操作感とシステムは大体同じです。
3作品とも9月発売(稼働)なので、丸2年で似たようなゲームが3本もリリースされています。
同じ流れを汲む筈なのに、”機動戦士SDガンダム”や”SD機動戦士”と、表現にブレがある所が如何にも昔のいい加減さが出ていて感慨深い。ロゴから察するに、本来は”機動戦士SDガンダム”が正しいと思いますが、取説には”SD機動戦士”と書かれてしまっているんですよね。
サイコサラマンダーはマイナーネタを披露してドヤりたい一部の層に大人気です。”V作戦始動”は家庭用の横スクロールガンダムアクションゲーム第1弾として、そこそこ数が出ているので中古ゲーム屋で並んでいるのを見た事ある人も多いと思います。今回紹介する”SD機動戦士ガンダム2″はシリーズ第2弾にして、早くもシリーズ打ち切りになってしまった作品なので、そこそこマイナーな部類のゲームだと思います。
出せば売れるガンダムゲームなのに第2弾で終了という事は、つまりゲーム内容がお察しな訳です。が、このゲームの真価はゲーム内容にあらず。取説に価値があるんです。
1.取説はSDガンダムファン必携!
見出しの通りなんですが、このゲームの価値は取説です。
取説には、SDガンダムお馴染みのギャグマンガがゲーム紹介用に収録されています。
往年のSDガンダムファンなら、この手のギャグマンガは絶対に抑えておきたいのではないでしょうか?
“SD機動戦士ガンダム2″には以下の様なマンガが4ページ掲載されています。
もちろん、1作目の”V作戦始動”にもギャグマンガが載っています。
こちらも4ページです。
70点の内、50点はコレです。
2.一応ゲーム内容にも触れておくと・・・
ゲーム自体は前述の通り、強制横スクロールのアクションゲームです。
最初にガンダムMk-II・Ζガンダム・百式の3機から好きな機体を選んでスタートしてます。一応、原作再現が行われているので選んだ機体によってステージ構成が異なり、最終ボスも異なります。
アクションゲームとしては残念な出来栄え
表示エリアに対して、敵機も自機も大き目なので、攻撃を当てやすくもあるが非常に被弾しやすい。
大味な横スクロールゲームなので、敵の大きさも相まって、難易度イージーならノーコンティニュークリアも余裕。一方で難易度を上げるとコンティニュー回数が厳しい感じです。最も、高難易度で頑張ってもクリアの達成感がある訳ではないので、キャラゲーとして低難易度でSDガンダムのレトロなグラフィックを楽しむにとどめた方が無難でしょう。
武器選択システムがあり(3種類だが)、初期装備はバルカンからスタートし、ゲージが貯まるとビームライフルやバズーカを装備可能。しかしながら、パワーアップした武器は被弾すると失われ、バルカンに戻ってしまう。当たり判定の大きさから、武器を取った瞬間に失うという事が多々あり。
よって、MK-2ならシールド、Zなら変形を選択する方がゲーム進行上有利で、折角のシステムが勿体無い事になっています。
なお、百式は”チャージが長すぎてまず撃てない”産廃武器メガバズーカランチャーが用意されています。
道中、敵が少ない時だけ辛うじて撃てる。ボス戦で撃つのは至難の業。
スペシャルウェポンとして、リックディアス召喚が出来てこちらは優秀。
接近戦用にビームサーベルが用意されていますが、遠近の切り替えは、自機に敵が近づくと自動で行われます。
自分のタイミングでサーベルを振れないので、当たらなかったり相打ちになったりと使い勝手が悪く、うかつにサーベルを振ってしまわないような位置取りが重要と言う、何とも残念な仕様になっています。
左はパラスアテネにスカっているMK-2で、右はバイアラン相手に相打ちになっている百式。接近戦ダメ!絶対!
SDガンダムを使った原作再現は努力が見られて好印象
ゲームのアクション面は散々な出来何ですが、SDガンダムを使って原作再現しようと頑張っている事は伝わってきます。
例えば、大気圏突入のステージなら、ボスのマラサイ戦では、背景に大気圏突入用のパラシュートが並びます。そして時間が経つと、自機が発熱する演出も入ります。
この様な演出を踏まえて、被弾して涙目になっているマラサイを見ると、なんともSDガンダムらしさが出ていて良いですよね。
アニメを意識しているので、ステージ途中にアイキャッチも入ります。
また、Zガンダムの象徴と言えばやはり可変機がですが、各種ボス機はしっかりと戦闘中に変形してくれます。
サイコガンダムも変形。敵機に当たりは無いので、鈍重なサイコガンダムを相手する時だけはビームサーベルが役に立ちます。地上に降りてきたら重なって左右に移動するだけで勝ててしまうw
ハンブラビやガブスレイは原作通り複数機を同時に相手にすることになります。
ただでさえ狭いステージに蜘蛛の巣を設置されるので被弾率が高く、殆ど武器使えないのでひたすらバルカンです。
アクションゲームとしては正直楽しめないですが、SDガンダム要素を楽しむ事は出来ます。
SDガンダムファンは箱説付きで買ってコレクションの足しにしては如何でしょうか?