点数評価 | 100点 |
クリア時間 | 約8時間 |
プレイ状況 | クリア |
プレイ時間 | 約8時間 |
発売日 | 2021年1月26日 |
対応機種 | Steam/Switch/PS4/PS5/Xbox |
プレイ機種 | Switch |
開発元 | Aarne “MekaSkull” Hunziker |
発売元 | Yacht Club Games |
ジャンル | 王道ニンジャアクション ジャンルの考え方 |
ネタバレ | Yacht Club Games |
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
CyberShadow (サイバーシャドウ)は2021年1月26日に発売された、Mechanical Head Studiosが開発した、シングルプレイ用8bit“風”アクションゲームだ。
CyberShadowの見た目は、昔ながらの鬼畜難易度の8bitレトロのアクションゲームだ。しかし、本作はあくまでレトロ“調”、あるいは8bit“風”に作られているだけなので、難易度は少々高めだが理不尽さを感じることの無いように設計されている。(元々、各ゲームメディアに対しても洗練されたレベルデザインが特徴として売り込んでいる)
また、主人公は忍者だが序盤は爽快感抜群の動きを堪能できる訳でもなく、多彩という程のアクションが用意されている訳でも無い。しかし、本来の8bitゲームでは成し遂げることのできない要素が多数実装されており、豊富なボス・ステージで飽きさせない満足度の高い内容に仕上がっている。
また、ゲーム内のアイテム回収率が表示され、特定の制限時間以内でクリアや、アイテムを制限してクリアなど、昨今のアクションゲームのような実績システムも搭載されているため、クリア後も繰り返し遊ぶことが可能となっている。
CyberShadowは、8bitゲームのDNAを受け継ぎながらも、8bitゲームを超越した8bit+αとでも形容したくなるアクションゲームだ。
ダッシュやジャンプで駆け抜けることが出来るのは終盤
CyberShadowは、ステージを移動しながらザコ敵を倒してボス部屋に辿り付き、見事ボスを倒すことができれば次のステージが始まるという、オーソドックスなスタイルの2Dアクションゲーム。
各メディアに掲載された本作のリリース前の紹介記事にて、“ジャンプ、ダッシュで駆け抜けろ!”的なことが書かれた文を目にしたことがある人も多いだろうが、残念ながら主人公のシャドウはメカ忍者であるにも関わらず、最初は2段ジャンプや壁蹴りはおろか、ダッシュさえ出来ない。
ストーリーが進むにつれて、主人公には能力が少しずつ追加されていくが、念願のダッシュ能力が使えるようになるのは最終盤である。途中で壁蹴りや2段ジャンプも解放されるが、まずは手裏剣や昇火などの遠距離攻撃が解放される。つまり、序盤はずっと徒歩である。
それもそのはず、このゲームは8bit“風”なので、8bit時代のゲームがダッシュや2段ジャンプなどを駆使するリッチな仕様ではおかしいのである。そのため、序盤~中盤は、見てから反射神経で避けるのではなく、敵の攻撃パターンを把握し一歩一歩確実な操作を求められるような、昔ながらの2Dアクションが展開される。
ただの昔ながらのゲームなら、“配信されている適当な過去の名作を遊べば良い。”で終わってしまう。しかし、このゲームには8bitゲームからすれば、オーパーツとも言えるようなオプションが用意されている。
オプションは敵を倒して手に入れたポイントを消費することで、チェックポイント毎にステージマッチしたものを装備可能となっている。ポイントの稼ぎも比較的容易なので、高難易度に対する救済要素にもなっている。また、上級者がクリア後にスピードランに挑む場合には、どのタイミングでポイントを消費してオプションを取得するのか?という悩ましい要素にもなっている。
主人公の周囲で飛び続けるブレードや、斬撃に連動して射撃する子機、敵のエネルギー弾を無効化してSPに変換してくれる防御ユニットなど、オプションの種類は攻守ともに様々だ。次の動画は、スピンブレードを駆使してボスを撃破するシーンである。
スピンブレードにシャドウの斬撃が当たると、ブレードが打ち出されて遠距離攻撃になる。更に、ブレードが返ってくるときにも攻撃の当たり判定が発生するという、如何にも外国人が好きそうな忍者のトンデモ装備といったところである。
ストーリーの終盤には、2段ジャンプ、ダッシュジャンプ、壁蹴りが解放されて8bitゲームの枠を超越してくる。この感覚は、ファミコンのロックマンをプレイしていたら、操作性だけが徐々に進化してロックマンXに変わってしまったようなものだろう。そして、操作性が格段に進化した先には、それに合わせて相当えげつないトラップが配置されたステージが待っている。
針に触れると想像の通り即死する。
ちなみに、このスクリーンショットの場所はライフアップが置いてあるだけだ。スルー可能なエリアであるにもかかわらず、ここで何回もリトライする羽目になったので、最終的には死亡回数が288回にもなってしまった。
針地獄は極端な例だが、ボスや難易度の高いエリアの直前には必ずチェックポイントが設置されている。リトライは無制限でペナルティも無いため、ストレス無く思う存分に挑戦が可能になっている親切なステージ設計である。
その他にも、移動以外の身体強化としては、敵のエネルギー弾をパリィして撃ち返すという芸当も可能になってくる。
このように、古き良き2Dアクションを堪能しながらも、その少し先に進化した世界を楽しむ事が可能だ。
多くを語らないストーリー
昔の8bitゲームは容量の関係もあり、必要最低限以上に多くを語らない事が鉄則だ。CyberShadowもその基本ルールに忠実で、非常に懐かしさを覚える出来栄えになっている。“そうそう、8bitゲームの展開はこんな感じだ!”という気持ちにさせてくれることは間違いない。
ここでは幾つかの象徴的なシーンを紹介する。
ラスボスの攻略
前述の通り、CyberShadowは洗練されたレベルデザインがウリで、理不尽さは感じさせないゲームだが、難易度はやや高めだ。
特にラスボスは前座と変形を加えて3連戦なので、アクションがそこまで得意ではない人は苦戦する可能性がある。それでも、パターンさえ掴めば勝てるようになるので、ラスボスの攻略方法を以下に紹介する。ラスボスで困っている人は参考にしてもらいたい。
ラスボスの前座として登場するアパリターは、突進、巨大手裏剣、ビームなど、遠距離主体の攻撃だ。距離があれば余裕で避けられる物ばかりなので、避けながら溜め手裏剣を投げるだけで勝てる。それさえ理解すれば、直前のリトライポイントでSPサーバーをオンラインに出来るので余裕だろう。
戦闘開始直後は、アパリターのスラスターが吹いた瞬間に溜めておいた手裏剣を投げ、その後にジャンプして突進を回避しよう。
地面に攻撃用トラップ設置、定位置弾、誘導弾の3種類を繰り出してくる。HPが半分になると、それぞれの発射数が増加する。真ん中のカプセル部にダメージを与えると、中身が露出するので攻撃。回避のために逃げた際には適当に手裏剣を投げておいて、開いたら斬撃を充てよう。ダッシュジャンプ斬りは、勢い余って弾にぶつかることがあるので、無難に通常の溜め攻撃の方が良い。
次の動画では第一形態倒すまではノーダメージ。3回食らうとSPサーバーが壊れて第二形態が辛くなる。もしSPサーバーを壊してしまったのであれば、リトライした方が早い。
真ん中と左右の部位を壊すと光球(囚われていた聖忍?)が出てきて本番となる。
赤い球を取れば、溜め攻撃に連動して遠距離攻撃が出るようになるので、緑の球が作ってくれる足場に乗って横軸だけ合わせて溜め攻撃。落下物は青い球を取ってバリアを貼ればノーダメージだ。足場が無いと攻撃が当たらないので、緑の球が来るまで待ち時間が長い。その間に、飛んでくる剣や、地面から生える棘に触れてないように注意が必要である。
しかし、SPサーバーを維持できていれば、待ち時間の間も地上から昇火で攻撃出来るので、大幅に時間短縮可能。第一形態を倒すまでに、被弾を2回までに抑えられれば簡単にクリア出来る仕様。
最序盤のアパリター君、後ろに回られても律儀に前に攻撃する。そして卑怯とか言ってくる。想定外のパターンに対応してこないあたりが実に8bit“風”ゲームであり、その場合専用の会話パターンを仕込んでいるあたりが、正に8bit+αという感じである。
CyberShadowは、古き良きレトロスタイルも、少し進化を付け加えたようなスタイルも両方楽しめて、さらにやり込み要素もしっかりと準備されている、実に満足度の高いゲームである。8bitレトロアクションゲームに肯定的な思い出を持っている全ゲーマーにオススメしたい逸品。
XboxGamePassにも対応しているので、GamePass会員であればプレイは必須だ。
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