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【ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム】レビュー: 単なるクラフトが出来るオープンワールドゲームではない。オープンワールドゲームとクラフトゲームの神ゲーを二本遊ぶに等しい

点数評価100点
クリア時間約53時間
プレイ状況真エンディングでクリア
プレイ時間約55時間
発売日2023年5月12日
対応機種Switch
プレイ機種Switch
開発元任天堂
発売元任天堂
ジャンルオープンエアー
ジャンルの考え方
ネタバレ無し
オープニングの内容に言及在り
総評/評判/感想

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』を、単なるクラフトが出来るオープンワールドゲームと思うのは間違いだ。本作ではクラフト要素が前面に押し出されているが、オープンワールド式のアクションRPGパートにおいては、武器の製作はともかく凝ったクラフトは一切強制されることはない。一方でクラフト自体は底抜けに面白く、ストーリー攻略に関係ないと分かっていても、想像力を掻き立てられて没頭してしまう。本作は、オープンワールドゲームとクラフトゲームの2本を、ハイラルの大地という共通のフィールドで堪能できる、圧倒的なまでにコストパフォーマンスに優れた神ゲーだと認識すれば良いだろう。前作の幾つかの不満点については、UIだけは完全に改善されていないが、それ以外は概ね改善されている。特に前作で面白く無かった戦闘は、不出来なUIによるマイナス評価を打ち消してもお釣りが来るレベルまで面白くなっている。あらゆる面で期待値を超えてきた、神ゲーの中の神ゲーである。

【総合評価】
革新性
ユーザビリティ
ビジュアル
サウンド
プレイ継続性
コストパフォーマンス

クラフトゲームとオープンワールドゲームの2本立て

前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』から約6年、遂に発売された『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、前作の“神ゲー”という評価の重圧を背負った作品だ。

前作はオープンワールドにおける秀逸な探索サイクルが評価されていたが、『地形に何らかの変化があれど、基本的なマップの形状は前作と同じ』という仕様に対して、新しい体験を味わえることが出来るのだろうかと、些かの不安を感じていた。しかし本作では、探索サイクルそのものを変化させることで全く新しい体験を産み出すことに成功している。

そして本作から追加された、ウルトラハンドによるクラフト要素には良い意味で裏切られた。前作にて金属製のオブジェクトを動かすために使われていたマグネキャッチが削除されたことから、ウルトラハンドは運搬機能に接着機能を加えることで、ストーリー進行上で必要な橋や乗り物を作るといった、移動に関する補助的な役割を担うと考えられていた。確かにそのような役割の一翼を担ってはいるものの、実態としてはストーリーの本筋とは完全に独立した遊びとして仕上がっている。

つまり本作は、“ハイラル王国を救うための新しいオープンワールド式アクションRPGゲーム”と、“ハイラルの台地で思う存分に創意工夫を楽しむクラフトゲーム”がセットになった、実質的にゲーム1本の値段で2本分遊べるような作品なのである。

Sara
Sara

前者のゴールは当然ながらガノンドルフを打倒することだが、後者には明確なゴールはなくプレイヤーが満足するまで探求は終わらない。

当レビューでは、本作の2大要素である“オープンワールド式のアクションRPG部分”と“ウルトラハンドを用いたクラフト部分”に分けて解説し、最後にユーザビリティについて言及する。前作のレビューは以下のリンク先を参照してもらいたい。

オープンワールド式のアクションRPGとして圧倒的に面白い

設定として説得力のある導入

本作はまず、リンクとゼルダ姫がハイラル城の地下を探索するシーンからスタートする。ストーリーは前作完結後からダイレクトに繋がっているため、リンクは厄災ガノンを撃破する実力の持ち主だ。つまり、ゲーム的に言えば体力値であるハートは潤沢で、スタミナであるがんばりゲージも申し分ない。おまけに破損しても自動回復するマスターソードまで所有しているという、最強に近い状態だ。

育成要素がある作品の続編における課題は、前作クリア時のステータスそのままに続編がスタートすると、主人公が強すぎてゲームとして成り立たないことだ。前作クリア時点のリンクのステータスであれば、広大なオープンワールドを苦も無く踏破してしまうだろう。そのため、なんらかの続編を作る際には新たな主人公を立てる。もしくは、何の説明もなく主人公は武具を失いステータスが初期値まで元に戻っていることが多い。

Sara
Sara

前作の英雄であっても、理不尽にレベル1に戻ってしまうあの現象!

しかし本作では、説得力のある展開が用意されている。操作チュートリアルを兼ねたオープニングでは、リンクとゼルダ姫がハイラル城の地下で謎のミイラを見つける。そして、そのミイラから発せられた瘴気にてリンクは体を蝕まれ、マスターソードは折れて機能停止してしまう。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 蝕まれるリンク
瘴気に蝕まれて体力を失っていくリンク。

直接に大量の瘴気を浴びたリンクは、一命を取り留めたものの英雄としての風格を失う程に体力値が低下してしまう。体力値が下がりマスターソードを失っただけであれば、前作で大活躍した古代兵装やガーディアン装備、ハイラル城の近衛たちが使う強力な武具を使えば戦闘力だけは保証されるだろう。しかし、ハイラル城の地下から溢れ出た瘴気は地上のあらゆる武具を朽ち果てさせており、脅威に対する全ての対抗手段が失われた状況に陥る。

このようにして、育成要素を持ったゲームのメタ的な仕様上と、ストーリー進行上の体力喪失やマスターソード紛失を上手くつなぎ合わせることで、無理なくリンクを初期ステータスまで弱体化している。さらに、手に入る武器は大半が朽ちていることから、後述する新たなゲームシステムであるスクラビルドの重要性も増している。

何の説明もなく主人公が弱体化した状態から始まったとしても、本編の出来さえ良ければ受け入れられるものだが、本作のような説得力のある設定が用意されていると、ゲームスタート直後からプレイヤーのテンションは高まっていく。まさに神ゲーに相応しいオープングと言えるだろう。

広がり過ぎた気もするハイラルの大地

“果てなき冒険は、大空へ広がる”

この言葉は、My Nintendo Storeの『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のページに記載された謳い文句である。本作は前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の舞台を踏襲しつつも、大空に浮かんだ遺跡群“空島”を探索できることが強調されている。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 空島
空から見えている大地には、全てシームレスで到達可能。

空島から懐かしのハイラルの大地へシームレスに繋がるオープンワールドは圧巻だ。チュートリアルを終えて空島からフリーフォールを開始し、見覚えのある土地に空からの視点で迫っていく時点で尋常では無い興奮を覚えたプレイヤーも多いことだろう。前作を未プレイであったとしても、空と大地がシームレスに繋がる世界に触れた瞬間、未知の冒険に心躍るはずだ。

本作は地上と空島の行き来だけでもかなりのボリュームなのだが、実は冒険の舞台は大空に留まらず、地下世界にも広がっている。地下世界は地上と表裏一体の関係にあるため地上と同様に広大だ、イベントこそ少ないが隠された財宝は豊富で、隅々まで探索するとなるとボリュームは申し分ない。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 地底世界の地図
空と地下を合わせて地上と同じぐらいのボリュームあり。バツ印が財宝。

加えて世界各地には、地下世界とは別にミニダンジョン的な洞窟が出現しており、更には世界各地の井戸の中にまで探索範囲が広がっている。空,地下,洞窟を合わせて実質的な探索範囲は前作の2.5倍程度だろう。前作でも探索範囲は十分に広かったが、本作は相当の時間を費やす覚悟が無ければ手を出せない程に広くなっている。

Sara
Sara

話題だからと軽い気持ちで手を出すと、帰ってこれなくなるので注意。

前作とは異なるサイクルで探索

本作『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のエンディング後から直接繋がっており、時間もさほど経過していない。そのため、空島の出現による天変地異によって地形が変化したと言っても、多くのランドマークは同じ場所に配置されており、各地方を結ぶ街道も殆どがそのままだ。

そして本作の遊び方は、美しいハイラルの大地の遠方に確認できるランドマークを目印にしたアプローチ繰り返しである。つまり本作は、“前作と殆ど同じマップで、同じ遊び方をさせる”という、前代未聞のオープンワールド式の作品なのである。

しかしながら、“トーレルーフ”という頭上の地形を貫通移動できる特殊能力と、“空からのダイブ”という移動手段が追加されたことで、ランドマークに対するアプローチ方法は前作とは全く異なっている。従って、前作と同じマップであっても実に新鮮味のある探索が可能となっているのだ。

まず、初めて訪れるエリアであれば、多くのプレイヤーは前作のシーカータワーと同じ性能を持った鳥望台を目指すことになるだろう。前作であれば、適当な壁を登って高台からシーカータワーの位置を確認した訳だが、本作ではあの苦戦を強いられた壁登りをあまり行わない。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 壁登り
懐かしの壁登りもできるが、あまり必要とされない。

何故なら新能力のトーレルーフは、頭上に壁さえあれば制約など無いに等しく壁をすり抜けて移動をショートカットできるからだ。この能力を使うことで、崖に限らずあらゆる場所にて上方へ簡単に移動することが出来るようになっている。

例えば次の動画は、クエストの報告にリトの村の道具屋に入る様子だ。リトの村の形状は前作と全く同じなので、この動画のスタート位置的に考えると前作で道具屋に入るためには、ぐるりと外周を回ってくるか、少々時間を掛けて壁を登る必要があった。しかし本作では、道具屋の床を突き抜けてダイナミックな入店が可能となっている。

このように、上方への移動難易度が大幅に緩和されており、スタミナ制限に悩まされながら壁を登り続ける機会は激減している。紹介した動画は町中の薄板を突き抜けているだけだが、トーレルーフは分厚い岩盤であろうと硬い金属の塊であろうと、出口が塞がれていない限りは発動可能だ。聳え立つ雄大な山であったとしても、洞窟内部から突き抜けて一気に山頂まで通じるようなポイントを見つけることができると、前作の苦労が嘘のような速度で山登りができるなど、洞窟と言う追加要素とうまく連携できている点も評価が高い。

また、本作では探索範囲が空に広がったことにより、空からのダイブによってリンクの探索性能は一気に向上している。本作で登場する鳥望台は、前作のシーカータワーと同様にマップの補完機能を持っているが、それに加えてリンクを大空に射出する機能も備わっている。前作でも高台から飛び降りてパラセールを使うことで遠方まで滑空できたが、本作ではがんばりゲージを回復する手段さえ用意しておけば、この射出機能によって前作の数十倍の距離を滑空することができるようになっている。場所によっては、鳥望台から鳥望台まで一度も地面に足を付けずに滑空で移動できるほどである。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 情報収集するリンク
今回のマップは、大空に射出されたリンクがプルアパッドで撮影して作っている。

仮に鳥望台から次の鳥望台まで届かなかったとしても、空から落ちてきた遺跡の破片を見つけることが出来れば、物質の位置を撒き戻す特殊能力“モドレコ”を使うことで遺跡の破片と共に空に戻ることができため、そこからの滑空で再び鳥望台を目指すことが可能だ。

このように、本作では“トーレルーフ”と“空からのダイブ”を活用することで、前作とは比べ物にならない速度でハイラルの大地を巡回できる。これらの時短手段を使わずに、前作と同様に大きな目標(ランドマーク,メインクエスト)と小さな目標(祠,コログ,敵野営地)を交互に巡るサイクルを楽しむことも出来るが、本作では目に付いた大きな目標に対して次から次へと向かっていくという、小さな目標を無視して遊ぶことが出来るようになっている。

Sara
Sara

大目標と小目標の探索サイクルの詳細については、前作のレビューを参照。

ただし、小さな目標を無視すると言ってもそれは一時的な話だ。本作では、前作比の数十倍のスピードでマップが完成していくが、視点が空まで引き上げられたことでプレイヤーが道程で目にする情報量が圧倒的に多くなっており、プレイヤーは常に寄り道をしたい気持ちで一杯になるだろう。

片っ端から寄り道をするか、効率を取ってまずは大目標まで直行するかはプレイヤー次第だが、いずれにせよ情報過多な世界なので、多くのプレイヤーのマップは“後で見に行く”こと目的とした、スタンプ機能で埋め尽くされてくること間違い無しである。前作でハイラルの大地を隅々まで歩いたという自信を持っているプレイヤーであっても、空からの俯瞰視点を得たことにより新たな発見が絶対にあるので、探索が物足りないということあり得ないはずだ。

前作では大目標を達成する過程で程良く小目標を達成できた訳だが、本作では大目標と大目標だけを繋ぎつつ、無数の小目標に対して自分で折り合いを付けて探索サイクルを決定するという遊び方に変わっている。つまり、探索サイクルはプレイヤー次第であり、自由自在に変更可能になったという訳だ。

Sara
Sara

メインクエストは実質的にクリアの順番が決まっているようなものなのだが、その過程の自由度の高さは前作の比ではない。

ゲームの構造は前作と全く同じ

地上だけではなく空と地下世界とミニダンジョンが加わり膨大に膨れ上がった本作だが、実はゲームの構造は前作と全く同じである。まず、前作の特徴は一貫して変わらない探索報酬だった。何処を探索したとしても報酬には一切の意外性は無く、プレイヤーを確固たる目的の元に冒険へ誘ってくれた訳だが、それは空と地下世界が追加された本作においても何一つ変わっていない。空に上がれば必ず新しいゾナウギアの自動販売機が置いてあり、ブロックゴーレムと戦うことでドロップするコアをスクラビルドすることで強力な武器を手に入れることが出来る。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ゾナウギアの販売機
ガチャ形式の自動販売機を詰まらせたリンクの図。

また、地下世界を巡れば巨大な精錬所が見つかり、地下で見つけた鉱石からエネルギーを作り出してゾナウギアのバッテリーを拡張できる。加えて、地下に点在するイーガ団の野営地からは、ブループリントという既定の構造物を瞬時に産み出すための設計図が必ず手に入る。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 執事ゴーレム
バッテリーを拡張できると遊びの幅も増えて来る。

ミニダンジョンである洞窟を巡れば無数の鉱脈から貴重な鉱石が手に入り、必ずどこかに隠れているマヨイという魔物を倒すことで、トレード通貨として機能する“マヨイの落とし物”を入手できる。

このように、探索エリアは拡張されたものの、探索報酬が一貫して変わらないという仕組みは継続されている。ストーリーは当然ながら新たなるリンクの冒険が描かれることになるが、前作同様に4つの主要都市を回ることになる。そして神獣と神殿の違いはあるものの、それらに仲間と共に乗り込んで火,水,風,雷の4属性をテーマにしたパズルに挑むことになるのも同じだ。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 神殿内部
神殿内部は前作と同様に幾つかのスイッチを押せば進むタイプ。

その他にも、前作で各地を巡って探し出した写し絵の撮影場所は、各地に現れた地上絵の探索に置き換えられている。前作では写し絵の撮影場所を訪れると、100年前のリンクとゼルダの思い出が蘇るという仕様であったが、本作ではタイムスリップしたゼルダが過去で何をしていたかを垣間見ることができる。つまり、“各地を巡って過去を知る”という流れも同じである。

このように、ゲームの流れだけを見ると既視感に溢れているがそれでも面白い。オープンワールド式のゼルダの伝説の様式美のような概念が、制作陣の中で固まっているのだろう。

なお、サブクエストに関してはウルトラハンドによるクラフトで解決するものが多く用意されており、クラフト練習や作例紹介を兼ねている。そのため、ウルトラハンドを使うようなサブクエストは積極的に受注していきたい。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム サブクエスト。
河を運搬される人たち。
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 看板クエスト
看板を支えるサブクエは至る所で発生。

罪悪感が薄れていく非正規なパズルのクリア方法

本作のメインクエストの目的地や、リンクのステータスアップのために訪問することになる破魔の祠は、前作と同様にパズル仕掛けになっている。前作では良質なパズルを解きたいがために広大なハイラルの大地を走り回った訳だが、本作では少々事情が変わってくる。確かに本作でもパズルの出来は素晴らしく、各種ゾナウギアを組み合わせて解くパズル以外にも、裸一貫で落ちている素材でゴーレムの猛攻凌ぐ戦闘や、離れた場所に置いてある水晶を工夫して運んでくるなど、お題は十分に拡張されており飽きがこない。

しかしながら前述の通り、本作は前作以上に探索範囲が広く膨大だ。丁寧に祠をクリアし、その他のサブクエストも念入りにクリアしていると、恐らくクリアまでに150時間ほどを要するだろう。“1本のゲームにそこまで時間を掛けられない”と考えつつも、“出来の良いパズルをスルーするなんてとんでもない”という想いもあり、多くのプレイヤーは前述のサイクルの組み立て時に、破魔の祠へ立ち寄るかどうかの判断に常々悩まされるはずだ。

そこに折衷案として登場するのが、モドレコやトーレルーフといった特殊能力や、莫大な推力を産み出すロケットのゾナウギアを組み合わせた、開発陣が想定していない非正規なクリア方法だ。破魔の祠には何らかのお題が設定されているので、当然ながら正規の解法が用意されている。しかし、移動系の特殊能力とゾナウギアを組み合わせることで、想定されているパズルの解法を無視して強引に突破することができる。

Sara
Sara

メインクエストもあらゆる手段で時短可能。

前作であれば、一つ目のリモコン爆弾の爆風で吹き飛ばされた二つ目のリモコン爆弾を、弓集中しているリンクにぶつけると一気にリンクが遠くに押し出されるというグリッチ技が存在し、正確に現象を再現することは難しいながらもタイムアタック走者が祠のギミックをスルーして時短することに活用されていた。本作ではそのようなグリッチ技ほどの威力は無いが、アイデア次第で非正規な解法を産み出すことが出来る。

例えば板をウルトラハンドで適当に高い位置に動かしてから故意に落とし、それをモドレコで高所に戻すことで、即席のトーレルーフ可能な空中足場を作ることが出来る。また、事前に盾にスクラビルドしておいたロケットのゾナウギアを発動するれば一瞬で高度を確保できる。移動系のパズルであれば、大抵は高度を確保さえできれば遠方へ見えるゴール地点までグライダーで飛んでいけば容易にクリアできる。また、オブジェクトを移動させるパズルであっても、モドレコによる非正規な解法は応用が利く。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 破魔の祠
この手のゴールが見えている移動系のパズルであれば、多くがロケットからのグライダーでクリアできる。
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ロケット盾
様々なアイテムを結合できるが、盾にはロケットを結合しがち。

このような、正規の解法を無視したシーケンスブレイク的な攻略方法は、初めて利用した際に間違いなく罪悪感を覚える。しかし、本作に用意されたコンテンツ量を鑑みると、このような解法にも手を染めなければ到底遊び尽くせない。そのため、プレイヤーの心境は次第に変化し、途中からは大幅なショートカットを見つけ出すことに喜び感じるようになるはずである。最終的には、プレイヤー各々が自身の可処分時間と相談してクリア方法を考えると良いだろう。

Sara
Sara

筆者の場合は真エンディング到達まで約53時間。随分と時短をした方だと思うがこれだけ時間が掛かっている。プレイヤーが非正規な解法を楽しむことも、開発陣の想定の範囲内かもしれない。

純粋に面白くなった戦闘

まず、これは断言しておきたいのだが、前作の戦闘はハッキリ言って面白く無かった。アクション性に乏しく、直ぐに壊れる武器を気にしながら、ジャスト回避からのラッシュを決めるだけなので単調なうえに、魔物のバリエーションも少ないために途中からは辟易としてくる戦闘システムであった。

本作も戦闘システムそのものは進化していないのだが、新しく追加されたスクラビルドによる武器生成が面白さに直結しており、戦闘に関する評価を大幅に向上させている。剣の先に槍を結合してロングリーチな剣を手に入れたり、矢にバクダン花や各種属性の実を付けるなど、チュートリアルで紹介されたような活用方法は基本中の基本だ。隠された組み合わせが非常に多く、それらを実戦で活用することが何よりも楽しい。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 高威力の武器
槍の先に強力な素材を結合した図。

例えば、少々勿体ない気もするが、矢に換金アイテムであるサファイアを結合して撃てば、火炎の実よりもさらに大きな炎ダメージを与えることが出来る。また、本来は物の運搬をスムーズにするために使われる台車のゾナウギアを盾に結合すれば、盾サーフィンの性能が飛躍的に向上する。いざという時にはサーフィン用の台車盾に切り替えて逃亡を図るという戦法も面白い。

また、なんでも結合できるという性質から、戦闘の流れの中でスクラビルドが活きることもある。例えば、次の動画は魔物が拠点の中から大きなトゲ鉄球を転がしてきたシーンだ。何も考えずに近づいていると、トゲ鉄球による火薬樽の爆発に巻き込まれる訳だが、一歩下がって爆発を避けてからトゲ鉄球を手持ちの木の棒にビルドすることで、一気に3倍近い攻撃力を手に入れている。この動画の例では鉄球を結合しているが、火薬樽を爆発前に不要な武器に結合し、投擲武器として使うという立ち回りもありだ。

スクラビルドのお陰で随分と深みが増した戦闘だが、さらに本作では魔物の種類が激増していることも嬉しい。少なかったザコ敵にテコ入れされた以外にも、ウルトラハンドやモドレコを使って倒すブロックゴーレムや、オープンワールドとしてはお馴染みの不意に出合う強敵も、ファントムガノンを筆頭に複数種類が追加されている。各神殿のボスについても、前作のように“どこに行ってもカースガノン”のような使い回しが無くなり、個性的なボス達とギミック重視の戦闘を楽しめるようになっており、“ボスと戦う楽しみ”が非常に大きく改善されている。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ブロックゴーレム
モドレコとウルトラハンドの練習ができるボス。
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ファントムガノン
移動する瘴気から出現するファントムガノンは、序盤に出合うとかなり焦る。

更には、シドやユン坊など、前作でも登場した次世代の英傑達が賢者として仲間に加わるため、多人数で戦闘が可能となっている。仲間との共闘自体は既にゼルダ無双でも実現していたが、本作では直接的な攻撃以外のクールタイムを伴った特別なアクションによる援護が主体となっているので、プレイフィールが被ることは無い。

ユン坊はリモコン爆弾の代わりとして活躍。

以上にように、“戦闘がシンプル過ぎて面白く無い”という問題点は完全に解消されている。解消されたどころか、状況に合わせて素材や仲間の能力の最適解を探求し続ける戦闘は、数々のアクションRPGの中でもトップクラスの面白さに到達しており、見事としか言いようが無いだろう。

ハイラルの大地でクラフトを堪能する

最初に夢も希望もないことを書いてしまうと、本作ではウルトラハンドで大きな車を作ったり便利な飛行機を作り移動する必要は無い。また、数々の戦闘用のゾナウギアを使う必要もない。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム クラフト用の素材
行く先々でクラフト用の素材が用意されているが・・・。

何故なら、クラフトをしている暇があればゴーゴー薬を飲んで走った方が早いし、空であれば盾にロケットを付けて飛び上がり、同行するチューリの突風能力とガンバリ薬を駆使してグライダーで移動した方が早いからだ。瘴気の渦巻く地下世界は乗り物があれば無傷で移動できるが、起伏を避けるために何度も遠回りすることになってしまうので、結局は瘴気ガードの薬を飲んで直線的に突っ切った方が早い。また、戦闘に関しても兵器を作る暇があれば、バクダン花やコンラン花を使ってから仲間と殴った方が圧倒的に早い。

複雑な工作物を再現するにはかなりの労力が必要となるが、それを低減するために一度作った工作物を記憶させて後から呼び出すことができる“ブループリント”という機能が用意されている。しかしブループリントを活用するにしても、必要なゾナウギアを床に並べる必要があったり、ゾナウギアの補充にはお世辞にも早いとは言えないロード時間を挟んでのファストトラベルが必須となる。そのため、一時的に時短できたとしてもトータルの時間で見れば、クラフトをすればするだけ時間が掛かることになる。つまり、ウルトラハンドによるクラフトに時間を費やしたところで、絶対に元を取ることは出来ないのだ。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ブループリント
巨大建造物はブループリントの材料を並べるのも一苦労。斜面では転がってしまう。

しかし、時間的な採算が取れるかどうかなど関係なく、ウルトラハンドによるクラフトは純粋に楽しい。少々雑な物理演算で動く工作物の制御を試行錯誤し、目標を達成したり敵を撃破したりしていると、良い歳をした大人であっても童心に帰った気持ちで時間を忘れてクラフトに没頭できるだろう。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 地下の探検
走った方が早くても、バギーっぽいものを作ってライトで照らしながら進むことに満足感を覚える。

意外性を徹底的に排除し、堅実な報酬で満足させてくれるオープンワールド式のアクションRPGパートに対して、クラフトゲームパートは意外性の塊だ。心行くまでクラフトを楽しむことが大切であり、ストーリー上は各地の天変地異の原因を急いで解決し、性急に打倒ガノンドルフを目指すことになっているが、最早そのようなことは知ったことでは無いという心境になってくる。ウルトラハンドによるクラフトは無限大だが、主に戦闘,欠陥建築,コログ運搬の三つで楽しむことが出来るので、それらについて紹介したいと思う。

徐々に進化する戦闘用ゾナウギア

本作には火炎放射器,大砲,レーザー光線など、様々な専用のゾナウギアが登場する。特に火炎放射器は軽量物の動力源となる扇風機も同時に手に入るため、路傍で無償提供されている車輪及び板材と組み合わせて簡易的な戦闘車両を作ることを、ゲーム序盤に思い付いた人も多いだろう。

しかし、ゲーム序盤の工作物はダメージソースとしては心許ないうえにコントロールが効かず、さらに敵の攻撃で直ぐに破損してしまう。次の動画は、ゲーム序盤に火炎放射器を付けた車でヒノックスに突撃するシーンだ。ヒノックスの尻を炎で炙っているが、殆どダメージを与えることができていない。逆にヒップドロップの一撃で壊されてしまっている様子が伺える。

このように、ゲーム序盤では自慢の工作物は無残に破壊されてしまうだけなのだが、操縦桿が手に入ればコントロールが効くようになり、ゾナウギアの台車と組み合わせれば耐熱性が手に入り、徐々に工作物としての性能や耐久性は向上していく。そうなると、軽量の魔物であれば跳ね飛ばしながら戦えるようになってくる。そして、ゲーム終盤に追尾装置や追尾台車を使えるようになると、完全に自立して敵を殲滅する兵器まで製作可能となる。

次の動画は、ゲーム終盤に魔物が居座るウオトリー村の大型船を奪還する様子だ。ここにはザコ敵の最上位種である、白銀ボスボコブリンが鎮座しており、多数の取り巻きに加えて船首と船尾には遠距離攻撃が可能なリザルフォスまで配置されている。ザコ敵ながらも正面から戦うとなると相当に難易度の高いシーンだ。しかし、そんな場面でもウルトラハンドで作り上げた戦車を船に強引に押し込んで魔物の一団を瞬殺している。

正直なところ、ウオトリー村における戦闘動画は見栄えの良い戦闘シーンを撮りたい一心で何回かリテイクした。戦車の映りが悪かったり、自分も爆風で吹き飛ばされて落ちたりとNGパターンがあり、その度にロードをして戦闘を繰り返している。前述の通り、クラフトは自分が楽しむことが目的でありクリア自体はどうでもいい。従って、このような面白いシーンを撮るという遊び方に拘ってみるのも良いだろう。

Sara
Sara

実際に頑張って撮っただけあって、SNS上の反応は良く7万回以上表示されて満足。

次第に雑になっていくコログの運搬

本作のフィールド上には仲間とはぐれたコログが点在しており、話しかけると“遠方に見える狼煙まで連れて行って欲しい”とお願いされる。コログを見つけるとコログの実が手に入るシステムは前作でもお馴染みだが、本作ではコログの移動を助けるとことで、コログの実を2個手に入れることができる。コログの実は武器ポーチの拡張に必須のため、はぐれたコログを見つけた場合は積極的にお世話したいところだ。

しかし前述の通り本作のコンテンツ量は膨大だ。プレイヤーのコンテンツ量に対する時間的な憂いは、至る所で雑なプレイとして反映されてくるのだが、その代表的な例が“はぐれコログの運搬”である。ゲーム開始当初は、丁寧に作った台車にコログを載せてハーネスを付けた馬で牽引したり、飛行機に載せて快適な空の旅を提供するものだが、勝手が分かってくると無敵というコログの性質を利用して乱暴に速度だけを重視するようになる。

次の動画は川を挟んだ先までコログを運搬するシーンだ。浮き上がらないように敢えて裏表を逆さまにした飛行機にロケットを付け、一方で水に沈まないように扇風機を鉛直下向きに付けたうえでコログを載せて発射している。想像通りに川に突っ込んだ後に浮かび上がってきたが、川縁にぶつかったコログが外れてしまったので後から追いついてウルトラハンドで運んだ次第だ。

飛行機に乗せて吹き飛ばすぐらいであればまだ可愛い方だ。コログを馬のハーネスに直付けして引き摺ったり、面倒くささが極まってくると、コログの尻に複数個のロケットを接続して吹き飛ばしたりと滅茶苦茶になってくる。段々と雑になっていくコログの扱いを経て、コログを吹き飛ばした先が狙い通りだった際の喜びを知るが最後、プレイヤーは故意に面白い運び方を選ぶようになるだろう。破魔の祠で非正規な解法を見つけることの方が楽しくなってくるのと同様に、コログについてもおかしい運び方の方が主流になってしまうのだ。

欠陥構造品による面白シーンの連発

段々と雑になっていくのは何もコログの扱いに限ったことでは無く、ウルトラハンドによる全てのクラフトが対象である。インターネット上では、ヘルメットを被ったネコが“ヨシ!”と指差し確認をしながらも大事故を起こす“仕事猫”が人気だが、本作では横着をしようとした事故に繋がってしまう、“仕事リンク”的な事象が頻発する。

次の動画は最序盤に丸太で橋を作るシーンだ。操作を一通り覚え、丸太の連結ぐらいは余裕だと言わんばかりに作業をするが、雑な操作でずれて連結された丸太は橋として機能せず、谷に掛けた瞬間にバランスを崩して落下してしまっている。

また、次の動画は念願の操縦桿を手に入れて、意気揚々と破魔の祠に水晶を運ぼうとするシーンだ。本来であれば地道に歩いて運ぶところだが、操縦桿を付けた飛行機で空を飛んで、大幅にショートカットを狙っている。しかし、飛び出したは良いが狙った位置で止まる術は無く、水晶を積んだ飛行機は地上に向かって真っ逆さまである。

結局のところ、急がば回れの精神で丁寧に作業をすることが最善であり最短のルートなのだが、チャレンジングな建築や運搬に挑みたくなるのが人間の性である。失敗したところで進行不可能になることも無く、笑えるシーンが見れるだけなので、とにかく滅茶苦茶な方法にチャレンジしてしまうだろう。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム ウルトラハンド
絶対に回り道したくないリンク。強引に丸太を集めて繋ぎ合わせて崖に引っ掛けて登ろうとしている。

以上のように、本作におけるウルトラハンドを用いたクラフトは、時間効率を度外視で自分の拘りを貫いて、満足できるものが作られるかどうかが重要である。コログ運搬にせよショートカット用の建築にせよ、自分で決めたチャレンジングな目標を達成できるか否かの挑戦だと認識して楽しもう。

ユーザビリティの悪さは完全には解決していない

後少し頑張って欲しかったアイテムポーチ

本作におけるアイテムポーチのUIは前作から殆ど使い回されているが、多少の改善が施されているようだ。前作のメニュー画面では、利用頻度の高い防具と料理のページの間に素材のページが挟まっており、気候に合わせて防具を変更してから足りない部分で料理を補おうと思うと、必ず複数ページ分の素材を全て見なければならなかったことが最悪だった。

“毎回素材を複数ページ閲覧させる”というUIは非常に劣悪だったのだが、本作では素材のページが縦方向にスクロールすることで1ページに収まっている。また、ポーチ内の種類の切り替えは、スティック操作ではなくLRボタン操作に変わったため、前作と比較すると格段にスムーズな切り替えが可能となっている。ただし、そもそもの問題である、“素材のページが防具と料理のページの間に挟まっている”という問題は解決していない。何故、素材のページを一つ右にずらさないのか理解に苦しむ。今回は素材よりも利用頻度の高いゾナウギアのページも追加されているので、なんなら二つ右にずらして欲しかったところだ。

また、前作ではメニュー画面から冒険手帳,アイテムポーチ,システムの3項目をLRボタンで切り替えることが出来たが、本作ではLRボタンがアイテムポーチのページ切り替え機能に割り振られているため、プラスボタンからはアイテムポーチメニューだけが開くようになっている。そして、マイナスボタンからは、人物図鑑,冒険手帳,マップ,アルバム,ハイラル図鑑が開き、こちらも同じくLRボタンでページ切り替えできるように仕様変更されている。そうなるとシステムの項目の居場所が無くなってしまう訳だが、システムの項目は何故かアイテムポーチに収納されるという奇妙な構造になっている。システムの項目では、セーブやとロードの他にプレイスタイルの設定や特殊アクションのチュートリアルを確認できるので、その内容からしてマイナスボタンからのメニューに組み込んだ方が自然だっただろう。

Sara
Sara

今回もボタン割り当て変更は出来ない。ただし、ダッシュとジャンプのボタンを入れ替えることは可能。

特殊能力の選択だけにリングコマンドを採用

前作ではリングコマンドが存在せず、能力やアイテムの選択が面倒臭かったが、今作ではリングコマンドが存在する。しかしながら、リングコマンドが採用されているのは、スクラビルドやトーレルーフなどの特殊能力を選択する画面だけである。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム リングメニュー
8種類の能力がリングコマンドによる選択式になっている。

本作で最もよく使う特殊能力はスクラビルドだ。この能力を使うことで、武器や盾に様々な素材を結合して戦闘を有利に進めることができるのは前述の通りだ。しかし、スクラビルドの中でも最も使用頻度が高いのは矢と素材の結合であり、矢を構えた状態で上ボタンを押して結合する素材を選ぶことになる。そして、素材の選択画面にはリングコマンドが採用されておらず、全素材が横一列に並んで非常に使い難い。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム 横一列メニュー
全アイテムが横一列に並んでしまう。

素材は、良く使う順やスクラビルド後の攻撃力順にソートはできるものの、それだけでは使い勝手は良くならない。使う頻度は低いが特定の状況下において抜群の効果を発揮するような素材は、ソート機能にて前方に持ってくることが出来ず、アイテムの種類が増えて来る後半は使い難さに拍車が掛かってくる。

例えば、煙幕効果を持つケムリダケはスクラビルドしても攻撃力には期待できないが、敵が密集して多数出現した状態であれば大きな攪乱効果を得ることが出来る。しかし、そこまで頻繁に敵が密集する訳でも無く、ケムリダケ自体もそこまで頻繁に手に入るアイテムでもないので利用頻度は低い。そのため、ソート機能で前方に持ってくることができないので、いざという場面で探し出すことが面倒である。

理想としては、カスタマイズ式のリングコマンドが用意されており、事前に登録しておいたアイテムだけを表示できることだろう。事前に登録していないアイテムを使いたくなった際に、全アイテムなどのボタンを押せばこの横一列のアイテム欄が表示されると良かった。せめて、アイテム欄でお気に入り登録すれば、横一列の全数表示であってもお気に入りのアイテムが戦闘に固定で表示されるなどの工夫が欲しかったところである。

カスタマイズ式のリングコマンドが採用されない理由は、恐らくシステム面の複雑さをユーザーに感じさせないという配慮なのだろう。しかし本作は、前作同様にパズルや謎解き要素がふんだんに用意されており、クラフト要素においてもプレイヤーが頭を使い続けることになる。メインターゲットである試行錯誤が大好きなゲーマーがカスタマイズ式のリングコマンドを理解できないとは思えず、システムとゲーム内容のアンバランスさを感じることになった。

評価ポイントのまとめ

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の、独自に組み立てたサイクルで楽しめる探索や、アイデア次第で無限に遊べるクラフトの楽しさは格別だ。地上以外にも空と地下に広がった広大な探索エリアを隅々まで遊び尽くすには途方もない時間が必要になるが、探索サイクルやパズルの攻略法などに折り合いを付けながらクリアまで辿り着いて欲しい。幾つかの不満点を書いたが、探索とクラフトの面白さの前では些細な問題である。

長所

  • 空と地下に広がったオープンワールド
  • 探索報酬の一貫性
  • スクラビルドによる面白い戦闘
  • ウルトラハンドによる無限の可能性
  • オープンワールドとクラフトで、実質的には1本で2本分遊べる

短所

  • もう少し改善して欲しかったUI

なお、前作を未プレイなままに本作から遊んでも問題なく楽しめる内容ではあるが、ストーリーの繋がりが気になるのであれば前作から遊ぶことを推奨する。ただし、レビューでも説明した通り、ゲームとしての構造は全く同じなので連続して遊ぶと飽きるかもしれない。従って、前作と本作を遊ぶ間に数か月のクールタイムを設けることを推奨したい。もしくはプレイフィールが全く異なる、ゼルダ無双 厄災の黙示録を挟むなどをした方が良いだろう。

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