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【Ghostrunner】レビュー: 爆速ロードで約1,000回のリトライを覚悟して挑む、一撃必殺のノンストップアクションゲーム – ゴーストランナー

点数評価75点
クリア時間約8時間
プレイ状況クリア
トロフィー:51%
プレイ時間約8時間
発売日2021年1月28日
対応機種PS4/PS5/Xbox/Swtch/Steam
プレイ機種PS4
開発元One More Level
発売元H2 Interactive
ジャンルサイバーパンク・パルクール・アクション
ジャンルの考え方
ネタバレ無し
【総合評価】
革新性
ユーザビリティ
ビジュアル
サウンド
プレイ継続性
コストパフォーマンス

Ghostrunner (ゴーストランナー)は、サイバーパンクなディストピアを舞台に、サイボーグ化されたニンジャのような主人公“ゴーストランナー”が、高速でパルクールしながら一撃必殺の戦闘を繰り広げるゲームだ。本作は発売当初、あまり宣伝を打っておらず知名度が低かったため、日本における売り上げは余り良くなかったようだ。更にケースサイズが特殊なサントラが特典として付属していたため、スペース占有の問題も在ってか、早期に50%OFFで投げ売りされていた。物は試しで50%OFFにて購入したため、品者は本作に対して余り大きな期待はしていなかったが、実際にプレイしてみると丁寧なレベルデザインの良質な3Dアクションゲームであった。

操作要求はシンプルだが、何をやっても即死の高難易度

Ghostrunnerはとにかく難しい。何故なら、プレイヤーが操作する主人公が直ぐに死ぬからだ。本作にはHPや体力という概念は存在せず、サイボーグ化された強靭な肉体にもかかわらず敵の攻撃が掠っただけで即死する。つまり、敵の攻撃は最初から最後まで全て即死攻撃な訳だが、幸いにもパリィすることは可能だ。しかし、パリィのタイミングは大変シビアなため、連続して成功させることは至難の業となっている。そのため、戦闘中は回避のために常に動き続けることになる。壁を走り,レールに掴まり,ワイヤーアクションをこなし、とにかく動き続ける。立ち止まると大体1秒後にはゲームオーバーになると考えてもらいたい。

操作感としては、対戦型ヒーロー系シューター“オーバーウォッチ”をプレイしたことがあれば、登場するヒーローの一人であるゲンジを想像してもらいたい。ゲンジのフワフワしたジャンプと高速移動はそのままに、壁に触れると自動吸着して高速で走れるようになり、手裏剣投げが無くなった代わりに、敵が一撃死する龍撃剣を常時発動しているというイメージ。

プレイヤーに要求されることは、アスレチックをこなして待ち構える敵を倒して次のステージに進むだけである。一部、ボタン操作してから制限時間内に目標地点まで移動するようなギミックが、後は中盤とラストにボス戦を合計2回こなすだけだ。

Sara
Sara

操作方法もクリア目標もシンプルで分かりやすい!

Ghostrunnerは、“アスレチックをこなす”,“敵を倒す”というシンプルな要求の繰り返しが大半だ。しかし、段階を追って新たな障害が追加されていき、クリアまで飽きることが無いように工夫されている。障害が追加されると言っても、一気に難易度が上がることは無く難易度上昇の加速度は緩やかだ。最初は軽く壁を走って敵を斬るだけだが、次第に壁には電流が流れだし,移動用レールの先に足場が無かったり,敵にバリアが追加されたりと、少しずつ難易度が上がっていく。もっとも、難易度上昇の加速度が緩やかなだけで、難易度は最初から高い。難易度を一次関数の方程式で例えると、傾きが小さく、切片が非常に大きいとイメージすれば分かり易いだろう。

次の動画は、“序盤の”難易度の変化が良く分かる動画である。最初は少し走って敵を倒すだけだが、走る距離が伸びたり、敵の配置が面倒になってくる。一つ目は、“少し壁を走ってバリアを壊して敵を斬るだけ”の動画だ。

これからやや難易度が上がると、“敵の数が増え、壁を走る距離も長くなり、バリア装置も空中に設置されて壊し難い”という状況に変化している。

なお、本作はどのステージもノンストップでクリアできるように設計されている。同じ場所を行ったり来たりせずとも、一筆書きのように一連動作で全ての障害物を排除できるのだ。足を止めることなくステージを駆け抜けてクリアできると、まさに誇張されたニンジャのような動きができて爽快感は抜群である。

単純にクリアするだけなら、障害物に隠れながらチマチマと確実に敵を倒せば良いが、ゲームの本質とはかけ離れたクールではないアクションになる。そのため、まずはノンストップでステージクリアに挑戦したい。ただし、どのステージでも見事なパルクールを決めて、足を止めずにクリアしたいところだが、試行錯誤もほどほどにしなければデス数が尋常ではない回数になるので注意しよう。

Sara
Sara

途中でムキになって繰り返したので、クリアまでに1000回以上リトライするハメになった。

苦手なステージにハマりだすと抜け出せないので、苦戦するようであれば、スマートではないクリア方法を探してみよう。

ステージ進むと、壁には電気が流れだす。
移動用のレールからは、足場も無くなる。ジャンプで繋ごう。

一部のステージの難易度がまるで地獄

Ghostrunnerのストーリーの要所では、難易度が異常に高い特殊なステージが出て来る。そのような“超”高難易度ステージでは、何十回、時には100回を超えて死ぬことになる。幸いにもリトライは一瞬。今回はPS5でプレイしたので、Switch版も同様に早いかどうかは不明だが、少なくともPS版はロード時間無しで瞬時に再挑戦可能だ。思う存分に失敗することが出来る点は救いである。

例1:回転ビーム地獄

触れると即死する回転ビームを掻い潜ってタワーを登っていくステージは、クリアを諦めそうになるぐらい苦戦した。次の動画はクリア成功例だが、ここで最も沢山死亡したはずだ。なお、このビーム地帯を抜けてタワーを登った後は、もう一回タワーを登り直す展開が待っている。2回目は更に難易度が高い。

例2:中ボスの斬撃地獄

中ボスは絶妙にタイミングずらしながら斬撃を繰り返し放って来るので、それを弾き続けてスタミナを削る必要がある。中ボスの攻撃は一度が始まったらスタミナが尽きるまで止まらず、こちらが弾くタイミングが早いとボスのスタミナが何故か回復し、遅すぎると当然ながら一撃死だ。

例3:電脳空間壁走り地獄

この手のサイバーパンク物にあるあるの電脳空間がこれまた難しい。良く分からない宙に浮いた壁が奥から流れてくるので、延々と壁を走り続ける。単純に見えてタイミングが難しい。

筆者の場合は1周目クリアまで約8時間と、1周クリアまでのボリュームはそれほど多くない。しかし、ゲームクリア率はトロフィー取得率から見て20%程度と、そのボリュームを考えると少な目だ。やはり難易度が高くて心折れる人も多いのだろう。ただし、一度クリアして要領を掴んでしまえば、トロコンは容易な部類だと思われる。

フォトモードが欲しかった!

Ghostrunnerのアートワークは、サイバーパンクのお手本的のような見事なものとなっている。そんな世界で操作キャラクターがサイボーグのニンジャとなれば、写真を撮りたいに決まっているが、残念ながらフォトモードは実装されていない。絶対に格好良い写真が撮れるゲームなのでフォトモードが欲しかった。

また、近頃はフォトモードで撮った写真をSNSにアップロードすることが流行っているので、フォトモードは宣伝効果が大きい。あまり宣伝に力を入れないゲームであれば尚更、簡易的なもので良いのでフォトモードを搭載するべきだっただろう。

Ghostrunnerは序盤の難易度の高さから取っ付き難さはあるものの、華麗なパルクールを決めて敵を一掃できれば、正に外国人が思い描くニンジャそのものを体験できる。クリア後にはさらに高難易度のモードも解禁されるため、腕に自信のあるアクションゲーマーには手に取って貰いたい作品である。ただし、高難易度のアクションと、如何にもなサイバーパンク&サイボーグニンジャのアートワーク以外、語る内容が無いことも事実だ。前述の通り、敵の攻撃は全て一撃死で、操作ミスは即落下死に繋がるゲームなので、展開の速い3Dアクションゲームが苦手な人は、途中で心が折れてビジュアル面で楽しむにまで至らない可能性が高い。従って、3Dアクションゲームの腕前が無ければ、評価を大きく下げることになるので、自信が無ければ手を出さない方が賢明だろう。

【追記】アップデートでフォトモードが実装

2021年5月6日のアップデートにて待望のフォトモードが実装された。クリア済みの人でも、フォトモードで写真を撮りながら(気を紛らわせながら)、上位の難易度に挑んではどうだろうか。

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