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Death’s Door (デスドア)【レビュー/評価】ミニマルデザインな高級家具の如く手に馴染むアクションと、死神稼業な社畜カラスのユーモアとシリアスの落差が最高

総合評価
4 / 5
  • 革新性
  • ユーザビリティ
  • ビジュアル
  • サウンド
  • プレイ継続性
  • コスパ
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読者投稿評価
4
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総評/評判/感想

Death’s Door (デスドア)は、革新性を持ち合わせていないが、ゼルダライクなアクションゲームとして、何一つ間違ったことをしていない作品だ。シンプル故にアクションゲームとしてのバランスは完璧に近い。ステージ構成はソウルライクなショートカット開通と、ゼルダライクな謎解きが融合しており秀逸。ストーリーはシリアスとユーモアの緩急が愉快で、温かみは無いが特徴的な質感の3Dモデルや、美しくも儚さを感じるBGMも高く評価したい。アクションゲーマーであれば必修。真エンドはオマケ程度。

点数評価 100点
プレイ状況 真エンドまでクリア
実績575/1000
プレイ時間 通常エンド約7.5時間
⇒真エンド約10時間
発売日 2021年11月23日
対応機種 PS4/PS5/Switch/Steam
Xbox (Gamepass)
プレイ機種 Xbox Series X
開発元 Acid Nerve
発売元 Devolver Digital
ジャンル アクションアドベンチャー
(ジャンルの考え方はコチラ)

Death’s Door (デスドア)は、一羽の死神カラスとして死者のソウルを刈り集めるゲーム。ゼルダライクなオーソドックスなアクションに、少しダークでユーモアたっぷりな世界観がミックスされたアクションアドベンチャーであり、また一つインディーゲームの可能性を感じさせられた作品であった。

アクションゲームとしての目新しさは無いが、非の打ち所も無い

Death’s Doorは、ゼルダライクなアクションゲームであり、ゲームとしての革新性は一切持ち合わせていない。そのため、神ゲーには分類しなかった。しかし、この手の見下ろし型のアクションゲームとしては完璧に近く、点数は100点を付けた。シンプルイズザベストという言葉が、これほどまでにしっくり来るゲームは珍しい。

シンプルながらも触り心地の良いアクション

最初にアクション面から触れていく。Death’s Doorにおける主な攻撃手段は、剣による近接斬撃だ。剣以外には槌やナイフなど全5種類(実質4種類)の武器が用意されているが、何れもスイング(コンボ)回数、ダメージ、射程、攻撃速度が変わるだけで劇的な性能差はない。また、武器の使い方としても、攻撃ボタンを押せば剣を振る、長押しでチャージ攻撃、緊急回避後にチャージ攻撃の3種類しか無く、派手なスキル攻撃のようなものは存在しない。

Death's Door 装備の選択

手数が多いナイフか、レンジと威力に優れた槌など好みで。

次に、遠距離攻撃としては、矢、ボム、フック、炎の4種類が用意されており、なんともゼルダ的で馴染み深い。これらは当然攻撃に使えるが、どちらかといえば遠くのスイッチを押したり、壁を破壊したりするために使用することの方が多いだろう。

Death's Door アビリティの取得

やや難し目なザコラッシュを突破することで新しい能力を取得していく。

そして、これらの遠近の攻撃手段は、敵を倒して集めたソウルを消費することで強化を行うことが出来る。しかし、スキルツリーのような悩ましい選択肢が用意されている訳では無く、4項目から選んで強化するだけで単純明快。近距離攻撃力、攻撃速度、移動速度、遠距離攻撃力だけなので、余り深く考えずに選んでいこう。どうしても悩むのであれば、移動速度アップをオススメしたい。後述するが、ファストトラベルポイントは多いものの、歩き回る時間も比較的長いので、移動速度が上昇する恩恵は大きい。

Death's Door 武器のアップグレード

攻撃力や移動速度など、4項目を5段階強化するだけ。

このようなシンプルなアクションゲームが、何故面白いのか?それはまず、“キレのあるシャープな戦闘”である。この、“キレのあるシャープな戦闘”という言葉は、パブリッシャーがニンテンドーストアに記載している、ゲーム紹介文からの引用であるが、この言葉に嘘偽りは全くない。主人公は働き者の死神カラスだが、そのキャラクター像から受ける印象通りのキビキビとした動きは快適だ。やや早めながらも、決して早すぎる事の無い戦闘スピードで、気持ち良く斬撃が決まっていく。

残念ながら、主人公はカラスにもかかわらず飛ぶことは出来ない。あっさりと高台から奈落に転落したり、池に溺れたりしてしまうので、エリア端や狭い足場では慎重に動くことを意識しよう。動きながら緊急回避してそのまま落下という場面は多い。

抜群のレベルデザイン

次に、適度なストレスが心地良いという状態が、最初から最後まで続く点を大きく評価したい。まず、Death’s Doorの各ステージは、ソウルライクゲームのような構成をしており、少し進んではショートカットを開き、スタート地点近傍に戻ってくることを繰り返すタイプだ。ただし、ソウル感があるのは、ステージの繋がり方だけであり、戦闘の難易度はさほど高くない。また、嫌らしい初見殺しの即死級トラップが仕掛けられていることも無い。そして、一般的なソウルライクゲームのように、大半のザコ敵は無視してスルー出来るようになっている。

Death's Door 戦闘シーン

ステージ内を駆け巡って、スイッチを押してショートカットを開く。

難易度がそこまで高く無く、敵から逃げやすいのであれば、どこで戦闘を楽しむのかと言うと、ザコ敵との連続戦闘と、大型の中ボスである。Death’s Doorでは、回避不可能な戦闘が多数用意されており、プレイヤーはそこで思う存分にアクションを楽しむように設計されている。

前述の通り、用意されているアクションがシンプルなので、プレイヤーが出来る事は、連撃を入れつつ敵の反撃を回避し、距離が空けば遠距離で追撃するだけだ。にもかかわらず面白い理由は、レベルデザインの秀逸さだろう。どのステージでも、正面からの攻撃連打で圧し切れそうで圧し切れない、絶妙としか言いようが無い難易度が用意されている。

気を抜いて雑なプレイをすれば返り討ちにされるし、かと言って息苦しくなるような緊張感が続く訳でも無い。回復や攻撃の消費アイテムは存在せず、完全に実力勝負なので一定水準のアクションゲームの腕前は要求されるものの、例え倒されたとしてもペナルティは無くリトライ性も高いので、プレイヤーは比較的容易に要求されるスキルを習熟することが出来て、ゲームに詰まることも無い。2,3回負けることはあっても、同じ失敗をしないように注意すればクリア出来る、少しの努力で報われるという一番プレイヤーが気持ち良い状態だ。

下の動画はとある連続戦闘の様子である。この手の戦闘が多く用意されている。このような連続戦闘や中ボスは、一部を除いて一度倒せば復活しない。そのため、倒しきることさえ出来れば、デスルーラ的な移動方法で帰ることが許されている点は親切。

Death’s Doorには、シンプルな武器選択と、シンプルなステータス強化しか用意されていないからこそ、一貫して優れたレベルデザインが可能だったのだと考えられる。派手な装飾が無くても、高い評価を受けるには理由があるのだ。

無駄を徹底的に排除したミニマルデザインは、ゲームにおいても非常に有効であることの証明。

程良いアクセントとして機能するボス戦

幾らレベルデザインが良くても、シンプルな戦闘の連続であれば途中から飽きが来ると思うかもしれない。しかし、その点に関しては、ボス戦闘が良いアクセントとなっており心配は必要なかった。ボスはノーマルエンドまでに全7体用意されており、純粋に攻撃を見切ってからの回避と攻撃を求められるボスもあれば、ギミックを利用しながら優位に立ち回るようなボスもいる。どれも特徴的で、攻略し甲斐がある内容となっている。ボス戦の難易度は連続戦闘や中ボスよりも当然ながら上だが、前述の通りにリトライ性が高いので苦にならないだろう。

下の動画は、ツボの魔女との一戦。このボスはシンプルに回避を求められるパターンだ。アクション面の難易度が心配な人は、この動画で自分も出来るかどうか判断してもらいたい。

下のスクショは、カエルキングとの戦闘の一幕。このボスはギミック系なので、ネタバレになるため動画は載せないが、今までのステージ攻略の知識が活かされるパターンである。

Death's Door ギミック系のカエルのボス

個人的にはカエルのボスの床剥しと復活ギミックが面白かった。

ゼルダ的な程良い謎解きと、難しい探索

Death’s Doorは、矢やフックを使った謎解きが多く用意されている。こちらも戦闘と同様に難易度が高いものはなく、解けないからとイライラすることはない。適度な頭の体操レベルなので、気持ち良くクリア出来るはずだ。BGMも心地良いものが多いので、落ち着いた気持ちで謎解きが出来るだろう。

下の動画は、スイッチをオンオフすると台座の高さが変化するので、全てのスイッチを押すことが出来れば扉が開く謎解きである。仮にこの手のギミックが苦手だったとしても、適当にガチャガチャと動かしている内に解けるレベルのものが多い。

一方で、収集アイテムである“キラキラしたもの”や、体力の最大値や遠距離武器を使える回数を増やすアイテムの探索は、それなりに難易度が高い。これらを自力で100%集めてのクリアは至難の業。爆弾で壁を壊して入る隠し部屋や、分かり難い場所に隠されたフックポイントなどを、全てを見つけるには相当の観察力を要するだろう。このように、ストーリー進行に関係の無い部分では、しっかりとやり込みが用意されているのも嬉しい。

ちなみに、体力は初期状態なら4(3発まで耐える)だが、体力アップアイテムを4つ集めること1上がり、最大で6まで上昇する。筆者の場合は、全てを見つけ出すことが出来ずに5で妥協した。攻撃の種類に関係なく、1発喰らえば体力が1減る仕様なので上限を解放する恩恵は大きい。アクションが難しいと感じた人は、攻略サイトなどでアイテムの在りかを調べた方が良いだろう。

Death's Door フックによる移動

フックを手に入れると移動範囲が大きく広がる。

アイテム探索の難易度が上る理由は、エリアマップのような自分の位置を確認する機能が存在しないため、どこが探索済みなのか分かり難いからだ。Death’s Doorのプレイエリアはそれほど広くは無いものの、ステージの至る所でショートカットが開通するので、一回通っただけではステージの全容を把握しにくい。1回でエリアの隅々まで網羅しようとするのであれば、かなりの記憶力が無いと難しいはずだ。

幸いにも、ファストトラベルポイントが豊富なことが救いではあるものの、クリア後に真エンディングを目指す場合は、インターネットで収集アイテムの位置を確認した方が無難だろう。(筆者はギブアップして、クリア後の要素は調べた)

Death's Door 扉の広間

ファストトラベル自体は、過剰なほどに用意されている。

マップが無いので5点減点しようかとも思ったが、ファストトラベルが充実しているのでセーフとした。

シリアスとコミカルが混在する、独特な世界観

最後に世界観にも触れておくと、当レビューのタイトルでも示したように、主人公のカラスは社畜感のある労働階級である。カラス達はソウルを刈るノルマを課せられ、出世競争に翻弄されているという設定だ。アクションゲームとしての新しさは無いが、世界観のインパクトは抜群だ。

Death's Door 同僚のカラス

ワーカホリック気味なカラスも居る。

カラスが人間のように、せっせと働くというコミカルな設定から始まるDeath’s Doorだが、主人公はソウルを刈る死神であることを忘れてはならない。従って、倒したボスはソウルを刈り取られて死ぬことになる。ボスを倒せば墓守と葬儀のシーンが始まり、シリアスで感慨深い会話が挿入される。

Death's Door 葬儀のシーン

魂を刈るのだから、どれだけコミカルでも結末は死。

Death’s Door登場人物は、ボスキャラクターもNPCも基本的にコミカルだ。例えばゲームの序盤に、頭を鍋にされた“ナベドタマ”というNPCと出合うが、彼は初対面のカラスに対して、頭の中身のスープを進めてくるお茶目なキャラクターだ。そんな彼だが、頭を鍋にされた理由は割と深刻で、更に祖母は長生きし過ぎた結果、ソウルを貯めこんで腐っているなどというシリアスな展開になる。

Death's Door ナベドタマ

中身のスープは後でしっかりと補充する。

Death's Door ソウル感のあるセリフ

急にソウル感のあるセリフが出て来て驚く。

このように、Death’s Doorはコミカルとシリアスの緩急のついた展開が多い。根っこの部分はコミカルだが、大事なことを伝えようとする部分はシリアスになるという、死生感を扱った子供向けの絵本のようなノリに近いだろうか。

なお、この手のインディーゲームにおいては、日本語翻訳が怪しいことが多々あるが、Death’s Doorは完璧である。悪乗りしたようなテキストでも、しっかりと意訳して日本語に対応している。

Death's Door 沼地の王の意訳

やたらと自己紹介が長いボス。最後の(文字数は、間違いなく意訳。

以上のように、Death’s Doorはアクションゲームの原点に戻ったような、洗練された操作感と程良い謎解きに、緩急をつけた展開が面白い絵本のような世界観が合わさった、傑作のインディーゲームである。本編クリアまでの難易度はそこまで高く無いものの、全実績またはトロフィーを取得しようとすると、剣と比べて威力が半分しかない傘を使ってクリアという縛りプレイも必要となるので、熟練したアクションゲーマーも満足だろう。

縛りプレイはともかく、ゼルダライクなアクションゲームが好きであれば、確実にプレイしてもらいたい。ゲームパスであれば何と無料で遊び放題だ。

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なお、ピアノを中心としたBGMは、ピアノの旋律が美しく、廃退的では無いものの少し暗めな世界観に絶妙にマッチしている。 ゲームミュージックファンであれば、サントラから入るのもアリだ。(サントラは定額音楽配信サービスに対応中。DL販売も行われている。)

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