点数評価 | – |
クリア時間 | 約5時間 |
プレイ状況 | クリア (解答をネットで確認) |
プレイ時間 | 約5時間 |
発売日 | 2022年2月7日 |
対応機種 | Switch/Steam |
プレイ機種 | Steam |
開発元 | Lizardry |
発売元 | PLAYISM |
ジャンル | パズル&ノベルゲーム ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
7 Days to End with You(セブン デイズ トゥ エンド ウイズ ユー)は、記憶喪失の主人公が言葉が通じない女性とのやり取りを経て、言語を解読して真実に辿り着くというパズル要素を含んだノベルゲームである。幾つかの短所を抱えるものの、推測から自身で辞書を作り会話内容を解読するというプレイフィールは今までに例がなく非常に革新的だ。変わり種のインディーゲームが好きであれば必ずプレイしよう。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
まさかの一切言葉が通じないノベルゲーム
7 Days to End with Youは、何らかの理由で記憶を失っている主人公が、謎の女性との交流を通じて二人の隠された真実へと迫る、パズル要素を含んだノベルゲームだ。本作はノベルゲームに分類されるため、ノベルゲームの例に漏れずウィンドウに表示されるテキストを読むことになる。しかし、本作の主人公は女性の言葉を一切理解することができないため、ウィンドウには謎の文字列が表示されるばかりであり、目の前の女性とは簡単にコミュニケーションを取ることが出来ない。
まるで言葉の通じない異国か異世界に放り込まれたような状況に陥る訳だが、“分からないことがあれば指差しすることで説明する”という提案を女性から受けるところからゲームがスタートする。勿論この提案自体も、“?マーク”,“人差し指”,“喋る人”の3つの絵が書かれた紙を渡されたことから、プレイヤーが連想した結果となる。
本作にはそれほど長いストーリーは用意されておらず、ゲーム内の時間経過で7日経つまでに言葉を概ね翻訳して真実に辿り着けばクリアとなり、翻訳しきれなければゲームオーバーとなる。また、ノベルゲームと言っても、核心に迫るシーン以外は余りテキストが用意されておらず、ひたすらに部屋の中をインタラクトして、あれ何?これ何?と教えてもらうことの繰り返しとなる。
例えば、次のスクリーンショットは、机の上置かれた水差しのようなものをインタラクトしたところ、3単語が表示されたシーンだ。恐らく液体が入っているだろうことから、適当な単語を“液体”と仮置きし、後は“容器の形状”なのか?、“容器の色”なのか?、あるいは“容器に入っているという状態”を示しているのか?などと、想像を膨らましている。
本作ではプレイヤーが単語を直接記憶する必要は無く、ゲーム内に用意された辞書に意味を記入すると、自動的にウィンドウ内の単語に読み方が付与される。文字数制限があるものの辞書には自由に記入できるので、自信が無ければ意味の後ろに“?”を付けておいても良いし、確定はしていないが高確率で二つの候補のどちらかという所まで推理できているのであれば、いっそ二つとも書いてしまっても良い。いずれにせよ、そう簡単には全ての単語を翻訳できる訳ではないので、適当に仮で翻訳しておいてから、場面に合わない翻訳が出てきたら修正するという地道な作業の繰り返しが、本作のメインコンテンツである。
なお、単語が登場した会話のシーンは全て記憶されており、回想シーンとしていつでも振り返ることが出来る。このような、情報の蓄積から手探りで辞書を作っていくゲームは他に無いため実に新鮮だ。翻訳の正否の判定機能は存在しないため、最初は意味不明な単語も困惑するばかりなのだが、幾つかのシーンを経て意味に確信を持てた際には、まさにバラバラだったパズルのピースが当てはまった瞬間のような達成感を得ることが出来るだろう。自分で辞書を作るという過程を経てこの感覚へ到達するプレイフィールは他では味わうことは出来ない。この体験だけでもプレイして良かったと思わされる作品である。
バッドエンドへ到達したとしても、辞書の内容は次の周回にも引き継がれていく。繰り返し遊ぼう。
単語の意味の特定パターンを紹介
7 Days to End with Youのメインコンテンツは地道な翻訳作業であり、最終的に辿り着く女性の話もそこまで長いものでは無い。つまり、前項に示した言葉の意味が繋がった快感を味わうことが全てと言っても過言では無く、多く語ってもネタバレになってしまうだけなので、以降は単語の意味を特定するパターンを二つ紹介して終わりたいと思う。
次のスクリーンショットは、ある単語が数量に関係する言葉だと推測し、Many的な意味で“沢山の”という意味の形容詞を仮置きしていたが、別の意味だと気が付いたシーンだ。まず、何故“沢山の”という形容詞を仮置きしたかというと、ある単語が複数の物品が置かれている状況で頻出していたからだ。しかし、ゲーム内で料理のミニゲームを行ったところ、画面左のレシピらしき項目のトップに、“沢山の”という翻訳が表示されていた。1単語だけしか使われていない状況で形容詞一つを置くことはありえず、料理という作業から連想して明らかに“材料”という名詞がで適切だと気付きを得ることができる。
念のため、回想機能でこの単語を振り返ってみると、複数の物品が登場するシーンでこの単語が使われてはいるものの、全てのシーンで翻訳を“材料”と置き換えても意味は通ることが確認できた。このようにして、地道に単語の意味を確定させていく訳である。そして、この単語が名詞であることが確定したおかげで、他のシーンでこの言葉と一緒に使われている別の言葉も、どのような品詞が来るか推理がしやすくなってくる。
なお、主人公の心の声は一般的な文法に従ったものだが、女性は単語を並べただけで助詞や助動詞を使わずに簡潔に意思疎通を図ってくれる。
多くの単語は意味を仮置きして推測を繰り返すことになるが、状況によっては決め打ちしてしまった方が早い場合もある。例えば、植物が栽培されている部屋であれば、幾つかのインタラクト対象に毎回出て来る単語は確実に“植物”という意味だろう。このような、間違いようの無い状況で出てきた単語は意味を記入する際に先頭に“〇”を付けておくなど分かりやすくして置き、紛らわしい状況で再登場した際に誤って違う意味で更新してしまわないように注意するといった、ちょっとした工夫も楽しみたい。
また、次のようなシーンであれば、女性が喜んでいる顔をしているので、単語の意味は感謝やポジティブな感情、すなわち“ありがとう”や“うれしい”で間違い。このような単語は少々間違った所でストーリーの理解に大きな影響を及ぼさないので、意を決して決め打ちすることで辞書を手っ取り早く埋めていくのもありだ。
評価ポイントのまとめ
7 Days to End with Youは、イベントへの誘導が弱い,ゲーム内の時間経過が面倒,辞書の単語の並びが意味順なのでゲーム外の推論で意味が分かることがあるなど、少々作りが荒い部分もあるが、独自性の高いゲームを好むのであればプレイする価値のある作品だ。なお、ゲーム内に登場する新聞の内容も解読可能となっているので、腕に自信があれば挑戦しても良いだろう。
長所
- 自分で辞書を作成するという今までにないパズル
短所
- イベントへの誘導が悪い
- 時間経過が面倒
- 単語は似た意味合いでソートされる
【Backpack Battles】レビュー: 10秒の戦闘と1分の整理整頓を繰り返し続ける、デッキ構築型ローグライク系オートバトル
【Backpack Battles】攻略: 各クラスで効果的なビルド方針を、サブクラス毎に紹介
【3ヶ月無料】Amazon Music Unlimited で、メジャー,インディーを問わずゲーム音楽を堪能しよう!オススメのゲームサントラを紹介!
【2024年版】長期休暇中の社会人ゲーマーにオススメの10作品を厳選して紹介!【第2弾】
【ファイナルファンタジーVII リバース】レビュー: ミニゲームと狂人によるギャグ展開の波状攻撃の狭間でシリアスを楽しむARPG
【Nintendo Switch】既に高騰している入手困難なプレミアソフト及び、高騰の傾向が見られるソフトを一覧で紹介【2024年版】
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びクラシックスカタログで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】Xbox Game Passで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びフリープレイの最新情報及び、今後の配信スケジュールまとめ
【2024年4月版】Xbox Game Passの最新情報の紹介及び、今後の配信スケジュールまとめ