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【MAQUETTE】レビュー: 一人称再帰的パズルゲームとは一体何なのか – マケット

点数評価
プレイ状況クリア
トロフィー:52%
クリア時間約5時間
プレイ時間約5時間
発売日2021年3月3日
対応機種PS5/PS4/Steam
プレイ機種PS5
開発元Graceful Decay
発売元Annapurna Interactive
ジャンル一人称再帰的パズルゲーム
ジャンルの考え方
ネタバレ無し
総評/評判/感想

MAQUETTE (マケット)が謳う、一人称再帰的パズルゲームとは一体何なのか?説明だけでは良く分からないと思うが、少しでも気になったのであればプレイしてもらいたい。入れ子型の世界で、オブジェクトや自分自身のサイズをアップ・ダウンしながら謎を解くという新感覚のパズルゲームである。ストーリーはそのものが蛇足なのだが、それを我慢してでもプレイする価値のある、かつてないパズルゲームだ。

総合評価
 (4)
革新性
 (5)
ユーザビリティ
 (4)
ビジュアル
 (4)
サウンド
 (2.5)
プレイ継続性
 (3.5)
コストパフォーマンス
 (2.5)

入れ子型の再帰的パズルゲームとは結局何なのか?

MAQUETTE(マケット)は、入れ子型の再帰的世界を舞台にした、一人称視点の3Dパズルゲームだ。

2021年3月のPS Plusのフリープレイに登場した訳だが、入れ子型の再帰的世界とは一体何なのか?パズルを一人称視点にする意味は何なのか?と、説明を読んだだけでは疑問が解消せずにスルーした人も多いのではないだろうか。小振りなパズルゲームなので、プレイしなくても大きな損失という訳ではないが、再帰的パズルゲームという新ジャンルに触れずに終わってしまうには勿体無いと感じさせられたゲームである。

ループ世界でオブジェクトのサイズをアップダウン

まず、再帰とはWikipediaによると、

再帰(さいき)は、あるものについて記述する際に、記述しているものそれ自身への参照が、その記述中にあらわれることをいう。定義において、再帰があらわれているものを再帰的定義という。

Wikipediaより

つまり、再帰とは、自身を説明するために自身を参照するという、一種のループを意味している。結局、それがどうパズルゲームと結びつくのか?というと、それはもう動画を見てもらった方が早いだろう。

14秒の短い動画だが、再帰的パズルゲームの意味が分かっただろうか?

MAQUETTEの世界は、無限にループする入れ子型の構造になっているので、自分が居る世界と全く同じ形のミニチュア模型がフィールドの中心に置かれており、それに干渉すると自分が居る世界にも同様の現象が発生するという訳である。

動画では、目の前にブロックに塞がれた道があり通行止めになっている。このような巨大なブロックは人力で動かすことは出来ない。しかし、ミニチュアサイズであればブロックを取り除くことは容易いだ。そのため、ミニチュアからブロックを除去してやると、自身の世界でもブロックが取り除かれて先に進める訳である。

取り除く行為とは逆に、ミニチュアの中にオブジェクトを置く事も出来る。下のスクショは、ミニチュアの中に階段のオブジェクトを適当に置いた写真である。ミニチュアに設置した階段は小さなおもちゃサイズだが、自身の世界には実に立派で人間が上り下りできるサイズの階段が出現するので、それを利用して高い塀を乗り越えることが出来る。

これを使えば障害物も乗り越えられる

プレイヤー自身のサイズも変更可能

ミニチュアを介してサイズを調整する以外にも、自身が入れ子型の世界の外側に出てしまうことで、一回り大きな世界へ移動することも可能だ。自身が小さくなることで、今まで通れなかった場所を突破するようなギミックも用意されている。

下の動画は、壁に空いた小さな穴に入るために、外側の大きな世界を利用する様子である。単純にサイズの違う世界に行けば良いという訳ではなく、サイズが違うのだからオブジェクトの使用方法も発想の転換が必要となる。人間サイズでは階段を上るが、人間が小さくなれば階段をそのまま使うとは限らない。筆者はこのシーンで仕組みに気が付くまでに30分ほどかかり、中々にストレスが溜まったが、突破できた時には頭のモヤがスッキリ晴れたような清々しい気分を味わえた。

外側の世界では、掃除道具や配管を登ったりと、巨人の国を探検しているような気分を味わえる。ただし、周囲がスケールアップしても、自身の移動速度は同じなので移動にはやや時間が掛る。そこはリアリティを出さなくても良いので、サクサクと移動させて欲しかったところである。

3Dパズルなので変則的な解法もあり

MAQUETTEはパズルと言っても3Dゲームなので、少々強引に障害物を突破することが出来る。下の動画は、扉を開けるためのカギを、本来の使い方とは異なる階段として利用した例だ。

ここでは、カギとカギ穴のサイズが一致していないので、小さなカギをミニチュア内のカギ穴に嵌めて扉を開くか、カギのサイズをカギ穴に合わせて大きくすることが正しい突破方法である。しかし、敢えてカギを階段に使って扉を開けずに壁を乗り越えている。このような裏ルートを見つけることも一つの楽しみ方だろう。なお、強引に突破した場合はカギが自動的に開くようになっており、ハマってしまい進行不能になるようなことは無かった

下のスクショは、動画のようにカギを階段とした状態でミニチュア側から外を見たもの。カギは一つしか存在していないが、入れ子型の再帰的構造の世界なので、外側にもう一つのカギが見えていることが分かるだろうか。

右と奥に鍵が見えており、それらは同じ物。

ストーリーはオーソドックスなラブストーリー

公式サイトによると、

『MAQUETTE』では、現代のラブストーリーに見られる日常的な問題のスケールを掘り下げていきます。

と説明があり、MAQUETTEでは、とあるカップルの出会いと別れのストーリーに沿ってパズルを解いていき、カップルの心境は2羽の小鳥を使ったハートフルなイラストを通じて描かれる。また、カップル思い出のシーンを再現した空間、例えばパーティ会場であったり、同棲するアパートなどがパズルのステージとなる。

カップルの関係が良い場合は、前項のような一般的な住居スペースを使ったステージなのだが、関係が悪くなってくると、下のスクショのようなホラーテイストな空間でパズルを解くことになる。

ストーリー自体は、洋画を見る人なら間違いなく既視感を覚えるような定番の内容である。偶然の出会いから始まり、稚拙なすれ違いからヒステリックな喧嘩をして、最後は清々しく別れて新しい道を進むという展開で、特に何か捻りがある訳ではない。

一応、カップルの関係がステージ形状に影響を与えているものの、ストーリー仕立てにしなかったとしても、この斬新なパズルゲームは成立する。そのため、ストーリーパートは削除して、もっと純粋なステージ型パズルゲームでも良かったかもしれない。

高評価作品を多く取り扱うパブリッシャーから発売

MAQUETTEは小粒なゲームだが、新感覚の再帰的パズルゲームを体験しても損は無いだろう。新しいジャンルに触れるということは、良い刺激を与えてくれるのである。

ゲームの難易度は、激ムズという訳でも無いが、簡単に次々と解ける訳でも無く、丁度良いと感じた。筆者はクリアまで5時間程度だったが、パズルゲームが得意で鋭い閃きを持った人ならもっと早くクリア出来るだろう。

パブリッシャーが”アンナプルナ・インタラクティブ /ANNAPURNA INTERACTIVE”という点も、プレイすべき材料の一つだろうか。

アンナプルナ・インタラクティブは、Nintedo Direct 2021.2.18でSwitchに移植が報じられた、傑作と名高いオープンワールドミステリー”Outer Wilds“や、“よゐこのインディーでお宝探し生活2”で紹介されて、プレイヤーが“穴”になって色々な物を落とすという、その独特性が話題になった異色のパズルゲーム”Donut County“などを発売している会社である。PSストアのセールで良く見かける、高評価アドベンチャーゲーム”フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと“も同社。

同社のPS4版の8本セットが、iam8bit専売で近々発売されるらしいので、MAQUETTEを入り口に手を出してみるのも良いかもしれない。

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