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One Step From Eden(ワンステップフロムエデン)【レビュー/評価】デッキ構築力と反射神経が試される、ローグライクカードゲーム!

評価と感想
  • 5段階評価:★★★★★
  • 点数:100点
  • 感想:デッキ構築が悪くても反射神経で乗り切れるローグライクカードゲーム。
  • レビュー投稿時の進行状況:裏ボスまでクリア。
  • プレイ時間:約13時間(レビュー投稿時は9時間)

One Step From Eden(ワンステップフロムエデン)は、Switch向けに2020年3月26日に配信された、フィラデルフィア在住のThomas Moon Kang氏が開発したアクションゲーム。PS4向けには2020年6月26日に配信され、2021年2月25日にSwitch向けパッケージ版が発売された。今回はSwitch版をプレイ。

ワンステップフロムエデンは、大ジャンルではアクションゲームに分類される。しかし、一口にアクションゲームでは全くこのゲームは魅力は伝わらない。正確に表現するのであれば、超高速弾幕系アクションローグライクカードゲームである。

別ゲームで例えると、

ロックマンエグゼを超高速化し、Slay the Spire方式でデッキ構築するゲーム

だと想像して頂きたい。
Slay the Spire(スレイ ザ スパイア)【レビュー/評価】カードゲームがローグライクになって何故面白い!? どちらもピンと来ない人は、公式動画を見て頂きたい。簡単に説明すると、画面左の操作キャラクターが右に向かって攻撃を繰り出しているが、これはスペルと呼ばれるものであり、自分が構築したデッキからランダムに登場する。そのデッキの構築にローグライク方式が採用されている。

1.目が回るぐらいの超高速戦闘

ワンステップフロムエデンの戦闘フィールドは、自陣・敵陣共に4×4で構成されている。ロックマンエグゼの3×3の9マスよりも一回り大きい、16マスのフィールで戦闘が繰り広げられるのだが、そのスピードが尋常ではない。

下の動画はとあるザコ戦の風景である。戦闘部分は僅か14秒だが、目まぐるしい攻防が伝わるはずだ。

繰り返し書くが、これはザコ戦の様子である

この動画に少し解説を入れると、左が操作キャラクターで、右側がザコ敵達。

地面に無数に表示される!マークは、敵の攻撃予測を意味しており、その場に留まっているとダメージを受けるので、キャラクターを操作して必死に安全地帯を逃げ回っている。

当然ながら、逃げ回っているだけでは勝てないので、逃げながら同時に攻撃している。正面に高速に撃ちだしている弾はR2ボタンでオート連射できる通常攻撃。そして、左に並んでいるパネルが構築したデッキのスペル(攻撃や回復などのスキル)と、スペルを使用するための消費マナ(MP)を示している。(下の変動する青いバーが所持しているマナ)

ABボタンがデッキトップ2枚のスペルに割り振られており、所持マナが消費マナを上回っていれば、どちらか好きな方のスペルを発動可能。使わなかったスペルはそのまま残る。

ワンステップフロムエデンは、アクションゲームであると同時にカードゲームなので、カード間シナジーが重要になってくる。デッキ構築については後述するとして、戦闘においては縦横無尽にフィールドを駆け巡って敵の攻撃を振り切りながら、トップ2枚のスペルカードからどちらを使うかを、まだデッキに残っているスペルとのシナジーを考えながら使っていく必要がある。

大半のスペルは使えば敵に当たるという訳ではなく、その効果範囲は限定されている。そのため、スペルを使う前には上下のライン及び前後の位置を合わせることが重要になってくる。便利な必中に近い全体攻撃も沢山用意されているが、それらは総じてマナの消費量が大きいので連打が出来ない。

動画でも分かるように、敵味方合わせて高々32マスしか見なくて良いゲームにも関わらず、認識するべき情報は滝のように流れてくる。はっきり言って最初の内は脳の疲労が半端では無く、これはクリア出来るのだろうか?と不安を感じた。しかし繰り返し挑戦していくうちに、見る見るうちに視野が広がって全体を俯瞰できるようになる。さらに攻撃予測を認知しながら、デッキシナジーを考えたり、攻撃のためのライン取りが出来るようになってくる。ボスをスムーズに倒すことができた際には、確かな腕前の上達を実感できるはずだ。

ラスボスは3体(ここでは便宜上ノーマル・真・裏と呼ぶ)用意されており、このレビュー記事を書いている段階で約9時間プレイして裏ボスまでは到達できた。上達したつもりがラスボスまで行くと圧倒的な弾幕に打ち負かされて絶望するのはお約束。HPの多さも相まって途方に暮れるかもしれないが、負けた際にはキャラクター操作とデッキ構築どちらに問題があったか振り返り、トライ&エラーを繰り返せば勝機が見えてくる。

下の動画はノーマルのラスボス戦。(ノーマルは倒してもスタッフロール無し)

自陣半分を埋める極太ビームや、追跡型ビーム、広範囲の爆破などなど、最初は理解が追い付かないが気が付けば慣れてくる。何度も挑戦するうちに、膨大な情報による頭の混乱も、情報を捌ききったと言う快感に変わってくる、手応え抜群のアクションゲームである。

2.豊富なプレイアブルキャラとデッキ構築で遊び方無限大

ワンステップフロムエデンは、プレイアブルキャラクターが9人用意されている。更に各キャラクターに全くプレイスタイルの異なる派生タイプも用意されている。最初から全てを利用できる訳ではないが、プレイを進めて特定の条件を満たすことでアンロックされていく。まずはフルオートで前方に射撃しつつ、各種攻撃系のスペルを使いこなす”サフロン”でプレイすることになる。

下のスクショの騎士風なキャラクター”レヴァ”は、シールダーとでも言うべきな防御特化型のキャラクター。

シールド系スペルを繰り返し使って、シールド値を高めて耐えながら戦うスタイル。ひたすら避け続けるサフロンとは違い、余裕をもって構えていられるのでゲームスピードは遅めに感じるだろう。ただし、防御主体なので長期戦になりやすく、スペルの選択ミスなどでシールドを切らすと手詰まりになる。

また、初期キャラクターのサフロンでも、派生タイプが解禁されると全く違ったプレイスタイルで遊ぶことができる。下の動画はサフロンの派生タイプ”クロノ”を使った戦闘。サフロンのデフォルトではR2ボタンがフルオート射撃だったがクロノではそれが廃されており、代わりにマナを消費して2秒間だけ時の流れを遅くする”リストウォッチ”が追加されている。また、初期スペルも全て違うものに変更されている。

他にも、自動攻撃タレットを設置したり、相手のパネルを破壊して移動を阻害したりと、操作キャラクターとタイプによってプレイ感は千差万別。色々と試して自分に合ったキャラクターを探すのも楽しいだろう。なお、操作キャラクターに選ばなかったプレイアブルキャラクターは、ステージボスとして登場するため、敵として戦ってキツかったボスを操作キャラクターに選ぶのもありだ。

ボスで敗退した時は、負けイベントも用意されている。

3.デッキ構築はまさにSlay the Spire

ワンステップフロムエデンの大ジャンルはアクションなので、アクション面から先に触れたが、デッキ構築に関してはカードゲームの魅力を100%引き出していると思って頂きたい。なんせ、デッキ構築を含めたステージ進行は、殆ど”Slay the Spire”と同じ。独自要素はあるものの、Slay the Spireが面白いので、当然ながらワンステップフロムエデンもカードゲームとして面白い。

ステージの進行は左から右に枝分かれしたスゴロク状のマップで行われる。自身の現在ステータスと相談して、ザコ敵とバトルをする、報酬目当てに危険エリア(ハザード)に行く、ショップで買い物する、キャンプでHPを回復するなどから、分岐を好きに選んで進んでいく。どのルートを通っても最終的には同じボスに辿り付くので、ボスを倒すことができれば次のステージに進むことができる。

Slay the Spireと同様にHPの回復手段が限定的なので、強敵と戦ってレアスペルを手に入れるか、HPを温存するかの判断が重要になってくる。

戦闘終了後には、ランダムに提示される3種類のスペルから1枚を取得可能。また、経験値を得てレベルアップすれば、マナの最大値をアップさせたり、特定の攻撃に反応して追加効果を得ることができるような、永続的なバフ効果を得られるアーティファクト(Slay the Spirのレリック相当)と呼ばれるアイテムも3択で取得可能。

スペルにはビーム、シールド、毒と言った、大まかな系統が設定されている。フォーカスという機能で特定系統のスペルの出現率を上昇させることができるので、序盤に手に入れたスペルとアーティファクトを見て、シナジーを得られそうなスペルが属する系統をフォーカスしていけば、デッキ構築が上手くいく可能性が上昇する。

また、スペルは強化可能で、Slay the Spireでは強化結果が固定だったが、ワンステップフロムエデンではランダムに提示される3種類から選択することになる。

下のスクショでは、2秒動けなくなる代わりにシールド80を得る”フドウノマモリ”をダブルキャスト(2回発動)化しようとしている様子。シールド160を得て4秒移動不可になるため、超高速アクションゲームで4秒待機は死も同然に思うかもしれないが、防御特化のレヴァならマナを消費して敵の攻撃を反射するシールドを張ることができるので、デメリットを補うことができる。

強化もキャラクターやデッキとのシナジーが重要

ショップに入れば、スペルやアーティファクトを購入したり、不要なスペルを削除してデッキ圧縮も可能。

なお、セラキャノンという所持金分だけ丸々ダメージを与えるスペルがあるため、敢えてショップに立ち寄らないという選択肢を取っても良い。デッキの圧縮やスペルの強化は進まないが、移動制限系スペルと絡めれば、一撃必殺の攻撃を確実に当てていくような構築も可能。

このスクショの場合、当たれば1撃で1300近いダメージ

プレイのクリア・ゲームオーバーに関わらず、進行度合いに応じてポイントが貯まりゲーム内に出現するスペルが増えて行くので、繰り返し遊ぶことでデッキ構築の幅が広がっていく。

このように、ワンステップフロムエデンのアクション以外の要素は、Slay the Spireと実に似通っている。Slay the Spireをプレイしたことがあれば、何も迷うことなく受け入れる事が出来るだろう。

決定的に違う点は、どれだけ完璧にデッキを作れたところで、一定以上の反射神経が無いとクリア出来ないということだ。被弾後に無敵になるような仕様では無いので、デッキ構築に任せて火力でゴリ押しはできない。逆に少々デッキが上手く作れなかったとしても、アクションが得意なら何とかクリア可能である。

また、廃棄を除く捨て札をデッキに戻すシャッフルを、デッキを掘り切らなくても任意のタイミングで出来るので、使ったカードをしっかり把握して、キーカードを使い切った段階でシャッフルすればデッキ効率を上げることができる。そのため、デッキ構築や反射神経を判断力が補うこともできるのである。

このレビューを書いた段階では、私は裏ボス途中まで進んでおり、次に挑戦すれば勝てそうである。それだけ聞くとボリュームはそんなに無いと思うかもしれないが、ラスボスを全部倒したら終わりという訳ではなく、Slay the Spireの登塔モードに相当するヘルモードがレベル14まで用意されている。つまり、クリアしてからが本番。完全クリアを目指せば余裕で数百時間のプレイが必要になるはずだ。

このように、ワンステップフロムエデンは、ロックマンエグゼとSlay the Spireが化学反応し、高次元でまとまったような奇跡の神ゲーであると言える。アクションゲーム、あるいはカードゲームが好きであれば絶対に遊んでもらいたい逸品。

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