点数評価 | 80点 |
プレイ状況 | 4ステージクリア |
プレイ時間 | 約4時間 |
発売日 | 2018年11月13日 |
対応機種 | PS4/Xbox/Steam |
プレイ機種 | PS4 |
開発元 | IOインタラクティブ |
発売元 | MINTROCKET |
ジャンル | ステルスTPS ジャンルの考え方 |
人知れずターゲットに近付き、証拠を残さないように暗殺し、犯行が発覚する頃には既に姿を消している。暗殺者といえば、このような静かに殺すエキスパートというイメージだが、FPSやTPSゲームにおいては、何だかんだで正面突破を敢行してクリアしてしまうことが多い。しかし本作は、暗殺結果では無く、過程や手段が評価される作品だ。同じステージを手を変え品を変え繰り返し遊ぶ、暗殺シミュレーターとでも言うべきサンドボックス型のゲームだ。じっくりと時間掛けて潜伏し、暗殺者としてのロールプレイを楽しめる人なら高評価のはず。
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
基本的にゲームのレビューは、一通り本編をクリアしてから投稿しているが、HITMAN2(ヒットマン2)はクリア前のレビューとなる。何故かと言うと、単純に筆者の嗜好に合わなかったからだ。HITMAN2は、ヒットマン、つまり暗殺者としてターゲットを淡々と消していくゲームだ。単純にクリアするだけなら簡単で短いゲームなのだが、ゲームとしての本質的な部分を楽しもうとすると、非常に高い忍耐力が必要となる。暗殺ターゲットを目の前にしても、じっと耐えてチャンスを伺うという部分が筆者の性格的にマッチしなかったようだ。2021年9月7日に、PS Plusのフリープレイ入りしており、身銭を切った訳では無いので最後までプレイするに至らなかった。しかし、辛抱強く暗殺者としてのロールプレイを楽しめる人であれば高評価間違い無しのゲームである。
慎重に時間を掛けてロールプレイ出来る人ならハマる
HITMAN2においてプレイヤーに求められるアクションはシンプルで、指示されたターゲットを始末した後に脱出ポイントまで移動するだけだ。(一部のミッションでは、“手掛かり”を見つける必要もある。)
ゲーム開始前にターゲットの顔写真が開示されており、ミッション途中でもR1を押すことで、ターゲットを赤色にハイライトできる。そのため、プレイ途中にターゲットを見失うことはまず無いだろう。
前述の通り、ゲームをクリアするだけなら実に簡単だ。ハイライト機能でターゲットの位置を調べた後に、銃の射程距離まで近づいて茂みに隠れるなどして、出て来た所を狙撃してさっさと逃げれば良い。隠れるのも面倒くさければ、何食わぬ顔で近づいて、白昼堂々と公衆の面前でターゲットを後ろから撃ったり、道で拾った適当な鈍器で殴りつけて始末してから、護衛に撃たれながらも逃げ切ればクリアだ。
しかし、ヒットマンは、暗殺者としてロールプレイを楽しむゲームだ。敵に気が付かれて、正面突破の銃撃戦など論外である。ターゲットの行動パターンを確認し、一人になった時を狙ったり不慮の事故に見せかけて始末するなど、その暗殺工程を考えることに楽しさを見出さなければならない。特定の条件を満たして暗殺に成功するとスコアが加算されるので、お題を確認して高得点を狙っていこう。
ターゲットの護衛に見つかって止む終えず戦うにしても、極力は打撃で気絶させるなど、音を出さずに静かに相手を始末する必要がある。また、敵の監視の目が厳しくてターゲットに近づけないのであれば、不審な銃を床において確認のために足止めさせたり、ホースの水を出しっぱなしにして護衛の気を引いたりと、様々な手段を用いて隙を作ってからサイレントキルを重ねていかなければならない。
また、潜入する際には、誰も見ていないところで非ターゲットを気絶させて服を奪い変装する。変装した職業の仕事を実際にこなすフリ(ブレンディング)をしながら、注目されること無く大衆に紛れ、自然にターゲットに近づいていくことになる。
なお、始末したり気絶させた敵は、茂みの中やゴミ箱にしっかりと隠しておかないと、犯行が敵にばれてしまい警戒されてしまう。犯行が見つかると、左上に見つかった犯行現場の様子が出て来るので、逃げたり隠れたりするか、目撃者を全て排除するなどの対応が必要になる。
このように、地道に変装を繰り返し、犯行の痕跡を消しながらターゲットに近づいて、平静を装いながら慎重に暗殺のチャンスを伺うという、忍耐力の必要なゲームになっている。筆者の場合は、じっと隠れて行動を監視したり、NPCの話を盗み聞きして情報収集することが煩わしく感じてしまった。また、服を奪った相手を雑に隠して頻繁に犯行がばれたりと、急がば回れで丁寧な潜入が出来ず、結局は途中から強行突破ばかり繰り返してしまった。ハイスピードなゲームではなく、慎重さが重視されるゲームなので、地道な作業の積み重ねが得意な人に向いているだろう。
合う・合わないは、人の性格で大きく左右される。
ヒットマン2には全6ステージが用意されており、人が賑わうモーターレース会場,麻薬カルテルが支配する熱帯の村,高所得者層が暮らす郊外の住宅地など、様々なロケーションが用意されている。ステージはどれも広大で、同じステージ内でもエリアが変われば印象が大きく変わる。全6ステージと聞くと、余りボリュームが無さそうに感じるかもしれないが、実際には十分過ぎる程にバラエティに富んでいる。
そもそも、ヒットマンは同じステージを周回することが主な遊び方だ。ステージをクリアすると、同じステージを違うスタート地点から、違う服装で開始することが出来る。スタート地点が異なれば、ターゲットへのアプローチ方法も異なってくるのだ。次のスクリーンショットはレース会場ステージのスタート地点の選択画面だが、スタート地点は全11ポイントが用意されており、特定の条件をゲーム内で満たせば、新しいスタート地点が解放されていく。最初はイベント入場口から一般客として入るだけだが、条件を満たせば、屋台の店主やラウンジのマスターなど、一風変わったシチュエーションからプレイを開始することが出来る。状況によっては、ふざけた暗殺方法も幾つか用意されているのでそれも楽しみたい。
ロケーションが変化する度に状況を見極めて、ターゲットへのアプローチを新しく考えて、スマートな暗殺を実行することに達成感を得ることが出来る人にとってはヒットマンは神ゲーだと思われる。
暗殺者ロールプレイングとしての完成度は抜群。
極端なショートカットを見つける快感も
ヒットマンシリーズ本来の遊び方は、前項に記載した通りロケーション毎に暗殺方法をトライ&エラーして、暗殺者になりきることだ。
しかし、偶には極端なショートカットをしてクリアするのも面白いだろう。例えばトレーニングミッションでは、ターゲットが乗っている船に潜入することになるが、ターゲットの酒に毒を混入させ、体調不良にしてトイレに駆け込んだ所を始末する。あるいは、ターゲットの密会相手に変装して2人っきりになった際に始末するなどといった暗殺方法が一般的だ。しかし、序盤にターゲットが一瞬だけ船のデッキに先端付近に来ることから、そのタイミングに合わせて外に準備しておいたアサルトライフルで派手に暗殺しても良い。
次の動画は、トレーニングミッションを僅か3分半でクリアして、何のトレーニングにもならないという動画だ。(動画自体は終盤の1分のみ)
このようなクリアの仕方をすると、用意されたお題を何一つクリア出来ないのでスコアは著しく低くなる。しかし、繰り返しになるが、ヒットマンはクリアすることが目的では無く、手段を考察することが目的だ。従って、クリア方法として想定されていないような、一瞬の隙をついてクリアする方法を考えてタイムアタックすることも楽しみ方の一つのはずだ。
過去作品を新作仕様で遊ぶことが出来るシステム
前述の通り、HITMAN2は周回前提のゲームなのでステージは6つしかない。しかし、一つ一つのステージの作り込みは素晴らしく、ターゲットの暗殺方法は自由度が高く無数に存在するので、実際のボリュームとしては相当の物だ。しかし、それでも6ステージでは物足りない人も居るだろう。幸いにも、フリープレイでハマってもっと遊びたい場合は、有料ながら前作HITMANの6ステージを、HITMAN2の仕様で遊ぶことが出来る。
また、この仕組みは2021年8月26日発売のHITMAN3にも採用されている。更にPS5へアップグレードも出来るので、アップグレードした場合は、HITMAN1及びHITMAN2をPS5準拠で強化されたビジュアルと高速ロードで遊ぶことが出来るようだ。今回はHITMAN2をフリープレイで遊んだが、フリープレイからでもHITMAN3に引継ぎは可能となっている。そのため、ヒットマンシリーズが気になっていた人にとっては、今回のフリープレイはシリーズ入門に最適だろう。冷静沈着な暗殺者に成りきれる自信がある人は、是非この機会に遊んでみては如何だろうか。
【追記】HITMAN TrilogyがXbox Game Passに対応
HITMAN Trilogyは、HITMAN1~3を一挙収録した作品であり、これが2022年1月20日からゲームパス対応となる。つまり、PS Plusのフリープレイでは2作目だけしか遊べなかったが、ゲームパス会員であれば3冊まとめて遊び放題となる。ヒットマン3は更にアップデートも予定されており、ローグライクな新ゲームモード、新マップなどが今後追加されるようである。
【Backpack Battles】レビュー: 10秒の戦闘と1分の整理整頓を繰り返し続ける、デッキ構築型ローグライク系オートバトル
【Backpack Battles】攻略: 各クラスで効果的なビルド方針を、サブクラス毎に紹介
【3ヶ月無料】Amazon Music Unlimited で、メジャー,インディーを問わずゲーム音楽を堪能しよう!オススメのゲームサントラを紹介!
【2024年版】長期休暇中の社会人ゲーマーにオススメの10作品を厳選して紹介!【第2弾】
【ファイナルファンタジーVII リバース】レビュー: ミニゲームと狂人によるギャグ展開の波状攻撃の狭間でシリアスを楽しむARPG
【Nintendo Switch】既に高騰している入手困難なプレミアソフト及び、高騰の傾向が見られるソフトを一覧で紹介【2024年版】
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びクラシックスカタログで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】Xbox Game Passで遊ぶことが出来るオススメのゲーム一覧
【2024年4月版】PlayStation Plus ゲームカタログ及びフリープレイの最新情報及び、今後の配信スケジュールまとめ
【2024年4月版】Xbox Game Passの最新情報の紹介及び、今後の配信スケジュールまとめ