- 5段階評価:★★★★☆
- 点数:75点
- コメント:クリアしたのでバグ込みの評価。
- レビュー投稿時の進行状況:ストーリークリア
- プレイ時間:約40時間
- トロフィー:33%
12月10日に発売されたサイバーパンク2077をクリアしたのでレビュー。
前回、約7時間プレイした時点で感想を投稿していますが、あちらはバグ抜きの評価です。
記事のタイトルにもあるように、結局クリアまでに10回以上エラー落ちしました。最初は噂ほど落ちることはありませんでしたが、途中でバグ修正パッチが配信されてから余計にバグが酷くなりました。プレイ環境に依存するのかもしれませんが、PS5で大体2時間に1回ぐらい落ちます。幸い、データの破損や大幅な巻き戻しは無く、長くても5分ほどプレイし直せば同じ場所まで戻れたので耐えることは出来ました。
エラー落ちは乗り物に乗った直後や、ファストトラベル後が多かった印象。オープンワールドゲームなので、それらの使用を避けることは現実的ではないため厄介です。
話が盛り上がってきたときにエラーでぶつ切りされるとガッカリします。エラー落ちは炎上する程に致命的ではない無い!と擁護するのは無理がありますが、それでもエラーに耐えながらプレイする価値のあるストーリーでした。エラーさえ無ければ、★5の90点を付けています。最初はバグ無しなら★4の85点ぐらいかと思っていましたが、ストーリーが進むにつれて面白くなって評価アップしました。
1.ストーリーは文句なしの100点
SF好きなら絶対にハマる世界観
企業が圧倒的な力を持ち、人体の部分的なサイボーグ化が当たり前になり、治安維持は完全に崩壊はしていないものの犯罪が多発する2077年の近未来。ネットワーク技術も高度に発達しており、人体と端末を有線で接続してデータを授受したり、遠隔からの電子機器をハッキングしたりと、まさに雰囲気は攻殻機動隊。ああいうSF作品が好きな人なら誰でもハマるはず。
そんな世界で主人公のVと、ある事件が切っ掛けでVの頭の中に住み着いた、50年前のテロリストであるジョニー(キアヌ・リーブス)との奇妙な共同生活が描かれます。
会話パートの選択肢の多さは健在
少しストーリーを進めると、最初は体を乗っ取ろうとしたジョニーとの関係が徐々に改善していく展開であると容易に想像付くことでしょう。想像が付くものの、そこはウィッチャー3でも評価されている、他のゲームの追随を許さない圧倒的な会話選択肢の多さで楽しませてくれます。
ストーリーの大勢には影響しないものの、ありとあらゆる場面でプレイヤーに選択肢が与えられているため、”自分がVならこんな選択はしない”という感情を抱いて、没入感を阻害することはまずありません。加えて、マルチエンディングなので殆どの人がその結末に満足するはず。
メインストーリーが気になるものの、サイドストーリーも多発するため、最初は正直どれから遊べば良いか迷いました。個人的にはサイドストーリーは追い出すときりがないので、気になる物だけをクリアしてメインストーリーを進めることをお勧めします。
マトリックスでお馴染みの、赤と青の薬どちらを飲む?みたいなお遊び要素のイベントもあり。こういう元ネタを知っているとニヤニヤしてしまうネタが沢山仕込まれている点も評価高いですね。とある場所に行けばデスストランディングのBBポッドが置いてあったりも・・・。
ちなみに、パークアイコンは何かとモチーフがあるようです。
#サイバーパンク2077 のパークのコラアイコンが面白いなw pic.twitter.com/7H9aqDx8fC
— さけねこ (@pokemoncost) December 25, 2020
テクノロジーの行きつく先は・・・
デトロイト ビカム ヒューマンでも出て来ましたが、やはりテクノロジーの進化が行きつく先は性風俗業です。サイバーパンク2077でも風俗店や売春婦が出てきてストーリーに大きく絡みます。進化を遂げた風俗店や、ブレインダンス(BD)というVRの上位種みたいな物も登場。
薄っぺらい和ゲーでは絶対にこういうテーマに触れることはありませんが、リアル指向であれば本来は避けては通れない内容。デリケートな内容にもしっかり踏み込むところが、Z指定洋ゲーの良い所。
2.戦闘はもう一工夫欲しかった
ストーリー・世界観は100点ですが、戦闘は惜しかったです。初期段階の感想でも書いた通り、ハッキング系のスキルがあまり役に立ちません。
私は最初から最後まで、レベルアップで貰えるポイントの殆どを知力と技術に振り分けました。特に、一番多く振ったのは、クイックハックダメージや、RAM容量に恩恵を受けることが出来る知力です。
知力にポイントを振って、パッシブスキルのサブリミナルメッセージ(無警戒の敵に最大100%のダメージアップ)を取れば、遠距離から回路ショートやシナプス焼却で敵兵を即死させることが出来ます。しかし、そんなインテリビルドをしたとしても、正面から撃ち合った方が圧倒的に強いし早いです。(敵にデータアップロードする時間で撃って、警戒した敵が集まったところにグレネードを投げた方が絶対に早い)
コソコソ逃げ回って、ping打って敵の位置を把握してハッキングするのは非常にじれったいので、インテリな戦い方は雰囲気を楽しむために何回かやれば十分だと思います。
射撃に自身が無ければ、クイックハック主体のビルドにしても良いかもしれませんが、このゲームにはスマートピストルやスマートショットガンという非常に便利な武器が出て来ます。
スマート武器と聞くと、エイムに補正が乗るのようなイメージを持つかもしれません。しかし、補正を受けるのは弾道の方です。遮蔽に隠れた敵にも、ジョジョ5部のセックス・ピストルズの如き弾道変化でヘッドショットしてくれます。そのため、射撃に自信が無くてもスマート武器を持てば大体何とかなります。
なお、パークをしっかりと把握して、最初から計画的にポイントを振れば終盤には壁越しに広範囲の敵を焼き切るような戦い方が出来るようになります。ただ、最初プレイからクイックハックの全容を把握するのは難しいため、そういう戦い方は基本的に2週目です。しかし、このボリュームのゲームを何週も遊ぶのは限られた人だけでしょうから、1周目からもう少しハッキングを楽しめれば良かったです。
フィールド上の犯罪であれば、バイクで突っ込んで犯罪者を轢いてから撃ちまくっても面白い。うっかりバイクが跳ねてしまい、一般市民も巻き込んで結果指名手配されることもありますが・・・。
3.細かい部分でやや満足度を下げる
AAAタイトルとして開発され、定価が9000円弱のゲームなので、流石にストーリーが100点ならそれで良いとは行きません。
以下3点をもう少しどうにかして欲しかった!
アイテムが拾い難い
フィールド上の小さいアイテムがとにかく拾い難い。落ちているアイテム込みで世界観を構築しているので、アイテムを拾う作業自体は良いですが、判定が小さすぎてイライラする場面も多いです。また、敵がドロップしたアイテムがオブジェクトに埋まって拾えなくなることも多く、自身の立ち位置が悪いのか、バグで拾えないのかプレイヤーには分かり難いのも問題。
立ち位置を変えながらボタン連打⇒取れない⇒バグならもうアイテム要らんわ!
っていう展開を絶対に何回か経験するはず。ちなみに私は、ストーリーの最終盤(太陽エンド)で手に入る某キャラの銃が壁に埋まって取れなくなりました・・・。
ボタンを押せば一定範囲内のアイテムを吸着するするような仕様があれば良かった。
見た目装備の枠が欲しかった
前回の記事にも書いた通り、高性能のアイテムを優先して装備すると高確率でダサくなります。
極稀に奇跡のマッチングが発生して格好良くなる時もありますが、性能装備と見た目装備を別けて欲しかった。特にハゲになる頭装備が多過ぎるので、最低でも頭/顔装備の非表示機能は今からでもアップデートで追加して欲しい。
金が足りない・・・
圧倒的に金欠。最初から最後まで、ずーっと金がありません。サイバーウェアの手術をしたら大抵すっからかん。
そのため、頻繁に新車購入のオファーが到来しますが全然買えません。結局、クリアするまで1台も新車を購入する事はありませんでした。折角フォトモードがあるので、新車と共にもっと写真を撮りたかった。適当なミッションの報酬にしてくれても良かったのでは・・・
もしくはサイバーウェアが安ければ車にも金を回せたか。45000払って2段ジャンプの脚の改造をやるために車を諦めた人も多いことでしょう。
このゲームはオンライン要素は無いので、もう少し稼ぎやすくても良かったはず。
そんなわけで、細かい部分で満足度を下げる要素はありますが、バグの修正さえ終われば確実に名作です。オンライン要素があるゲームでは無いので、1年ぐらい待ってからプレイすれば★5の満足感を得られる可能性が高い。2021年発売のPS5版では流石にまともになっているかな?
散々延期していましたが、さらに延期してバグを修正し、PS5専売にすれば神ゲーとして崇められたかもしれませんね。