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黄昏ニ眠ル街【レビュー/評価】雰囲気,BGM,付属の設定資料集などの出来は大変素晴らしいが、アクションは作り込みの甘さが目立ち、グラフィックも期待水準に達していない

総合評価
2 / 5
  • 革新性
  • ユーザビリティ
  • ビジュアル
  • サウンド
  • プレイ継続性
  • コスパ
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読者投稿評価
2
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総評/評判/感想

黄昏ニ眠ル街には残念ながら低評価を付けることになったが、個人的には買って損をしたとは思っていない。アクションゲームとしてさほど面白く無く、グラフィックもお世辞には良いと言えないので、低い得点を付けざるを得ないが、公式設定資料集のアートワークは素晴らしく、ゲームを彩るBGMもオリエンタルな世界観にマッチしている。雰囲気ゲームだと割り切ればありかもしれないが、最近はインディーゲームでも平均的なクオリティが高いので、相対的に評価は下がる。そして、マリオがいかに優れた3Dプラットフォーマーゲームなのかを改めて再認識させられた。

点数評価 60点
プレイ状況 クリア
プレイ時間 約4.5時間
発売日 2022年4月28日
対応機種 Switch/PS4/Steam
プレイ機種 Switch
開発元 Orbital Express
発売元 PLAYISM
ジャンル アクション/アドベンチャー
(ジャンルの考え方はコチラ)

黄昏ニ眠ル街は、少女ユクモが旅の途中に壊れた飛行船を修理するために降り立った東洋の街で、“大地の源”というアイテムを収集することが目的のアクションアドベンチャーゲームである。デザイナーのnocras氏が自ら開発。

アクションゲームとして、プレイヤーに何を体験させたいのか分からない

まず、黄昏ニ眠ル街のゲームジャンルについてだが、公式ではアクション/アドベンチャーと二つの属性が付与されている。アクション部分について詳しくいえば、3Dプラットフォーマー、つまり3Dマリオシリーズに代表されるようなゲームである。

実際に黄昏ニ眠ル街は、3Dマリオシリーズに似たようなアクションゲームだ。当記事の冒頭に記載した通り、ゲームの目的は主人公であるユクモが不思議な東洋の街で大地の源というアイテムを集めることである。大地の源はマリオでいうスターやシャインなどに相当するものであり、屋根の上の危険な足場や、草むらの影、壊せる地面の下など、街中の至る所に隠されている。

輝く大地の源を集める。

大地の源を集めると神木の聖域という場所に入れるようになり、そこで動く足場のギミックを突破すればユクモは新しいスキルを手に入れ、ステージを覆う黄昏の霧が晴れる。霧が晴れると街は活気を取り戻しジャンプ台が稼働するので、さらに行動範囲が広がるという仕組みだ。

扉に書かれた規定枚数のスターを集めたら開くアレ。

聖域は消える床や回転床などを突破すればクリア。

空中ダッシュや2段ジャンプなどが使用できるようになる。

霧を払った後も大地の源を集め続けることで次のステージが解放される。そして新しいステージでも上記の手順を繰り返し、最終的に150個の大地の源を集めればクリアとなる。

エンディング後も収集はまだまだ続く。

スターを集めれば新しいステージに進める3Dマリオと基本は同じ。

アイテムを集めて新しいステージの解放を繰り返すゲームシステム自体は良いのだが、大地の源の隠し場所と肝心のアクションの作り込みが甘く、アクションゲームとしての評価を下げている。

まず、大地の源の隠し場所についてだが、これが余りにも捻りが無く唐突過ぎて、プレイヤーに一体どのような体験をさせたいのか理解できない。大地の源が隠されているパターンは単純で、そこら辺の輝く地面に埋まっている、草むらの中に入っている、高い場所に置いてあるというものが大半だ。そして、ステージには大きく動くようなギミックが用意されていたり、敵が配置されている訳でも無い。ステージは静的で変化に乏しいので、プレイヤーは街中を見渡して大地の源が目に付いたら、大して難しくないジャンプやエアダッシュのプラットフォームアクションで近づくだけだ。見つけて近付くという単純作業を繰り返すだけであり、プレイヤーが大きな達成感を得ることは無いだろう。

草むらに隠されていると言っても、視認できるので見つける喜びは無い。

例えば3Dマリオであれば、まずステージに入ると「〇〇砦を登ってその頂上」のように、最も簡単なスターのお題が与えられる。プレイヤーはそれに誘導されつつも、途中で寄り道して他のスターを取っても良いという仕組みである。つまり、明確な目標に向かって進む達成感と偶発的な発見の喜びを味わえる訳だ。しかし、黄昏ニ眠ル街ではステージだけを与えられて、規定数の大地の源を大した障害も無く集めるように促されるだけであり、アクションゲームとして何を楽しめば良いのか分からなかった。

一方で、大地の源を規定数を集めると入ることが出来る神木の聖域というエリアは、足場系の動的なギミックをクリアするという目的が明確に設定されている。ただしギミックのパターンは少な目で、幾つかのギミックを組み合わせたものしか出てこない。従って一度慣れてしまえば苦戦することは無いだろう。神木の聖域はイベント専用エリアにして、これらの足場系ギミックは街中で組み合わせて、プラットフォームアクションを楽しめるようにした方が満足度は高かったはずだ。

グラフィックの悪さと、動きのぎこちなさが目立つ

黄昏ニ眠ル街は雰囲気が良いゲームだ。独特な東洋風の街並みと幻想的な音楽が重なりエモーショナルな雰囲気と共に、フォトモードを楽しめる・・・はずだったのだが、肝心のグラフィックがPS3の初期レベルしかなく落胆した。

いざフォトモードを起動すると、パッケージ版について来た公式設定資料集の美しい世界は何処に行ったのか、2世代前のレベルのグラフィックが表示されてしまう。飛行船に乗って引きで見ている分にはまだマシなのだが、地上でユクモをアップで撮ろうとするの残念な気持ちになる。

飛行船から引きで見ている分にはまだマシ。

設定資料集の可愛さは再現されていない。

オブジェクトはカクカクで全体的にぼやけ気味具・・・

ユクモには衣装が複数用意されているので、ロケーションと衣装を変えながらフォトモードを楽しめると思ったが、低品質なグラフィックのお陰でその意欲は削がれてしまった。一方で、街中ではオリエンタルな雰囲気がしっかりと伝わってくるので、造形や配色などの基本的な部分のセンスは抜群に良いことが分かる。センスにグラフィックが追い付いていないので、魅力的な設定資料集を再現しきれておらず、実に勿体無いという印象を受けた。

また、前項の動画を見た人なら分かるだろうが、ユクモのふわふわした挙動のジャンプは何とも不自然である。エアダッシュや2段ジャンプの能力に何か説得力のある設定が在る訳でも無いので、唐突に空中で加速する様を見ていると奇妙な感覚に陥る。

例えば、ロックマンXシリーズでエアダッシュが出来るようになるのは、博士がパワーアップカプセルを用意していた⇒カプセルを見つけて入った⇒足のパーツが変わった⇒エアダッシュの能力を授かった という流れだ。物理現象として説得力はともかく、能力を得る流れと言うものを感じることが出来る訳だ。黄昏ニ眠ル街では神域の奥に入ると唐突に力を得てしまうが、不思議な東洋の街にちなんだエピソードの後に、靴や衣装に能力が備わるような設定が欲しかったところである。

やり込みの達成はストレスが溜まる

ゲームクリアに必要な大地の源は150個だが、各ステージを合計すると3倍近い430個が隠されている。ゲームクリア後も各ステージを探索することが出来るので、クリア後の最終目標は大地の源をコンプリートすることになる。しかしながら、大地の源を全てコンプリートすることは難易度が高い。

その根本的な原因は、地図が何の機能も持っていないことである。地図を開いても未収集の大地の源が分かる訳ではない。また、収集済みの大地の源が表示される訳でもないので、ひたすらに街の中を走り回るしかない。自分の居場所すら表示されないので、隅々まで確認したつもりでも探索漏れが発生してしまうことも問題だ。そのため、多くのプレイヤーがストレスを感じて挫折することだろう。

自分の現在地すら表示されないので分かり難い。

また、ゲームの後半にはユクモの飛行船が直って空から探索できるようになるのだが、徒歩と飛行船で取得できる大地の源が別けられている。そのため、飛行船から街を俯瞰して大地の源を見つけたとしても、一々船着き場へ戻る必要がある。当然ながら見つけた場所を地図にピン刺しすることも出来ないので、いざ徒歩で向かうと視点の違いから見失うということもある。そして、飛行船からの捜索を行ったとしても、遠方からでは一部のオブジェクトが省略表示されることがあり、大地の源を見落とすことも多い。

遠方のオブジェクトは表示されない。

時折、机の上に世界観に関する資料が置いてあるが、それらも徒歩でしか入手できない。家具や衣装などを入手するためのゲーム内マネーも、大半は徒歩で入手することになるので、飛行船の活躍は限定的だ。折角の飛行船が余り活きておらず設定が勿体無い。

折角なので世界観に関する資料は読みたいところ。

このように、黄昏ニ眠ル街は、雰囲気,BGM,付属の設定資料集は良いのだが、肝心のアクション部分が面白く無く、グラフィックも雰囲気は伝わるが2022年の品質水準に届いていない。ただし素材自体の出来は良いので、インディーゲームファンであれば、特典付きのパッケージ版を入手しておきたいところだ。

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