点数評価 | 90点 |
プレイ状況 | ノーマルモードでクリア 実績:420/1000 |
クリア時間 | 約4時間 |
プレイ時間 | 約4時間 |
発売日 | 2021年11月2日 |
対応機種 | Switch/PS4/PS5Steam Xbox (Gamepass) |
プレイ機種 | Xbox Series X |
開発元 | Creative Games Computer Graphics Corporation |
発売元 | Neon Doctrine |
ジャンル | 横スクロールアクション ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
添丁の伝説 The Legend of Tian Dingを一言で表現すると、“隠れた名作”だ。筆者はこのゲームの存在を、XboxGamePassに投入されるまで知らなかったが、常々新しい刺激を求めるコアゲーマーとして、出会えて良かったと素直に思える作品。日本統治下の台湾を舞台に、悪人から金を盗んで貧困層に配る義賊の話というだけで、唯一無二の世界観が約束されている。さらに2Dアクションとしても相当に遊びやすく、次々と武器を変えながらカンフー技を交えてコンボを繋いで悪人を成敗すれば、晴れ晴れしい気持ちになるだろう。雰囲気抜群のエンディング曲も(全く意味は分からないが)必聴だ。
添丁の伝説 The Legend of Tian Dingは、20世紀初頭における日本統治時代の台湾を舞台に、富裕層から奪った金品で貧困者を養う、実在した義賊である添丁(てんてい/ティエンディン)を主人公にした、サイドビューアクションゲーム。
2021年11月2日の発売からちょうど1年経った、2022年11月2日よりXboxGamePassに対応。また、当レビューを投稿した2022年11月7日現在、ニンテンドーのオンラインショップ及びSteamにて40%OFFセールが開催されている。(2022年11月10日23時59分 まで)
刺激に飢えたコアゲーマーは絶対にプレイしたい
日々大量のゲームを消化し続けるコアゲーマーは、段々と得られる刺激に慣れていき、ちょっとした変化球程度のアイデアでは感動しなくなる。そんな刺激に飢えたゲーマーにこそ遊んで欲しいのが、添丁の伝説だ。
添丁の伝説の舞台となるのは、日本統治時代の台湾だ。統治時代の歴史については、Wikipediaでも見てもらうとして、1900年頃の台湾が描かれるという時点でまず新鮮だ。
妙々たるタッチで描かれる台湾の風景の出来の良さは然る事ながら、統治をビジネスチャンスと捉えつつも悪事に走る商人や、統治では無く占拠と捉えて日本に反感を抱く町人など、時代背景を反映した設定の数々は他のゲームでは味わえないものばかり。
時代設定的に、どちらかと言えば日本人が敵として登場するシーンが多くなるが、決して抗日や反日的な内容では無いので、窺った見方をせずに純粋にゲームとして楽しむと良いだろう。
このゲームのパブリッシャーによるPR文によると、“中国の伝統的な漫画スタイル”がウリとされている。確かに、メニュー画面から冊子風に仕上がっており、絶妙な雰囲気が伝わってくる。このインパクトのあるメニュー画面の時点で、ゲームに対する期待が大きく膨らむこと間違いなしだ。
重要なイベントシーンにはコマ割りされた漫画が用意されており、進行を盛り上げてくれる。中国の伝統的なスタイルということだが、我々が普段慣れ親しんでいる漫画と大差は無く、2Dアクションゲームにもかかわらずイベントシーンがリッチに仕上げられているといった所だろう。
また、町中での会話シーンにもひと手間加えられており、進行は単なる会話の吹き出しだけではなく、部分的に絵や漫画のコマを差し込むことで華を添えてくれる。アクションを重視するプレイヤーであれば会話は飛ばしかねないが、飽きさせないように常に漫画風に演出してくれているのだろう。
このように添丁の伝説は、唯一無二の舞台設定を漫画演出で楽しむことが出来る作品だ。常々新しい体験を求めているタイプのゲーマーであれば、この時点で間違いなく満足度が高くなるはずである。
武器強奪系カンフーアクション
添丁の伝説は設定に優れているだけではなく、アクション面での評価も高い。小振りなゲームなので用意されたアクションはそれほど多くないが、操作性が良く武器攻撃とカンフーを組み合わせた流れるような立ち回りを楽しむことが出来る。
基本となる攻撃アクションはナイフによる連撃だ。通常攻撃ボタンを連打することで目の前の敵を切りつける。また、通常攻撃とは別に、特殊攻撃ボタンを押すことでMPを消費してカンフー技も発動できる。上方向に敵を強力に蹴り上げてコンボの起点となる躘天(リョウテン)の他、横方向へ大きく移動する蹴り、上空からの強烈な踵落とし、前方への強力なパンチが用意されている。
ナイフ攻撃とカンフー技を駆使して敵の体力を一定以上減らすと、敵に布を巻き付けて武器を絡めとることが出来る。添丁は義賊というだけあり、盗みのテクニックがここに活かされているのである。武器を盗むとナイフによる通常攻撃が、耐久値が設定された強力な武器攻撃へと変化する。敵は次々と現れるので、使捨て感覚で武器を次々に入れ替えて戦うアクションゲームという訳だ。
下の動画は添丁を逮捕しようとする警官との戦闘シーンである。最初はナイフで戦っているが、途中から高威力の警棒で包囲する敵の数を減らし、最後は拳銃を盗んで横一列に並んだ敵を一気に撃って倒している。
盗める武器は、警棒やサーベルのような近接武器から、拳銃やライフルのような遠距離武器の他、強力な爆弾やロケットランチャーも登場する。全ての敵から何らかの武器を盗めるので、カンフー技で蹴散らしながら、状況に合った武器を取捨選択して戦うことが重要だ。
複数のカンフーアクションと武器強奪スキルは全て序盤から使用できるため、最初は操作に戸惑うかもしれない。しかし、少し遊べば手に馴染むような優れた操作性をしているので、習熟に関しては特に困ることはないだろう。
各ステージのラストには割と強力なボス戦が用意されており、ハードモードの場合は結構な難易度だ。腕に自信があれば最初からハードモードで遊んでも良いだろう。
難易度設定はいつでもオプションから変更できるので安心。
なお、当ゲームは所謂メトロイドヴァニアと称される2D探索型アクションでは無いことには注意したい。シビアな足場で敵と戦ったり、即死に繋がるトラップの回避が求められる、2Dプラットフォーマーである。この手のサイドビューのアクションゲームを何でもかんでも探索型に分類する風潮があるが、添丁の伝説に探索要素は殆どない。基本的に一本道であり、定期的に分岐や隠し通路があるが、それらは一方が宝箱で、もう一方が正規ルートとなっている。途中で移動スキルの拡張は多少あるものの、アクションの幅が広がるだけで一本道であることには変わりがない。
貧しい人々を助けてパワーアップ
添丁は義賊ということもあり、街中の至る所で乞食から施しを求められる。敵を倒して得た円を乞食に施すことで、お礼として何らかのパワーアップアイテムを入手することができ、その効果により特定の武器の攻撃力や耐久値が上昇するという仕組みだ。
体力やカンフーを発動するためのMPは、ストーリー進行やサイドクエストをクリアすることで上昇していく。
道中で拾ったり施しによって入手できる収集アイテムは全145種類も用意されており、それらは舞台となった1900年代の台湾に因んだ内容となっている。この時代の文化を知ることのできる読み物としても面白いので、アイテムは出来る限り集めたい。
句読点の上下方向の位置がズレてしまっているが許容の範囲内か。
評価ポイントのまとめ
添丁の伝説は、ゲームの表現方法は無限大だということを改めて教えてくれた作品だ。義賊ならではの“盗み”とカンフーを融合させた軽快なアクションも楽しい。短いゲームながらも、エンディングの分岐やハードモードが用意されていることも嬉しい。一部、続編を示唆するような内容もあるので、これからの展開にも期待したい。
長所
- 日本統治下の台湾という独自性
- 伝統的な中国漫画スタイル
- シンプルながらもコンボが楽しい戦闘
短所
- 句読点の位置のおかしさ
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