点数評価 | – |
プレイ状況 | チェイスモード1800点 |
クリア時間 | 約1時間 |
プレイ時間 | 約10時間 |
発売日 | 2022年5月12日 |
対応機種 | Steam/Switch PS4/PS5/Xbox |
プレイ機種 | PC |
開発元 | PUNKCAKE Delicieux |
発売元 | PUNKCAKE Delicieux |
ジャンル | 戦略的ローグライクゲーム ジャンルの考え方 |
Shotgun King: The Final Checkmate (ショットガンキング ザ ファイナル チェックメイト)は、チェスの駒にショットガンを持たせたネタゲーだ。しかし、単なる一発ネタだけではなく、自軍と敵軍のアップグレードのシナジーを考える必要があり、さらに従来のチェスの配置もしっかりと考える必要のある知的なローグライクゲームとなっている。そして、そこにショットガンの弾の飛び方が上振れ・下振れ要素として加わり、絶妙なアクセントになっている。豊富な難易度やスコアアタックも備えており長く遊ぶこともできる。
ショットガンを持ったキング1体で戦うチェス
Shotgun King: The Final Checkmate (ショットガンキング ザ ファイナル チェックメイト)は、Ludum Dareという限られた時間でゲームを製作するイベントの2022年4月開催分にて、複数人が72時間でゲームを作成する「ジャム部門」にて優勝した作品である。
プレイヤーはチェスの黒軍キングだ。配下の駒は全て白軍に裏切っており、黒軍のキングただ一人でチェックメイトを回避しながら、白軍のキングを倒しに行くことになる。当然ながらチェスの駒がキング1体ではゲームは成り立たないが、白軍のキングはショットガンを所持している。
- チェスのキングにショットガンを持たせるとどうなる?
- 知らんのか?遠距離攻撃が出来る。
COBRAの「知らんのか?」ネタみたいな回答になるが、Shotgun Kingは名前の通り、ショットガンによる遠距離攻撃で敵の駒を迎撃できるチェスである。ショットガンの性能も、散弾を放射状に発射するオーソドックスなものだ。つまり、ターンベースの戦略パズルであるチェスにショットガンを持ち込んだ、頭のおかしいゲームが『Shotgun King』なのである。
敵の白軍の各駒にはスピードが設定されており、こちらの黒軍のキングが1回動く度にカウントが進み、ターンが回ってきた駒から順に行動する。ゲームの序盤こそショットガンで楽々と無双できるのだが、基本ルールはあくまでもチェス。敵駒の行動範囲に足を踏み入れると即ゲームオーバーとなる。
キングは全方向に1マス、クイーンは全方向自由、ポーンは前1マスのみなど移動範囲はチェスと同じ。ただし、白軍の駒には体力が設定されている。
チェスで遊ぶと誰もが経験することは、“壁になっている敵の駒を取ると、後ろに控えていた駒が走ってきて取られる”である。ショットガンを持っていてもこのシーンに何度も遭遇する。チェスをショットガンで無双するという奇妙な爽快感から注意力が散漫になり、うっかりとルークやビショップの道が通ってしまい、ゲームオーバーになることが非常に多い。
ワンミスでゲームオーバーになってしまうとなると、毎ターン敵軍の駒の通り道を全てチェックする必要があり、流石にそれは面倒くさいのだが、幸いにも1ターンに2回だけ敵の行動範囲に誤って移動しそうになった際に警告を発動してくれる機能が備わっている。この機能のお陰で、100%のチェックをせずとも大体の確認で移動できるので、テンポを損なうことなく遊ぶことができる。
大体で移動して警告が出たらチェックするというスタイルでサクサク遊べる。
実際にプレイしている様子は次の動画を参考にしてもらいたい。せいぜい長考しても1ターンあたり10秒程度で進んでいる。なお、前述の通り1プレイが20分程度なので、クリア出来なかったとしても悔しさを胸にリトライしやすく、中毒性の高いゲームに仕上がっている。
ランダムに提示されるアップグレードでキングを強化
Shotgun Kingはローグライクゲームということもあり、100を超えるアップグレードが用意されており、アップグレード間のシナジーを存分に楽しむことができる。
武器となるショットガンには威力,射程,射角が設定されており、威力の値の分だけ射角の範囲内に弾がランダムに発射される。射程が伸びるにつれて射角の影響も大きくなっていくので、散弾という性質上、狙った場所を攻撃することが難しくなる。自分のプレイスタイルに合わせて、3項目の内どれを重視するのか見定めよう。
また、銃の性能としての3項目の強化以外にも、様々なアップグレードが用意されている。例えば、一定確率で敵をノックバックや貫通して後ろの駒にも与ダメージなど、弾体性能に関するアップグレードも豊富だ。さらに、ソードで近接攻撃を行う、手榴弾を投げる、弾の回復力をアップする、突風を起こして敵軍全体を押し上げる、敵を倒すとネズミが出てきて他の敵に噛みついて1ダメージなど、チェスの概念が崩れるアップグレードが大量に用意されている。
近接攻撃を強化したのであれば、銃も射角を小さくして威力を上昇させ、遠近共に一撃必殺を狙ったり、装填弾数を増やしたのであれば数撃てば当たるということで射角を広げて遠くから撃ちまくるなど、アップグレードを取捨選択してシナジーを発揮するという、なんともローグライクらしい遊び方が可能だ
アップグレードはフロアをクリアする度に2種類が提示され、どちらか好きな方を選ぶことができるのだが、これらは常に自軍の強化と敵軍の強化がセットになっている。例えば次の2枚のスクリーンショットであれば、自軍は1フロアで1回だけ3マス移動できる“翼の杖”を取れるが、それとセットで敵軍の初期配置にクイーンが1体追加されるアップグレードも適用されるという、非常に危険なものとなっている。
なお、自軍だけでなく敵軍のアップグレードでもシナジー効果は発揮される。そのため、自軍に有利なアップグレードだけを優先していると、自軍の強化速度よりも相手の強化速度の方が高くなってしまうこともある。例えば、下のスクリーンショットであれば、ポーン追加を2回、ポーンが上下左右移動可能、ポーンが槍を持って2マス先まで攻撃可能が揃ってしまった様子だ。こうなってしまうと最後、思ったように位置取りが出来ずに端に追い込まれてゲームオーバーとなってしまう。
ちなみに、ポーン以外の駒を倒した場合は、駒の魂というアイテムを取得でき、駒通りの移動力を1回だけ発揮できる。駒の魂は早めに使って少しでも良いポジションを取り、ショットガンの弾のばらつきが上振れることに期待して切り抜けよう。
ローグライク特有の上振れ下振れは、アップグレードの提示以外にも、ショットガンの弾のばらつきが担っている。
なお、一度取得したアップグレードは図鑑機能で確認可能。アップグレードの数が多いので図鑑を埋めるのも一苦労である。
意外と長く遊べる
Shotgun Kingは1プレイ20分ほどで、初回のクリアであればせいぜい1時間ほどのゲームだが、72時間という即興で作られたゲームにしてはクリア後もかなり遊ぶことができる。
ゲームのメインモードである“王座”をクリアした後には、階級という難易度に相当するレベルを上げて遊ぶことができ、階級は15段階用意されている。敵軍に駒が追加されたり、耐久力が上がったりと、階級が進むと最終的な難易度は相当なものになる。
また、初期性能が異なるショットガンも4種類用意されている。装填弾数が1発で毎回リロードが必要となるが高火力・高射程のものや、銃剣を取り付けて近距離攻撃ができるようになったものなど、銃によって立ち回りが全く異なってくる。
全ショットガンで全難易度クリアを目指そうと思えば、何十時間も遊ぶことができる
通常モードであれば、手前に黒軍、奥に白軍という配置でゲームが始まるが、エンドレスに増え続ける敵を倒してスコアを稼ぐチェイスモードでは、壁際にランダムに白軍の駒が追加される。時折追加される白軍のキングを倒すことで、ランダムに3種類のアップグレードが提示されるので、黒軍のキングに最大5つの能力を追加することができる。
チェイスモードでは敵側に適用されるアップグレードは存在しない。
前述の通り、Shotgun Kingはローグライクゲームなのでアップグレード同士のシナジーが重要になるのだが、チェイスモードでは6体目以降の白軍のキングを倒すと、古いアップグレードから上書きされていきシナジーが崩れていく。同じアップグレードが後から再び登場することもあるが、変化し続けるシナジーを考慮して戦い続けることはかなりの難易度だ。
評価ポイントのまとめ
Shotgun King: The Final Checkmateは、インディーゲームならではの狂気を感じることができるゲーム。ローグライクには唯一無二の作品が多いが、Shotgun Kingに追従する作品は絶対に出てこないので、ローグライクファンであればプレイしておこう。
長所
- 1プレイが短くサクっと遊べる
- 豊富な難易度
- 豊富なアップグレード
- 敵のアップグレードを考える必要がある新しさ
短所
- 止め時を失う
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