【クリア後レビュー】昔ながらの探索型アクションに今風の要素をプラスした良作!Bloodstained(ブラッドステインド)

評価と簡易コメント
  • 5段階評価:★★★★☆
  • 点数:80点
  • コメント:グラフィックの悪さを我慢できればアリ
  • レビュー投稿時の進行状況:ノーマルでクリアまで
  • プレイ時間:約14時間
  • トロフィー:62%

Bloodstained Ritual of the Night(ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト)は、2019年6月に発売された、サイドビュー視点探索型アクションゲーム。悪魔城ドラキュラシリーズの開発者である五十嵐孝司が、コナミを退社後に設立した株式会社ArtPlayにて、クラウドファンディングで資金調達を行って開発した作品。Bloodstainedは新作を熱望していた悪魔城ドラキュラファンには大いに受け、高い評価を獲得している。そして、2021年2月分PlayStation Plusフリープレイに登場。

このゲームジャンルの頂点には、インディーゲームながらサイドビュー視点探索型アクションゲームの完成形とも言えるHollow Knight (ホロウナイト)が君臨しており、どうしても比べられてしまう運命にある。

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能力を手に入れて徐々に探索可能範囲が広がっていく楽しさは同じだが、操作感は目指しているものが全く異なる。前評判の高さから過度に期待してプレイした結果、”面白くない”と感じるプレイヤーも多いだろうが、Bloodstainedはあくまで、悪魔城ドラキュラシリーズのファンに向けて作られた作品であることを理解しておきたい。

1.セットした装備パターンを切り替えながらの戦いが楽しい

まずプレイして思うことは”古臭い”である。

操作キャラであるミリアムの動きは遅いし、ジャンプしてもさほど高くは飛ばない。Hollow Knightのようなサクサク進むアクションゲームに慣れていると、もどかしさを感じることは間違いないだろう。

次に、Bloodstainedは探索型アクションゲームながら、一般的なJRPGのように武器・防具・アクセサリー・シャード(悪魔から奪うスキルのようなもの)と、装備品の数が多く付け替えの頻度も高いので、JRPGのように準備パートにも時間を割かれる。そのため、序盤をプレイして合わないと思った場合は、無理してプレイせずに離脱した方が無難である。

装備変更で探索の中断が多い

多少の動きの遅さは我慢でき、敵やステージに合わせて準備することが苦でない場合は、幾つかの装備パターンを用意しておき、状況に応じてショートカットで切り替えながら対応する戦闘が楽しいはずだ。

武器は種類によってモーションが全く違うので、隙だらけだが大きな一撃を放ってくるような敵であれば、こちらは攻撃力は低いが攻撃速度が早い短剣を選び、一撃離脱の戦法が有効な敵が出てくれば、一撃の威力が高い斧に切り替えるなど、状況に臨機応変に対応すれば有利に事が進む。

攻撃力の高い大剣をブンブン振り回しがちだが・・・

序盤は武器種だけ最適にしていれば何となるが、ストーリーが進むにつれて各種属性の耐性やシェードの選択も重要になってくる。

例1:作戦が決まってボスを瞬殺

如何にも屈強なドラゴンが前から迫り、直ぐ後ろは壁で逃げ場も少ない。しかし、ここではドラゴンと壁に狭い範囲で挟まれているという状況を逆に利用可能。冷静に”サモン・プルメパルマ”をセットした装備に変更し、ぶつかると反射する空飛ぶ豚を大量に召喚。狭い範囲で何度もドラゴンに接触ダメージを与えて楽々クリア。

例2:空を飛びまわって逃げるボスを安全に撃破

距離を取って逃げる敵には、特殊な飛翔剣でこちらも安全な距離から攻撃。MP消費が少な目で攻撃範囲が広い”サモン・バット”も織り交ぜながら攻撃。

このように、状況に合わせて最適な武具とシェードを選択できれば、厄介なボスでも難易度が一気に下がり撃破が容易になる。

ボス戦以外の道中でも切り替えは重要。

被弾しがちな狭い洞窟では、ミリアムの周囲を守るようにポスターガイストが回り続ける”グレイトフルアシスト”を使うとか、動きが素早い敵が多いのであれば、射程内であれば必中の雷”テプス・オシウス”を使うなど、状況に最適な組み合わせが必ず存在する。

左下の敵は友情出演?のショベルナイトさん

何を使うか迷った時は、氷塊を頭上から落とす”ヴァ・スキア”が活躍。発生位置が分かり易く、発生途中も発生後も多段にヒットして使い易い。

特殊エリアの8bitワールドなので、敵がこのような見た目

装備セットの準備は少々面倒だが、そのリターンとして作戦がハマったという達成感が得られる仕組みである。

中盤以降は上手く状況にハマっていないと歯が立たずに倒されることも多い。そして、最近のゲームにしては珍しく、ゲームオーバーになるとセーブしていない内容が全て無に変える(救済無しの巻き戻し)なので小まめなセーブが重要になる。

2.今風要素も採用されている

Bloodstainedは古臭いゲームだが、今風の要素も幾つか採用されている。

今風な要素
  • シェードの強化:
    悪魔を倒すことで手に入るシェードは、素材を使って発射数や持続時間などの性能を強化可能。同じシェードでも複数個持つことで威力もアップ。(育成要素)
  • 装備品や食べ物の作成:
    宝箱から入手したり、敵がドロップするアイテムを素材に、様々な武具や食料を作成可能。(素材集め要素)
  • 主人公の見た目を変更可能:
    一部の装備は見た目が変化。髪色や髪型を変更可能。(ドレスアップ要素)

シェードは性能強化以外にも、同じシェードを複数所持することで攻撃力に倍率が掛かっていく。最近のソシャゲ風に言うと、“凸って性能アップ”のようなものである。最大9凸まであり、攻撃力を最大まで高めるとなると中々に骨が折れる仕様。恐らく最高難易度をプレイする場合には、このような育成要素も必要になるだろう。

装備品は店から購入する事も可能なだが、非常に高価なので素材から錬成する事が多い。ダンジョン内でレシピを見つけることで、錬成アイテムが順次が解放されていく。単純に素材から錬成するだけの物もあれば、錬成した武器を素材に使って更に上位武器を錬成したり、複数の武器を素材に新しい武器が錬成出来たりと少々複雑。ツリー方式で派生の到達点が見えている訳ではないので、不要になった武器を売ったら後で素材に必要だったなんてことも。

装備品と同様に食べ物のレシピを見つけることで、素材を消費して調理可能。Bloodstainedは店売りの回復ポーションが高価なので、回復アイテムとしても料理は重要。また、料理を食べると初回に限り、HPや攻撃力などのステータスが永続的にアップするため、キャラクター育成要素も兼ねている。

Bloodstainedのパッケージには、無数の悪魔を背景に、儚げな表情で大剣を構えるミリアムの美麗なイラストが描かれており、それに惹かれてこのゲームを買った人も多いのではないだろうか。

そのようなプレイヤー達は、ゲーム開始直後に主人公ミリアムを見て、

キミ、パッケージと顔が違うよね?

と、心の中で呟いたことだろう。

また、全体的にグラフィックの質が低いので、心底不安を覚えたはずである。幸いにもミリアムだけは気合いを入れて作られており、パッケージとは違うものの、可愛く仕上がっている。

そんなミリアムだが見た目を変更可能である。変更箇所は頭装備、アクセサリー、髪型、各種色だけであるが大きく雰囲気を変えることができる。

エルフ耳には緑系統の服と、長めの髪が似合う。

変わったマスク装備になったので、髪も服の色も派手にしたパターン。

変更した見た目は、会話シーンにも適用されるので、見た目をガラリを変えてしまえば新鮮である。

基本的にグラフィックの出来は良くないが、ミリアムだけは頑張っている。

3.人を選ぶ良作

Bloodstainedの難点はやはりグラフィック。2015年から企画がスタートしているので、その当時の3Dグラフィックと言い訳するのも厳しいぐらいに悪い。決してグラフィックでゲーム性の良し悪しが決まる訳ではないが、それでも良いに越したことは無いし、発売時の平均水準をクリアしていないのであればマイナス要素である。

それとやはり主人公の足はもう少し早くするべきだった。最終盤になれば解消するが、基本的に移動は歩きよりもスライディングの方が早い。そのため、効率を求めると移動は常にスライディングになり何ともシュール。

グラフィックと移動の遅さが大きな欠点であり、評価を下げる理由になっているが、新しいスキルを入手する度に探索エリアが広がっていく楽しさは確かな物。また、主人公の動きは遅いものの、それを基準にしっかりとレベルデザインされた戦闘は最初から最後まで面白い。

探索型が好きで、戦闘では手持ち装備の組み合わせから自分なりの最適解を見つける事が好きな人はプレイして損は無いだろう。

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