点数評価 | 80点 |
クリア時間 | 約13時間 |
プレイ状況 | 本編クリア |
発売日 | 2020年3月6日 |
対応機種 | Switch |
プレイ機種 | Switch |
開発元 | スパイク・チュンソフト |
発売元 | 任天堂 |
ジャンル | ダンジョンRPG ジャンルの考え方 |
ネタバレ | 無し |
【総合評価】 | |
革新性 | |
ユーザビリティ | |
ビジュアル | |
サウンド | |
プレイ継続性 | |
コストパフォーマンス |
2020年3月6日にSwitchで発売されたポケモン不思議のダンジョン 救助隊DXは、2005年11月17日にGBAとDSで発売された、ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊のリメイク版だ。
オリジナルのポケモン不思議のダンジョン発売からリメイクまで約15年。かすかに残っているオリジナル版の記憶と言えば、99Fダンジョンでパラセクトに部屋全体のマヒ攻撃を食らい、プテラにプレッシャーを掛けられてPPを削られ、とにかく逃げ回ってクリアした事ぐらいで、ストーリーの展開は完全に忘れている。
ストーリーをあまり覚えていないことに加えて、15年の間に本家ポケモンに登場するモンスターの数は3倍近くに膨れ上がっているうえに、新タイプや新特性も登場していることから、リメイクとはいえ殆ど完全新作に近い感覚で遊ぶことが出来た。
なお、この記事は本編クリアまでのレビュー記事である。クリア後の“清らかな森”については以下のレビュー記事を参考にしてもらいたい。
便利機能の大量追加で遊びやすさが大幅にアップ!
ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DXのリメイクにおける最も大きな注目ポイントは、強化された遊びやすさだろう。ゲームをリメイクする場合には、どこまでオリジナル要素を残すのか?あるいは壊すのか?という論争が付き物である。仕様の変更には賛否両論あると思うが、ポケモン不思議のダンジョン救助隊DXにおいては、本質的なゲームプレイ以外で時間を取られる要素を極力排除しようとした努力が伝わってくる。
ポケダンシリーズで一番遊びやすくなっていた!
ポケモンの象徴と言えば、タイプと特性の相性バトルだ。プレイヤー同士の対戦は、膨大な知識量から最適な行動を選択することが勝負の鍵となる。しかし、不思議のダンジョンは一人プレイのゲーム、しかも倒されると全てを失って最初からやり直しとなるローグライクゲームだ。
ガチのポケモン勢以外がポケダンのボス戦で取る行動は何かと言えば、それは“相性調べ”である。相性を完璧に覚えているポケモンガチ勢以外は、敵のタイプと特性から自分の持っている技が有効かどうかを調べ、効果的であれば技を実行する。という、ゲーム外作業をオリジナル版では強いられていた。しかし、リメイク版では、技メニューを開けば一目で相性を確認可能になった。
技委の相性を、◎,〇,▽,Xの4段階で示してくれるので視覚的に一瞬で判断でき、考えるほどでもない雑魚戦であれば、攻撃ボタンを押せば自動で一番高い効果を期待できる技を自動で発動してくれる。ポケダンは対戦ゲームではないため、時間掛ければ誰でも答えが分かることであれば、時間を掛けさせない様にアシストする判断は実に素晴らしい。
不思議のダンジョンにおけるフロアの廻り方は人それぞれだが、一般的にはアイテムが見えているならそれを拾ってから階段に向かうだろう。今回はそのフロアの廻り方に対してアシストが入っており、オート移動ボタンを押せば、自動的に最短ルートで未踏破の部屋を巡回し、アイテム回収してから階段に向かってくれる。
また、階段優先モードにすれば、階段を見つけた時点で階段に直行してくれる。さらに、通路ダッシュ機能をオンにすれば、オート移動中も通路を高速ダッシュ移動してくれる。なお、このモードは自キャラの一定範囲内に敵が近づくと、自動的に解除される。
不思議のダンジョンにオート移動が追加されたことについては懐疑的に思う人も居るだろう。しかし、オート移動機能は本当に実装されて良かった神機能だ。
今後発売する全ての不思議のダンジョンに実装して欲しいレベル。
オート移動は、あくまで消化試合的な巡回を自動化してくれるだけで、シビアな判断が求められて実力を試される状況をどうにかできる機能ではない。
例えば、今居るフロアは、隣の部屋にアイテムが一つあり、更にその隣の部屋に階段があるという状況だとしよう。その場合、経験値稼ぎなどをする必要がない限り、100%の人が隣の部屋でアイテムを拾ってから、さらにその隣の部屋の階段に乗って下の階に向かうはずだ。その様な行動が確定している状況ならオートモードの出番だ。確実にその様に動いてくれるので、指が疲れず操作ミスも無く、全プレイヤーが得をして誰も損をしない。
それと、これはハード的な問題なのだが、ニンテンドースイッチのプロコンは十字キーが全方向一体型で使いにくい上に、異様に硬くて操作感が最悪である。キャラクターの移動にはスティックを使用できるが、ポケダンはマス目を移動していくゲームなので、細かな分解能は不要なためスティック操作は不向きである。(操作の誤爆リスクが高くなるだけなので十字キー推奨)
一方でジョイコンの十字キーは独立型で操作しやすいが、そもそもの耐久性に疑問があるので極力使いたくない。問題はスティックだけかもしれないが、とにかくジョイコン自体に負荷を掛けたくないプレイヤーも多いことだろう。
このように、Switchで十字キーをメインに使うゲームは、プロコンもジョイコンも向いていないので、操作回数を減らしてくれる機能は本当に有難い。
オリジナル版にもあったマクノシタの訓練所の仕様が、本作では大きく変更されており、実にシンプルになっている。リメイク版では、依頼達成やシナリオ進行で貰えるホンキチケットというアイテムを使えば、一定時間だけ自分のタイプに有利な敵しか出てこない特別なダンジョンに潜ることができる。
出てくる敵は通常よりも大幅に経験値が増えており、自キャラは倒されても自動で復活するので、制限時間内にノーリスクで敵をひたすら倒して、仲間にしたばかりのポケモンも即戦力に育てることが可能だ。
使いたいポケモンが居るが育成時に戦力ダウンするから面倒臭いという、序盤の悩みを完全に解決してくれるシステムであり非常に有難い。
戦闘のテンポの悪さは少々気になる
ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DXの醍醐味といえば、やはり大人数による戦闘だろう。メインパーティ3匹に加えて、道中で仲間に加えたポケモンと合わせて最大8匹で戦闘することが可能だ。
ボス戦は複数VS複数でチームバトルをしたり、レイドバトル的に伝説ポケモンに8匹で挑んだりと、なかなか雰囲気が出ているのだが、如何せんこれだけの数が同時に動くので時間が掛かる。1ターン毎に延々と全てのアクションエフェクトが表示された上に、効果のログが流れ続けるので待ち時間が発生する。操作キャラ以外の演出を全スキップしてログだけ残るような、簡易描画モードの様な物を用意してくれると嬉しかったところである。
また、団体行動をしていると、通路ではどうしても仲間との場所替えが面倒になる。ポケダンシリーズにはモンスターボールが存在しないため、仲間を収納する事はできない。主人公は人間が変身したポケモンという設定なので、モンスターボールを使えるポケモンのような設定にして、使わない仲間を引っ込ませる機能があっても良かっただろう。
隊列の調整は一苦労なので、メインポケモン以外は使い捨てになりがち。
そして、ポケダンは救助隊として、困っているポケモンの依頼に答えて救助に向かうゲームだ。効率よく依頼を達成するために、1回の冒険で5,6個の依頼を同時に受ける事はザラである。全依頼を同時に達成した場合、拠点に戻ってからのお礼の会話⇒アイテム受け取り⇒格付けゲージ上昇 という流れを、依頼の数だけ見る必要があり時間が掛かって不満を感じる。会話を全スキップすれば、お礼が一括表示されて、ゲージも一括上昇する仕様なら快適だったはずだ。
前項で紹介したように、革命的な進化を遂げたサポート機能が追加されたにも拘らず、会話ログのような簡単に改善できそうな部分はそのまま放置されており残念に感じた。
ストーリーは殆どオリジナルの通り
ストーリーに関しては、プレイするうちに何となく思い出してきましたが、恐らく大きな改変はされていなさそうだ。最初の性格判断で自分のポケモンが決まるが、自分で選択も可能になっており自ポケの厳選が不要になっている。
なお、ストーリーの内容をネタバレ無しで語ると、
伝説の肩書を背負っているポケモンは総じてクソ
という内容である。
序盤の伝説のトリポケ3匹がとんでもなく無能で、濡れ衣着せて襲って来て返り討ちに合う展開が三連続であったり、レックウザには“お前、そんなところに住んでいるのに世界の異変に気が付かねえのかよ・・・”とツッコミを入れたくなるお話である。
ご存知の通り、不思議のダンジョンはクリア後が本番だ。メインストーリーはオマケなので細かい事は気にしなくても良いだろうが、流石に伝説ポケモンの言動が酷過ぎるので、ストーリーは大きく改変しても良かったかもしれない。
なお、本編クリアまでの時間は、経験者なら10数時間、初心者なら20時間ぐらいだろう。クリア後のダンジョンは大量に用意されており、全クリア+全ポケモン集めをやろうと思えば、100時間ぐらいは余裕で必要になるボリュームだ。
ゲームの難易度としては、ボス討伐は全体的に簡単である。大抵のボスにはステータス異常が効くので囲って殴り続けて瞬殺できるはずだ。一方で、道中は主人公とパートナーのタイプによっては厳しい場面が出てくる。そのため、上手く2匹の弱点を補えるような3匹目の選択が重要になってくる。(幸い、前述の訓練所のお陰で3匹目の育成は苦ではない)
ポケモンが好きで、じっくりと時間をかけて遊べるゲームを探している人にはオススメしたい。
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