オススメのパズルゲーム10作品を厳選して紹介!知的なゲームを楽しみたい人はチェック!

パズルとは、Wikipediaによると世間一般には以下のように認識されている。

パズル(英語:Puzzle)は、あらかじめ出された問題を、論理的な考察と試行錯誤によって解くことを目的とした、ゲームやクイズに似た娯楽の一種。

Wikipediaより

“お題に対する論理的思考と考察を行うこと”がパズルの重要な構成要素な訳だが、実際にはこの要件を満たさないゲームの方が少ないだろう。多くのゲームは大なり小なりパズルに通じる思考要素を持っており、引用したWikipediaにも書かれている通り、厳密なパズルの線引きは難しい。

また、プレイヤーの解釈によって、様々なゲームがパズル要素を持っていると認識することができる。例えば、ステルス要素の強い3Dアクションゲームであれば、敵の行動パターンを把握してノーアラートで美しくクリアすることは、一種のパズルゲームに例えられてもおかしくない。

このように、一口にパズルゲームと言っても、プレイヤーの認知次第なところがある。そのため当記事では筆者が“パズルゲームである”と認知しているものから選出し、幾つかのタイプに分類して紹介する。

オーソドックスなタイプ

Patrick’s Parabox(パトリックスパラドックス)

『Patrick’s Parabox』は箱押しパズルゲームとして有名な『倉庫番』の発展形である。シンプルで分かりやすい倉庫番に、“自身を説明するために自身を参照する”という複雑な再帰性の要素を組み合わせたパズルゲームだ。下記リンク先のレビュー記事のタイトルにあるように、まさに次世代の倉庫番という表現がふさわしく、分かりやすいルールながらも驚きに満ちた内容になっている。

複数の再帰性を組み合わせ、最終的には意図的に発生させた無限ループまでも利用する洗練された問題の数々からは、美しさを感じずにいられない。問題数は350以上用意されており、チュートリアル的な問題を除いても330問以上が被り無しで遊び応えも抜群。

LOOP LOOP ROOM(ループループルーム)

『LOOP LOOP ROOM』は、その名前の通りループし続ける部屋をテーマにしたパズルゲームだ。シビアな操作は求められないイージーなプラットフォーマー系の操作で、ループする部屋の中で星を集めることを目的とした作品である。なお、ここで注意したいのが、“ループできる部屋”を舞台にした作品ではなく、あくまで“部屋そのものがループ”という点である。

本作は「俺がたくさんステージを作ったから頭を悩ませながらたくさん遊んでくれー!」をテーマにしており、実際にかなり頭を悩まされるステージが多い。しかし、部屋をループさせるためのギミックの挙動を頭の中で想像し、数手先まで計画通りに動かせた際の達成感を味わってもらいたい。

Shikaku Shapes

『Shikaku Shapes』は、グリットを埋めるだけのシンプルなパズルゲームだ。フィールド上の数字を巻き込んで、その数字の大きさに対応した四角形を作ってグリッドを埋め尽くすことができればステージクリアとなる。原始的なパズルゲームであるため一度クリアしてしまうとリプレイ性に乏しいものの、頻繁に100円セールが行われるのでちょっとした隙間時間を埋めたい人におススメしたい。

なお、日本語の“シカク”がゲームタイトルに採用されているにもかかわらず、日本語に対応していない変わった作品である。直感的に遊べて、UIも分かりやすいので全く英語が分からなくても問題ないだろう。

アクション性を備えたタイプ

HUMANITY(ヒューマニティ)

『HUMANITY』は、柴犬を操作して意志を持たずに進行を続けるローポリゴン人間を誘導するパズルゲームだ。自動進行し続ける思考を失った人間達を先回りし、世話しなく方向制御を行う異端の作品でありキャッチーなPVが印象に残る。見た目のインパクトの話題が先行しがちだが、パズルゲームとしての実力も本物であることを強調したい。

最初は好き勝手に人間を誘導するだけでクリアできるが、ステージが進むにつれてギミックが追加され、手数の制約も加わって難易度が徐々に上昇する。その難易度の上昇具合が程よく、簡単に過ぎず難し過ぎないという、心地良いストレスレベルでプレイすることができる。自身の考えた手順を残したままのリプレイや、時間の早送り機能など、パズルゲームにありがちな面倒臭さを解消できる配慮もされており遊びやすい。

“STAGE CREATOR”モードにて自身のオリジナルステージを作れる点も評価が高い。本編はクリアだけなら10時間程度と程よいが、クリア後は世界中のユーザーが作ったステージを遊んだり、自身で作ったステージを投稿して評価してもらおう。記事タイトルにもある通り、クリア後は『スーパー柴犬3Dパズルメーカー』の始まりである。

ElecHead(エレクヘッド)

『ElecHead』は、頭を投げて離れた場所を通電させて解く愉快なパズルと、癖のないシンプル操作のプラットフォーマー系2Dアクションが融合した作品だ。直感的なヒラメキを得たいがパズルゲームそのものには余り興味がないという人に遊んでもらいたい。

2Dアクションゲームだが体力設定は無く、キャラクターの移動,ジャンプ,頭を投げる(最大10カウント)以外のアクションは用意されていない。頭を持っていれば主人公の足元から通電し、頭を投げれば足元の通電は解除され、頭が落下した場所が通電するという以外にルールはなく、ゲーム内において言語による説明が一切ない点も特徴的だ。

アイデアは素晴らしいものの、ステージ数が少なく2時間ほどでクリアできてしまう点だけは残念ではある。コストパフォーマンスを気にせずに“良質な作品に触れる”ことを優先するのであれば、迷わずに購入したい。

なお本作は、マイナーインディーゲーム紹介の第1弾でも紹介済み。

ミックスルールが採用されたタイプ

漢字インダストリー

『漢字インダストリー』は、ゲームタイトルが示す通り、漢字をテーマにした生産自動化ゲームだ。生産自動化ゲームというと、資源を採掘してコンベアで工場に運び込み二次資源に加工し、それを材料に無数の生産物を産み出して生産規模を拡張していくというものを想像するだろう。本作の場合はその資源が漢字だ。生み出され続ける漢字を部首として組み合わせ、新しい漢字を産み出し制限時間内に納品を目指すという、漢字の成り立ちに上手く着目した作品である。

扱うお題が漢字なので一般的な生産系ゲームとは異なり、合成工場に素材を投入する方向が重要となっている点がパズル的な要素を持ってるという筆者の認識だ。この手のゲームは生産ラインが徐々に複雑化していく訳だが、そこに素材の投入方向の調整が加わるのでライン構築のセンスが問われることになる。

Blocky Dungeon(ブロッキーダンジョン)

『Blocky Dungeon』は、落ちものパズルの始祖であるテトリスとターン制RPGを組み合わせた作品だ。プレイヤーは落下してくるテトリミノを通路に見立てたダンジョンを冒険することになり、当然ながらテトリミノはプレイヤーが自由に落下させることができる。ラインを揃えてブロックを消せば乗っている敵を一網打尽にできたり、ピンチでも安全地帯に出口のブロックを落下させて切り抜けたりと、テトリスの要素を上手く扱ったパズルRPGとなっている。

なお本作は、マイナーインディーゲーム紹介の第2弾でも紹介済み。

革新的なタイプ

7 Days to End with You

『7 Days to End with You』は、記憶を失った主人公と謎の女性との交流を描いたノベルゲームである。ただし、ノベルゲームであるものの、主人公は女性の話す言語を理解できず一切の会話が成立しない。そのため、限られた状況から単語の意味を特定し、状況から成立する単語の意味を仮置きして推論重ねて自身で辞書を作っていくことになる。

全ての謎を自力で解き明かすのは少々難しいが、“言葉が通じないノベルゲーム”,“自分で辞書を作るノベルゲーム”は革新的であり、独創的な体験を重視するゲーマーであれば必ずプレイしたい。

Gorogoa(ゴロゴア)

『Gorogoa』は、2×2で並べられた4枚の美しい絵が描かれたタイルを用いた、拡大縮小・重ね合わせ・隣接で解くパズルゲームである。一見では無関係のような4枚の絵を並べ替えて拡大縮小などの動作を加えていくと、何らかの繋がりを見つけることができる。繋がりが見つかり、神秘的な効果音と共に絵が動き出して次のシーンに移る瞬間は鳥肌ものだ。極力情報を調べずに全ステージを自力で攻略してもらいたい。

Moncage -箱庭ノ夢-

『Moncage -箱庭ノ夢-』は、立方体に描かれた風景が角度によって見え方が変わることを利用したパズルだ。前述のGorogoaが平面のパズルゲームであるのに対して、本作は立体を活用した絵合わせパズルとなっており、簡単に説明するとなれば“立体的なGorogoa”という言葉が最も適切だろう。

プレイフィールはGorogoaと完全に一緒であるものの、立体になった分だけ難易度は跳ねあがっている。そして、難易度が高くなった代わりにヒント機能が実装されており、繋げるべきオブジェクトのヒント,具体的なギミックのヒント,完全な解答動画といった、3段階のレベルでプレイヤーを助けてくれる。自身で難易度を調整ながら遊んでいくという珍しいパズルゲーム。

最早パズルがメインと言っても過言では無いタイプ

一般的なパズルゲームからの紹介は上記10作品だが、オマケとしてもう一本紹介したい。記事の冒頭で、“パズルゲームであるかどうかはプレイヤーの認知次第”と書いたが、その理論で行けば『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はパズルゲームを語る上で絶対に外せないだろう。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、ハイラル全土に散りばめられた祠を訪れてパズルゲームをクリアすることで、ステータスの底上げアイテムを入手することができるようになっているが、その数は何と全152問にも及ぶ。そして多くの祠が、自由度の高いクラフト要素を活かした素晴らしい内容となっている。

レビュー記事のタイトルでは“オープンワールドゲームとクラフトゲームの神ゲーを二本遊ぶに等しい”と評しているが、クラフト要素を活かした祠だけでもボリューム満点なので、厳密に言えば2.5本分ぐらい遊ぶぐらいの感覚であり、ゲーム史上最強の超絶クオリティの神ゲーだ。

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